U20世界陸上2026の結果は、日本代表がメダル3個(銀2・銅1)と入賞13、プレイシングテーブル69ポイントで国別5位でした。舞台は2026年8月5日から9日にかけてアメリカ・オレゴン州ユージーンのヘイワードフィールドで行われた第21回U20世界陸上競技選手権大会で、日本は選手43名・役員21名を派遣しています。銀メダルは男子110mハードルの古賀ジェレミーと男子400mハードルの後藤大樹、銅メダルは男子3000mの本田桜二郎が獲得しました。

この記事では、日本陸上競技連盟(以下、日本陸連)が公開している大会ページの公式リザルト一覧と、World Athleticsの公式結果をもとに、日本代表の全成績を種目別に整理しました。数値はすべて公式の表記に合わせています。

この記事でわかること

  • 日本のメダル3個と入賞13の内訳、国別総合順位
  • 出場した日本代表全員の成績(種目・記録・順位を種目別に一覧化)
  • U20世界新記録7つが生まれた大会全体のハイライト(アメリカの4×100mリレー38秒16など)
  • 準決勝でU20アジア記録が出た男子110mハードルの経過
  • 帰国会見で日本陸連が挙げた成果と課題
  • 9月のアジア大会につながる選手のコメント

U20世界陸上2026の日本の結果|メダル3個・入賞13・国別5位

大会の基本情報

項目内容
大会名オレゴン2026 U20世界陸上競技選手権大会(第21回)
開催期間2026年8月5日(水)〜9日(日)
会場ヘイワードフィールド(アメリカ・オレゴン州ユージーン)
日本代表選手43名(男子27名・女子16名)、役員21名

日本代表のチームリーダーは、日本陸連強化委員会シニアディレクターの杉井將彦氏が務めました。

日本代表の成績サマリー

日本陸連の帰国会見レポートによると、日本代表の成績は次のとおりです。

項目結果
メダル3個(銀2・銅1)
入賞(4〜8位)13
プレイシングテーブル(1〜8位の得点)69ポイント・総合5位

メダル3個の内訳は、男子110mハードル(99.0cm)の古賀ジェレミーと男子400mハードルの後藤大樹が銀、男子3000mの本田桜二郎が銅です。入賞13は、日本陸連の公式リザルト一覧(PDF)から4位〜8位を数えると男子7・女子6となり、公表値と一致します。

なお同リザルト一覧に成績の記載があるのは、男子26名と女子16名です。派遣選手の男子27名のうち、100mの清水空跳(星稜高校)は直前に欠場しました。帰国会見で杉井シニアディレクターは、清水について「最終的に、回復していた肉離れが再発するアクシデントがあり、また、私たちとしても彼の今後のスプリンターとしてのキャリアを考えたときに、ここで走らせるべきではないという思いから、(欠場という)決断に至った」と説明しています。

メダルと入賞を種目群で見る

公式リザルトの入賞13とメダル3を種目群ごとに数え直すと、この大会の日本の輪郭が見えます。

種目群メダル入賞(4〜8位)内訳
ハードル20男子110mH・男子400mHで銀
中長距離15男子3000mで銅/男子5000m・男子3000mSC・女子800m・女子3000m・女子5000m
競歩03男子5000mWで1人・女子5000mWで2人(男子はもう1人がDQ)
短距離・リレー02男子200m・男子4×100mR
跳躍02男子棒高跳・男子走幅跳
投てき01女子やり投
混成00ー

中長距離と競歩で8つ、つまり入賞の6割以上をこの2つの種目群が占めました。一方で表彰台に立ったのはハードル2種目と3000mだけで、跳躍・投てき・短距離はいずれも4位以下です。「入賞ラインには数多く届き、その先で止まった」という結果が、この表の形になっています。

国別プレイシングテーブルは5位

プレイシングテーブルは、1位8点・2位7点…8位1点として国ごとに合計する順位表です。World Athleticsの公式集計では上位は次のようになりました。

順位国金銀銅4位5位6位7位8位得点
1アメリカ127562013218
2ケニア4341120092
3ジャマイカ2334130189
4南アフリカ1340042372
5日本0214602169

日本の8位以内は16。銀2・銅1に、4位が4、5位が6、7位が2、8位が1です。4位の南アフリカとは3点差。入賞のどれか1つが金メダルになっていれば順位は入れ替わる計算でした(たとえば5位の1つが金になれば4点が8点になり73点)。金なしで5位に入ったのは、入賞の数で積み上げた結果です。

世界のハイライト|U20世界新記録が7つ出た大会

World Athleticsの公式ハイライトまとめによると、この大会ではU20世界新記録7つ・大会新記録7つが生まれています。日本と接点のあった種目を中心に、主なものを挙げます。

  • 男子4×100mリレー: アメリカが38秒16のU20世界新記録で優勝(olympics.com)。日本が39秒41で4位に入った、あの決勝です
  • テイト・テイラー(アメリカ): 男子100mと200m(19秒83の大会新)を制し、リレーのアンカーと合わせて3冠
  • ミア・マクスウェル(アメリカ): 女子100m(11秒14)・200m(22秒37)の短距離2冠
  • アイザック・ビークロフト(オーストラリア): 男子5000m競歩を18分40秒37のU20世界新記録で優勝。六本木直斗が4位に入った種目です
  • エマヌエル・キプロノ(ケニア): 男子3000mを大会新の7分28秒28で優勝。U20世界記録まであと0.09秒でした。本田桜二郎が銅メダルを獲った、その種目です

日本の「8位以内16」は、こうした記録ラッシュの中で積み上げた数字です。

メダル3個の詳細

国際陸上競技場のトラックに並んだハードル

TRACK HUB RESULTS

オレゴン2026 U20世界陸上競技選手権大会|日本がメダルを獲得した3種目の表彰台

2026-08-05〜09 ヘイワードフィールド(アメリカ・オレゴン州ユージーン)

男子110mハードル(99.0cm) 決勝(8月8日)風: +0.7

順位選手所属記録備考
1Le'Ezra BROWNアメリカ12.72U20世界タイ記録
2古賀ジェレミー日本(順天堂大学)12.97銀メダル
3Zacchaeus BROCKSアメリカ12.98

男子400mハードル 決勝(8月9日)

順位選手所属記録備考
1Michal RADAチェコ48.59エリアU20記録
2後藤大樹日本(洛南高校)49.23銀メダル
3Matodzi NDOU南アフリカ49.90

男子3000m 決勝(8月7日)

順位選手所属記録備考
1Emmanuel KIPRONOケニア7:28.28大会記録
2Alois ABRAHAMフランス7:47.79
3本田桜二郎日本(早稲田大学)7:48.49銅メダル

※順位・記録はWorld Athleticsの公式結果と日本陸連のリザルト一覧で突き合わせています。

男子110mハードル 古賀ジェレミー|準決勝でU20アジア記録12秒95

順天堂大学の古賀ジェレミーは、予選を13秒54(-1.0)2組3着で通過すると、同じ8月7日の準決勝で12秒95(+0.3)をマークして3組1着。公式リザルトにはこの記録に「U20アジア記録」と記されており、日本陸連はこれをU20世界歴代3位の記録としています。翌8日の決勝は12秒97(+0.7)で2位、銀メダルでした。優勝したのはアメリカのエヅラ・ブラウンで、記録は12秒72のU20世界タイ記録です。

日本陸上競技連盟@jaaf_official

【#U20世界選手権🇺🇸オレゴン】 ◆男子110mハードル(99.0cm)準決勝 #古賀ジェレミー(順天堂大学・学連) 3組1着 12秒95(風:+0.3m/s) U20アジア新記録です🎊 ✨決勝進出です

杉井シニアディレクターによれば、古賀はこの大会に臨むまでにゴールデングランプリと日本選手権でクラッシュを経験しており、「ハードル選手において、クラッシュを経験したあとの恐怖心というのは、実はけっこう大きなものがあり」と心配していたといいます。そのうえで「準決勝で初めての12秒台をマークし、決勝でも12秒台。2本続けて12秒台で走ったことは、ジュニアハードル(ハードルの高さが99cmで実施されるU20規格)とはいえ素晴らしかった」と評価しました。

本人は帰国会見で「最初に目標として話していた『U20アジア記録で金メダルを取る』の実現には、あと一歩という結果になったが、自分としては、12秒(台)の感覚もしっかり得ることできた」と振り返っています。あわせて、この先については「シーズンの最初からずっと、『ハイ(ハードル)で12秒台を出したい』と言い続けてきた。ジュニア(ハードル)での12秒台は達成できたので、(目標のクリアまで)あと一歩」と話しました。

U20の男子110mハードルは、ハードルの高さが99.0cmです。一般(シニア)のハイハードルは106.7cmで、同じ12秒台でも意味が変わります。古賀の言う「ハイで12秒台」は、その一段上の目標を指しています。ハードル種目の歩数やハードリングの考え方は、ハードル走のコツ(3歩リズムの作り方と歩数が合わない時の直し方)にまとめています。

もう1人の男子110mハードル代表、近畿大学工業高等専門学校の鎌倉舞飛は予選13秒61(+0.1)6組4着で準決勝へ進み、準決勝は13秒52(+2.7)1組8着でした。

男子400mハードル 後藤大樹|日本選手権王者が銀

洛南高校の後藤大樹(17歳・高校2年)は、予選50秒45で6組1着、準決勝は49秒19で3組1着と伸ばし、決勝は49秒23で2位に入りました。

この銀メダルは万全の状態で得たものではありません。後藤は帰国会見で「現地に到着した翌日の初めての競技場練習で、ハードルドリルをやっているときに、左足首を捻挫してしまった。そこからはしばらくは走れず、予選の前日にようやくスパイクを履くことができた」と明かしています。予選は1レーンでした。

後藤は2026年6月14日の第110回日本選手権男子400mハードル決勝を48秒09のU20日本記録で優勝し、アジア大会代表に内定していた選手です。日本陸連のダイヤモンドアスリートNextageにも選出されています。

シーズンランキング1位で臨んだだけに本人の受け止めは厳しく、「完敗してしまった。『悔しい』という気持ちが、今、一番大きい」と述べ、敗因を「予選・準決・決勝の戦い方とか疲労とかにまだ準備が足りていなくて、いつもの動きができなかった」と分析しました。杉井シニアディレクターも「優勝に届かなかった背景には、現地に入ってからの捻挫があったほか、ここまでの試合疲れも少しあったかもしれない」と述べています。高校2年生の後藤には、2年後のU20世界選手権にもう一度出場するチャンスがあります。

同種目にはもう1人、法政大学の千葉遼が出場し、予選51秒58で8組2着、準決勝は52秒37で2組8着でした。

男子3000m 本田桜二郎|7分48秒49で銅

早稲田大学の本田桜二郎は、8月7日の男子3000m決勝で7分48秒49の3位に入りました。自己ベスト7分55秒77を7秒以上更新するタイムです。

この記録がU20日本記録にあたるかは、公式資料を3つ突き合わせても確定できません。 整理すると次のとおりです。

資料男子3000mの扱い
日本陸連 公式リザルト一覧(本大会)7:48.49に「U20日本記録」と付記
日本陸連 公式X(結果速報)「U20日本新記録」と投稿(下の埋め込み)
World Athletics 公式結果7:48.49に「NU20R(National U20 Record=国内U20記録)」のコード
日本陸連 U20日本記録一覧(2026年8月27日現在・申請中を含む)**7分50秒81 佐藤圭汰(洛南高、2021年11月21日)**のまま。本田の記録は未反映
日本陸上競技連盟@jaaf_official

◆男子3000m 決勝 🇯🇵#本田桜二郎(早稲田大学・鳥取) 3位🥉 7分48秒49 🎊U20日本新記録🎊 ✨今大会🇯🇵最初のメダル獲得です🎖️

さらに帰国会見で、本田自身はこう述べています。

あともう少しのところでU20日本記録(7分48秒07、三浦龍司、2021年)を更新できなかったところ、最後で(力を)抜いてしまったというところは自分の弱さ

本人が挙げた7分48秒07も、U20日本記録一覧には掲載されていません(同一覧の三浦龍司の記載は2000mSCと3000mSCのみ)。大会の集計上は記録として扱われている一方、記録一覧への反映は本記事の執筆時点で確認できないという状態です。記録として引用する場合は、日本陸連の公認発表を確認してください。

本田はこの大会で1500mにも出場し、予選を3分46秒85(3組2着)で通過して決勝14位(3分51秒59)でした。帰国会見では「3000mで銅メダルという結果を出すことができて嬉しい思いもあった半面、自分が結果を残したかった1500mの決勝で、思うように走れなかったので、大会全体を通しては、少し悔しい結果になったという思いがある」と話しています。

その1500m決勝については「スタートして300mのところで本当にきつくて、『もう無理だな』と思った」としながら、「ずるずる(順位を)落として何もできずに終わるよりも、少しでも自分のレースをしたうえで、これからにつなげられたら」と考えていったん前に出たと振り返りました。「あそこで見た『先頭の景色』というのを、次は、ゴールした瞬間に見られるようにしたい」という言葉が続きます。

3000mの記録については「本当に思ってもいなかったタイム」としつつ、「今回の3位という結果には、全然満足していない」とも語りました。課題として挙げたのは「ラスト1周は52(秒)くらいで行かないと通用しないと思った」という点で、1500mについては「自分にはラストのスピードがないと思っている」とも話しています。次戦は9月19〜20日にコペンハーゲンで行われる世界ロード選手権の男子1マイルです。

チームリーダーの杉井シニアディレクターは、この走りを「ゴールするまで戦い抜くことができた」と評したうえで、今後、日本の選手が本田のようなレース展開をできるようになれば「“強い日本の長距離”が戻ってくるのかなと感じた」と述べています。

同じ男子3000mには早稲田大学の新妻遼己も出場し、7分54秒30の自己新で11位でした。

入賞13の全成績

男子の入賞7

TRACK HUB RESULTS

オレゴン2026 U20世界陸上競技選手権大会|日本男子の入賞(4〜8位)

2026-08-05〜09 ヘイワードフィールド(アメリカ・オレゴン州ユージーン)

男子200m 決勝(8月8日)風: +0.5

順位選手所属記録
5井手友郎済美高校20.67

男子5000m 決勝(8月5日)

順位選手所属記録
8栗村凌中央大学13:48.85

男子3000m障害物 決勝(8月9日)

順位選手所属記録
7古賀想太筑波大学8:49.72

男子棒高跳 決勝(8月9日)

順位選手所属記録
4井上直哉日本体育大学5.45

男子走幅跳 決勝(8月8日)

順位選手所属記録備考
5大森恵偉音順天堂大学7.76自己新

男子4×100mリレー 決勝(8月9日)

順位選手所属記録
4日本(篠崎・アブラハム・井手・鎌倉)日本39.41

男子5000m競歩 決勝(8月8日)

順位選手所属記録
4六本木直斗新潟食料農業大学19:24.43

男子200mの井手友郎(済美高校)は、予選で20秒53(+0.5)の自己新を出して3組1着、準決勝20秒63(+0.3)2組1着で決勝へ進み、20秒67(+0.5)で5位に入りました。3ラウンドを走り切っての入賞です。

男子4×100mリレーは、予選39秒65で1組2着、決勝39秒41で4位。リザルトに記載されている4人は、篠崎博翔(東海大学)、アブラハム光オシナチ(関西大学)、井手友郎(済美高校)、鎌倉舞飛(近畿大学工業高等専門学校)です。

女子の入賞6

TRACK HUB RESULTS

オレゴン2026 U20世界陸上競技選手権大会|日本女子の入賞(4〜8位)

2026-08-05〜09 ヘイワードフィールド(アメリカ・オレゴン州ユージーン)

女子800m 決勝(8月8日)

順位選手所属記録
5久保凛積水化学2:04.00

女子3000m 決勝(8月8日)

順位選手所属記録備考
5長森結愛仙台育英学園高校8:56.93自己新

女子5000m 決勝(8月5日)

順位選手所属記録
7男乕結衣東北高校15:37.33

女子やり投 決勝(8月9日)

順位選手所属記録
5鈴木彩夏大阪体育大学51.80

女子5000m競歩 決勝(8月8日)

順位選手所属記録
4堀伊吹新潟食料農業大学21:36.62
5田畑晴光山梨学院大学21:57.99

女子5000m競歩は堀伊吹(新潟食料農業大学)が4位、田畑晴光(山梨学院大学)が5位と、2人がそろって入賞しました。男子5000m競歩には井上俊弥(東洋大学)と六本木直斗(新潟食料農業大学)が出場し、井上は失格(DQ)、六本木が4位です。男女2種目に出た4人のうち、完歩した3人がいずれも入賞しました。

女子800mの久保凛(積水化学)は、予選2分03秒27で2組1着、準決勝2分04秒37で1組3着、決勝2分04秒00で5位。前回のペルー・リマ大会の6位に次ぐ2大会連続入賞です。ただし優勝と自己ベスト更新を目標に掲げていたため、帰国会見では「優勝することが一番の目標であったので、入賞できたことはよかったけれど、全然嬉しさはなく、悔しい気持ちのほうが大きい」と語りました。予選のあとに右の前ももに違和感が出て、9月のアジア大会を控えていることから準決勝を走るかどうか迷ったことも明かしています。そのうえで「決勝でも、2年前より1つ順位を上げることができたのは、少しは成長できている部分かと思う」と振り返りました。800mのレース設計については800m練習メニュー完全ガイド(目標タイム別設定と1週間の組み方)で扱っています。

日本代表の全成績一覧

青空の下のトラックを走る中長距離ランナーたちの後ろ姿

公式リザルト一覧に記載のある選手の最終成績です。準決勝・予選で敗退した選手も含みます。

男子

種目選手(所属)最終成績
100m篠崎博翔(東海大学)準決勝10.43(+0.1)3組7着
100m菅野翔唯(東京農業大学第二高校)準決勝10.43(+0.1)2組8着
200m井手友郎(済美高校)5位 20.67(+0.5)
200mアブラハム光オシナチ(関西大学)予選21.18 5組4着
1500m本田桜二郎(早稲田大学)14位 3:51.59
3000m本田桜二郎(早稲田大学)銅メダル 7:48.49
3000m新妻遼己(早稲田大学)11位 7:54.30(自己新)
5000m栗村凌(中央大学)8位 13:48.85
5000m増子陽太(早稲田大学)DNS
110mH(99.0cm)古賀ジェレミー(順天堂大学)銀メダル 12.97(+0.7)
110mH(99.0cm)鎌倉舞飛(近畿大学工業高等専門学校)準決勝13.52(+2.7)1組8着
400mH後藤大樹(洛南高校)銀メダル 49.23
400mH千葉遼(法政大学)準決勝52.37 2組8着
3000m障害物古賀想太(筑波大学)7位 8:49.72
3000m障害物杉本拓海(大東文化大学)予選8:51.57 1組9着
走高跳畝地雄大(順天堂大学)12位 2.12
走高跳中村佳吾(筑波大学)予選2.10 B組9位
棒高跳井上直哉(日本体育大学)4位 5.45
棒高跳谷口海斗(中京大学)9位 5.20
走幅跳大森恵偉音(順天堂大学)5位 7.76(自己新)
走幅跳長谷部光輝(岐阜県立岐阜商業高校)DNS
三段跳井上敏志(筑波大学)予選14.88(+1.3)B組14位
ハンマー投(6kg)アツオビン アンドリュウ(九州共立大学)9位 71.87
やり投岩坂レオン(九州共立大学)9位 66.75
5000m競歩六本木直斗(新潟食料農業大学)4位 19:24.43
5000m競歩井上俊弥(東洋大学)DQ
十種競技宮下輝一(筑波大学)25位 6946点
4×100mR篠崎・アブラハム・井手・鎌倉4位 39.41

女子

種目選手(所属)最終成績
800m久保凛(積水化学)5位 2:04.00
1500m木田美緒莉(順天堂大学)11位 4:25.19
1500mドルーリー朱瑛里(岡山陸協)15位 4:29.70
3000m長森結愛(仙台育英学園高校)5位 8:56.93(自己新)
3000m芦田和佳(青山学院大学)20位 9:24.85
5000m男乕結衣(東北高校)7位 15:37.33
5000m吉田彩心(JP日本郵政G)14位 16:12.76
100mH二階堂咲(神戸山手グローバル高校)準決勝13.54(+0.9)3組6着
100mH藤田紗季(敦賀高校)準決勝13.61(+0.5)2組8着
400mHガードナレイチェル麻由(早稲田大学)準決勝57.80 2組4着
3000m障害物田谷玲(大阪薫英女学院高校)10位 10:12.37
円盤投近田ココ(東京女子体育大学)予選51.53 A組7位
やり投鈴木彩夏(大阪体育大学)5位 51.80
やり投黒川愛星(九州共立大学)予選47.76 B組9位
5000m競歩堀伊吹(新潟食料農業大学)4位 21:36.62
5000m競歩田畑晴光(山梨学院大学)5位 21:57.99

女子1500mに出場したドルーリー朱瑛里(岡山陸協)と男子110mハードルの古賀ジェレミーは、日本陸連が2025年11月27日に発表した第12期ダイヤモンドアスリートに認定されています。「次世代において、国際大会での活躍が大いに期待できる競技者を強化育成する」ことを目的に2014年から続く制度で、男子400mハードルの後藤大樹は同期のダイヤモンドアスリートNextageに選出されました。今回メダルを獲得した3人のうち2人が、この枠組みで強化されてきた選手です。

自己新(PB)を出した選手

公式リザルトに「PB」(自己新)の記載があるのは、次の7件です。

選手(所属)種目・ラウンド記録
井手友郎(済美高校)男子200m 予選20.53(+0.5)
新妻遼己(早稲田大学)男子3000m 決勝7:54.30
大森恵偉音(順天堂大学)男子走幅跳 決勝7.76
長森結愛(仙台育英学園高校)女子3000m 決勝8:56.93
宮下輝一(筑波大学)十種競技 砲丸投13.24
宮下輝一(筑波大学)十種競技 棒高跳3.70
宮下輝一(筑波大学)十種競技 やり投64.42

十種競技・宮下輝一の10種目

十種競技は2日間で10種目を戦う種目です。宮下輝一(筑波大学)の内訳は、大会の厳しさと踏ん張りの両方が数字に出ています。

種目記録得点
100m10.97(+1.3)867
走幅跳7.24(+1.3)871
砲丸投13.24(自己新)682
走高跳1.85670
400m48.67877
110mH14.78(+1.0)876
円盤投記録なし(NM)0
棒高跳3.70(自己新)535
やり投64.42(自己新)805
1500m4:27.25763
合計6946点(25位)

円盤投が記録なしで0点になっても、その後のやり投で自己新を投げ、その得点805は全体1位でした。合計6946点は、0点の1種目を抱えたまま2日間を投げ出さなかった結果です。

国内の主要大会でこの世代がどんな成績を残してきたかは、インターハイ陸上2026結果まとめ(全中・日本選手権の優勝者一覧)と陸上の注目選手2026(日本人12名の記録・見どころ総まとめ)にまとめています。

帰国会見が語った成果と課題

日本代表は8月11日に帰国し、帰国会見が開かれました。メダリスト3人と久保凛、チームリーダーの帰国コメントは日本陸連公式YouTubeの動画でも公開されています。チームリーダーの杉井將彦シニアディレクターは、大会全体の総括をこう述べています。

自己記録更新者が非常に多かったことを高く評価したい。

一方で課題も明確に語られました。1つは「故障者が多く出てしまった。これが今後の課題」という点です。もう1つが、育成年代の強化そのものについての指摘でした。

日本の育成のシステムはアジア圏でも注目されており、いい形で育成はできていると思うのだが、世界で戦おうと思ったときには足りないところがまだある

公式リザルトを追うと、その「足りないところ」が出た場所も見えます。日本勢は5種目で、計7人が準決勝で止まりました。男子100mの篠崎博翔・菅野翔唯、男子110mハードルの鎌倉舞飛、男子400mハードルの千葉遼、女子100mハードルの二階堂咲・藤田紗季、女子400mハードルのガードナレイチェル麻由です。予選を突破する力はありながら、2本目で記録を上げきれなかったケースが目立ちます。

逆に、決勝まで進んだ男子200mの井手友郎は予選で自己新を出し、男子400mハードルの後藤大樹は準決勝で49秒19と、この大会での自身の最速を出しました。ラウンドを追うごとに記録を上げられるかどうかが、入賞と敗退を分けています。後藤自身が敗因に挙げた「予選・準決・決勝の戦い方とか疲労」への準備は、この世代に共通する課題と言えます。

もう1つ、この大会には特有の事情がありました。日程がインターハイと重なったのです。杉井シニアディレクターは「選考の段階で意思確認をしたところ、多くの高校生選手がU20世界選手権への参加を希望し、そして、世界への挑戦を果たしてくれた。今後も、こうした選手が多くなってくればと思う」と述べ、今後の方向性として「早い段階でワールドワイドの感覚を身につけ、世界に向けて進もうとする選手、そして指導者を増やしていきたい」と続けました。

この先の見どころ|アジア大会2026へ

この大会に出場した選手の何人かは、2026年9月のアジア大会に向かいます。

400mハードルの後藤大樹は、帰国会見で「9月に出場するアジア大会では、記録を狙うことをメインにしていて、日本記録(47秒89、為末大、2001年)を塗り替えるつもりで頑張っていきたい」と話しました。日本選手権を48秒09のU20日本記録で制した高校2年生が、25年破られていないシニアの日本記録に照準を合わせています。本人はその理由も明かしており、アジア大会が「来年の目標である世界陸上の参加標準記録(400mハードル:48秒00)の有効期間に入っている」ため、ここで記録を出しておきたいという計算です。

800mの久保凛は「自分の思うようなレースをして、力を100%出しきったと思えるような走りをしたいと思っているし、それができれば優勝と自己ベストは絶対に見えてくると思っている」と語りました。

110mハードルの古賀ジェレミーは、U20世界記録の12秒72との距離について「改めて考えてみると、ハイ(ハードル)になったとき、ここから本気で取り組んだら縮まってくる差ではあるなと感じた。これからが面白いのではないかと思う」と前を向いています。

アジア大会2026の日程と日本代表の見どころは、アジア大会2026 陸上の日程と日本代表の見どころにまとめました。

よくある質問

U20世界陸上2026で日本はメダルを何個獲りましたか?

3個です。内訳は銀2個(男子110mハードルの古賀ジェレミー、男子400mハードルの後藤大樹)と銅1個(男子3000mの本田桜二郎)。あわせて4〜8位の入賞が13あり、プレイシングテーブルは69ポイントで国別総合5位でした。

U20世界陸上はどんな大会ですか?

World Athleticsが主催する20歳未満のカテゴリーの世界選手権です。2026年のオレゴン大会は第21回で、8月5日から9日にかけてアメリカ・オレゴン州ユージーンのヘイワードフィールドで行われました。日本は選手43名(男子27名・女子16名)と役員21名を派遣しています。

U20の男子110mハードルは高さが違うのですか?

はい。U20の男子110mハードルはハードルの高さが99.0cmで、公式の種目表記も「110mハードル(99.0cm)」となっています。一般(シニア)のハイハードルは106.7cmです。古賀ジェレミーが「ジュニア(ハードル)での12秒台は達成できた」と話しているのは、この違いを踏まえた発言です。

本田桜二郎の7分48秒49はどんな記録ですか?

自己ベスト7分55秒77を7秒以上更新する記録です。大会の集計上は記録として扱われており、日本陸連の公式リザルト一覧は「U20日本記録」と付記し、World Athleticsの公式結果も「NU20R(国内U20記録)」のコードを付けています。一方で、日本陸連のU20日本記録一覧(2026年8月27日現在)の男子3000mは7分50秒81(佐藤圭汰)のままで、本田の記録は反映されていません。本人が帰国会見で挙げた「7分48秒07(三浦龍司)」も同一覧には見当たりません。公認の扱いは日本陸連の発表で確認してください。なお男子3000mはU20世界選手権で実施される種目で、屋外の世界選手権では実施されません(世界室内選手権には3000mがあります)。

まとめ

  • U20世界陸上2026(オレゴン、8月5〜9日)の日本代表はメダル3個(銀2・銅1)、入賞13、プレイシングテーブル69ポイントで総合5位
  • 銀は男子110mハードル(99.0cm)の古賀ジェレミー(12秒97、準決勝でU20アジア記録12秒95)と、男子400mハードルの後藤大樹(49秒23)
  • 銅は男子3000mの本田桜二郎(7分48秒49)。大会集計上は国内U20記録扱いだが、日本陸連のU20記録一覧(8月27日現在)は7分50秒81のままで未反映。同選手は1500m決勝14位にも進出
  • 入賞は男子7・女子6。競歩は男女2種目に出た4人のうち、完歩した3人がいずれも入賞
  • 日本陸連の総括は「自己記録更新者が非常に多かったことを高く評価したい」一方で「故障者が多く出てしまった」「世界で戦おうと思ったときには足りないところがまだある」
  • 後藤・久保・古賀はいずれも9月のアジア大会を次の舞台に挙げている

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