短距離走は、100m・200m・400mのスプリント種目に、ハードルやリレーを加えたトラック競技の花形ブロックです。距離は違っても、レースは大きく「スタート」「加速」「トップスピード」「スピード持続」の4つの局面に分けられ、どの局面に伸びしろが大きいかによって、取り組むべき練習は変わります。まずは自分のレースを局面ごとに振り返り、課題がどこにあるのかを特定することが、遠回りに見えて最短の上達ルートです。
速くなるための要素は、突き詰めると3つに整理できます。1つ目は「技術」。地面に大きな力を短い時間で伝えるための接地や姿勢、腕振りといった走りの型です。2つ目は「体力」。スプリントを支える筋力・パワーと、質の高い走りを繰り返すためのスピード持久力です。3つ目は「準備」。ウォーミングアップや柔軟性の確保、故障予防といったコンディショニングです。ドリルや坂ダッシュなどの練習は、すべてこの3要素のどれかを鍛えるためにあります。「いま何のためにやっているのか」を意識するだけで、同じメニューでも効果は大きく変わります。
練習計画は、シーズンを通した「期分け」で考えるのが基本です。試合の少ない冬季は体力と技術の土台づくりに、シーズン中はスピードとレース感覚の仕上げに重点を置きます。週の中でも、強度の高いスプリント練習の日と、ドリル・補強・回復にあてる日をバランスよく配置し、疲労が濃い状態で本数を重ねるより「質の高い1本」を積み重ねることが大切です。このページでは、100mの走り方・スタートダッシュ・ハードルなど、短距離の各テーマを深掘りした記事をまとめています。自分の課題に近いテーマの記事から読み進めてください。