プリンセス駅伝2026の結果は、ルートインホテルズが2時間18分48秒で初優勝、2位ダイハツとの差はわずか7秒でした。上位16チームが11月22日の第46回クイーンズ駅伝への出場権を獲得。区間記録は第4区と第6区で破られ、更新したのは3人です。日本実業団陸上競技連合が公開した記録集PDFをもとに、総合順位・区間賞・中継所ごとの順位変動まで数字で整理しました。

この記事でわかること

  • 総合成績の全順位(完走28チーム)と、クイーンズ駅伝に進む上位16チーム
  • 途中棄権2チームの理由(主催者が「熱中症の疑い」と公表)と、新設された給水所
  • 区間賞6人・区間別の上位5人と、区間記録を更新した3人
  • 優勝したルートインホテルズが区間賞ゼロで勝ち切った中身と、11大会ぶんの順位推移
  • 中継所ごとの通過順位マトリクス(パナソニックは23位から5位へ)
  • 第46回クイーンズ駅伝の出場24チーム(シード8+通過16)の全リスト

プリンセス駅伝2026の結果|ルートインホテルズが2時間18分48秒で優勝

プリンセス駅伝 in 宗像・福津(第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会)は、2026年10月18日に福岡県の宗像ユリックスを発着する6区間42.195kmで行われました。以下の数字はすべて、日本実業団陸上競技連合(JITA)が大会当日に公開した記録集PDFによるものです。

項目内容
大会名プリンセス駅伝 in 宗像・福津(第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会)
期日2026年10月18日(日)12時10分スタート
コース宗像ユリックス START/FINISH、宗像市〜福津市〜宗像市 6区間42.195km
出走30チーム(エントリー31チーム、ナンバー11の大塚製薬はDNS)
完走28チーム(肥後銀行・鹿児島銀行がDNF)
優勝ルートインホテルズ(東日本)2時間18分48秒
大会記録2時間15分53秒(三井住友海上・第11回/2025年10月19日)
通過条件上位16チームが第46回クイーンズ駅伝(11月22日)へ
主催日本実業団陸上競技連合

総合成績1〜16位|クイーンズ駅伝への通過チーム

TRACK HUB RESULTS

プリンセス駅伝 in 宗像・福津 第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会

2026-10-18 宗像ユリックス発着(宗像市〜福津市〜宗像市・6区間42.195km)

総合成績 1〜16位(第46回クイーンズ駅伝 出場権獲得)

順位選手所属記録
1ルートインホテルズ東日本2:18:48
2ダイハツ関西2:18:55
3豊田自動織機中部2:19:13
4岩谷産業関西2:19:26
5パナソニック東日本2:20:06
6ニトリ東日本2:20:13
7TOTO九州2:20:17
8ノーリツ関西2:20:34
9デンソー中部2:20:39
10DaiichiLifeグループ東日本2:20:44
11スターツ東日本2:20:56
12シスメックス関西2:20:59
13キヤノン九州2:21:49
14ユニバーサルエンターテインメント東日本2:22:08
15東京メトロ東日本2:22:20
16京セラ九州2:22:25

総合成績17位以下|完走28チームと途中棄権2チーム

TRACK HUB RESULTS

プリンセス駅伝 in 宗像・福津 第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会

2026-10-18 宗像ユリックス発着(宗像市〜福津市〜宗像市・6区間42.195km)

総合成績 17位〜28位・途中棄権・欠場

順位選手所属記録備考
17日立東日本2:23:11
18クラフティア九州2:23:14
19ワコール関西2:23:16
20ベアーズ東日本2:23:53
21十八親和銀行九州2:24:33
22センコー関西2:26:29
23愛知電機中部2:27:17
24コモディイイダ東日本2:27:23
25愛媛銀行関西2:27:29
26ダイソー中国2:27:53
27埼玉医科大学グループ東日本2:30:48
28新日本住設グループ関西2:32:51
DNF肥後銀行九州—第1区で区間未完走
DNF鹿児島銀行九州—第5区で区間未完走
DNS大塚製薬関西—欠場(ナンバー11は欠番)

海沿いのコースを走る女子駅伝のランナーと沿道の観客

途中棄権2チームは「熱中症の疑い」|主催者が異例の暑さに言及

DNFとなった2チームについては、主催者であるJITAがレース後に競技会スケジュールページの第12回の欄で経緯を説明しています。公式の文面によると、今大会は「10月中旬としては異例の暑さのなかでの大会」となり、「従来の3区と5区に加え、新たに1区と6区にも給水所を設けるなどの対策を講じ」たものの、「熱中症の疑いで走行続行が困難となった2チームが途中棄権する結果になりました」とのことです。JITAは「競技者の安全確保を第一に、次年度以降の大会に向け、さらなる暑さ対策を検討し、実施してまいります」とも記しています。

第1区と第6区の給水所は今大会からの新設で、事前に公表された競技注意事項にも記載がありました。その対策を講じたうえでなお2チームが止まったという事実は、10月中旬のロードレースの難しさをそのまま示しています。

記録集の凡例では、DNFが途中棄権、DNSが欠場、氏名の横の「!」が区間未完走を意味します。走行不能になった区間は無効となって次走者が審判長の指示でスタートし、総合記録は認められないものの、無効になった区間以外の区間記録は認められます(競技注意事項)。実際、肥後銀行の第4区を走ったチェプコスケイ アイヴォンは11分44秒で区間7位に入っています。

欠場した大塚製薬については、同社陸上競技部が10月6日に「選手のコンディション不良によりメンバー編成が困難」として欠場を公表していました。ナンバー11は欠番となり、記録集でもDNSとして処理されています。

クイーンズ駅伝への16枠|ボーダーは46秒差で決着

この大会の最大の焦点は、上位16チームに与えられる第46回クイーンズ駅伝(2026年11月22日・宮城)への出場権です。

ボーダーラインは次の2チームの間に引かれました。

チーム記録差
16位京セラ(九州)2:22:25通過
17位日立(東日本)2:23:1146秒

42.195kmを走って46秒差。1kmあたり約1.1秒の差で明暗が分かれた計算になります。

興味深いのは、最終中継所(第5区の終わり)の時点で16位以内にいた16チームが、順位を入れ替えながらも全チームそのまま通過したことです。アンカーの第6区では13位から5位(パナソニック)、14位から7位(TOTO)という大きな浮上がありましたが、17位以下から16位以内に飛び込んだチームはありませんでした。

逆に、ひとつ手前の第4中継所では入れ替わりが起きています。第4区を終えた時点で16位につけていたベアーズが第5区で20位まで下がり、入れ替わる形で19位だった東京メトロが16位に浮上しました。東京メトロはそのまま15位でフィニッシュしています。

前回上位16のうち、今回も通過したのは9チーム

前回(第11回・2025年10月19日)に16位以内へ入った16チームのうち、今回スタートラインに立ったのは12チームでした。三井住友海上・天満屋・ユニクロの3チームは第45回クイーンズ駅伝で8位以内に入ってシード権を持つため予選会が免除され、大塚製薬は欠場したためです。

その12チームの明暗は次のとおりです。

チーム前回順位今回順位結果
スターツ2位11位通過
京セラ4位16位通過
シスメックス5位12位通過
ルートインホテルズ7位1位通過
ユニバーサルエンターテインメント8位14位通過
豊田自動織機9位3位通過
肥後銀行11位DNF落選
ノーリツ12位8位通過
東京メトロ13位15位通過
ダイハツ14位2位通過
クラフティア15位18位落選
愛媛銀行16位25位落選

12チーム中9チームが残り、3チームが枠を失いました。空いた枠に入ったのが次の7チームです。

  • 前回は出場していなかった3チーム … 岩谷産業(4位)・パナソニック(5位)・DaiichiLifeグループ(10位)
  • 前回17位以下から浮上した4チーム … ニトリ(前回17位→6位)・TOTO(27位→7位)・デンソー(18位→9位)・キヤノン(20位→13位)

前回27位から7位まで20ランク上げたTOTOの伸びが、今大会でもっとも大きな順位の動きです。TOTOは後述するとおりアンカーでも区間記録を上回る走りを見せています。

16位のボーダータイムは前回より1分26秒緩んだ

通過ラインがどのくらいの水準なのかは、過去の記録集で16位のタイムをたどると見えてきます。

大会開催年16位のチーム16位の記録
第7回2021年京セラ2:21:00
第8回2022年肥後銀行2:22:28
第9回2023年しまむら2:22:18
第10回2024年デンソー2:22:29
第11回2025年愛媛銀行2:20:59
第12回2026年京セラ2:22:25

前回の2時間20分59秒は直近6大会でもっとも速いボーダーでしたが、今回は2時間22分25秒と1分26秒ゆるみ、第8回〜第10回とほぼ同じ水準に戻りました。2時間22分台の前半を出せば届く、というのがこの大会の標準的なラインと言えます。

区間賞と区間新記録|区間記録を更新したのは3人

区間賞は6区間で6人、いずれも最終的に16位以内へ入ったチームの選手でした。

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プリンセス駅伝 in 宗像・福津 第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会

2026-10-18 宗像ユリックス発着(宗像市〜福津市〜宗像市・6区間42.195km)

区間賞

順位選手所属記録備考
1区松谷 里緒デンソー(中部)22:057.0km
2区西出 優月ダイハツ(関西)11:203.6km
3区吉川 侑美キヤノン(九州)35:0310.7km
4区アグネス ムカリ京セラ(九州)11:073.8km・区間新
5区川村 楓岩谷産業(関西)34:1510.4km
6区齋藤 みうパナソニック(東日本)21:006.695km・区間新

区間別の上位5人|6区間すべての顔ぶれ

区間賞だけでは、どの区間でどのチームが伸びたのかまでは見えません。記録集の区間別ページから、6区間それぞれの上位5人を抜き出しました。

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プリンセス駅伝 in 宗像・福津 第12回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会予選会

2026-10-18 宗像ユリックス発着(宗像市〜福津市〜宗像市・6区間42.195km)

第1区 7.0km

順位選手所属記録
1松谷 里緒デンソー22:05
2石井 寿美シスメックス22:11
3村尾 綾香ダイハツ22:27
4福永 愛佳ノーリツ22:32
5尾方 唯莉京セラ22:37

第2区 3.6km

順位選手所属記録
1西出 優月ダイハツ11:20
2長谷川 麻央岩谷産業11:27
3若井 莉央ワコール11:30
4康本 花梨スターツ11:31
5岡本 春美豊田自動織機11:32
5鈴木 葵ニトリ11:32

第3区 10.7km

順位選手所属記録
1吉川 侑美キヤノン35:03
2加世田 梨花ダイハツ35:15
3逸見 亜優豊田自動織機35:35
4古川 璃音ニトリ35:40
5堀尾 和帆ルートインホテルズ35:43

第4区 3.8km

順位選手所属記録備考
1アグネス ムカリ京セラ11:07区間新
2ジャネット ニーヴァパナソニック11:23
3ジャネット ジェプコエチニトリ11:27
4マーガレット アキドルコモディイイダ11:30
5テレシア ムッソーニダイソー11:38

第5区 10.4km

順位選手所属記録
1川村 楓岩谷産業34:15
2磯部 早良豊田自動織機34:38
3藤田 正由加ルートインホテルズ34:45
4小林 朝ノーリツ34:55
5森田 歩実東京メトロ35:08

第6区 6.695km

順位選手所属記録備考
1齋藤 みうパナソニック21:00区間新
2宮原 なな佳TOTO21:05区間新
3武田 千捺ダイハツ21:58
4伊東 明日香東京メトロ22:02
5酒井 想シスメックス22:07

第2区は岡本春美(豊田自動織機)と鈴木葵(ニトリ)が11分32秒で並び、区間5位が2人います。第6区は1位と2位の差が5秒しかなく、3位の武田千捺(ダイハツ)までは53秒も開きました。

この30人をチーム別に数えると、もっとも多く名前が載ったのはダイハツの4人(第1区・第2区・第3区・第6区)です。次いで豊田自動織機とニトリが3人ずつ。一方、優勝したルートインホテルズは第3区の堀尾和帆と第5区の藤田正由加の2人だけです。

つまりダイハツは「区間上位を取る力」では今大会最多でありながら、第4区が区間17位、第5区が区間7位と2区間でタイムを失いました。ルートインホテルズは上位5人に2人しか入っていない代わりに、6区間すべてが区間8位以内。この対照が、7秒差という最終結果をそのまま説明しています。

第6区は1位と2位がそろって区間記録を更新した

多くの速報が「区間新は第4区と第6区の2本」と伝えていますが、記録集を区間別のページまで開くと第6区では区間2位の走者も区間記録を上回っていたことが分かります。

順位氏名チーム記録旧区間記録との差
1位齋藤 みうパナソニック21:00−15秒(区間新)
2位宮原 なな佳TOTO21:05−10秒(区間新)

第6区(6.695km)の区間記録は21分15秒。記録集の区間別ページでは、この2人の記録にだけ「NSR(区間新記録)」が付いており、総合成績リストの該当欄にも区間新記録を示す「*」が入っています。区間賞は各区1人なので賞としては齋藤みうの1つですが、記録として見れば更新者は2人です。

21分15秒は萩谷楓(エディオン)が持っていた記録で、第7回(2021年)から第12回まで6大会ぶんの記録集に区間記録として載り続けていました。その記録が、同じ日に2人によって書き換えられたことになります。

齋藤みうはパナソニック所属で、日本陸連の発表によると第110回日本選手権の女子3000m障害物を9分30秒30の大会新記録で制して優勝し、愛知・名古屋2026アジア競技大会の代表に内定。そのアジア大会では決勝5位・9分27秒56でした。トラックの実績をそのままロードに持ち込んだ形です。

チームとしても、パナソニックはこの第6区だけで13位から5位へ8チームを抜いています。TOTOも宮原の走りで14位から7位へ7チームをかわしました。つまり第6区で区間記録を破った2人が、そのまま今大会の最大の追い上げを演じたことになります。アンカー区間のいちばん分かりやすい構図です。

第4区はアグネス ムカリが自分の記録を更新した

第4区(3.8km)の区間記録11分19秒は、京セラのアグネス ムカリ本人が持っていたものでした。今回はこれを11分07秒まで12秒縮め、自分の記録を自分で塗り替えています。記録集の第10回から第12回まで、第4区の区間記録保持者の欄にはずっと同じ名前が入っていました。

第4区は、要項で外国人競技者の出場が認められている唯一の区間です(1チーム1名以内)。実際の結果を見ると、上位14人までが記録集でカタカナまたはアルファベット表記の選手で、15位に日本語表記の小山愛結(岩谷産業・12分18秒)が入ってきます。

3.8kmという短い区間ですが、区間1位の11分07秒と区間30位の14分04秒の差は2分57秒あります。区間1位のタイムに対して26%の開きで、10.7kmの第3区(35分03秒〜39分17秒の4分14秒差=12%)、10.4kmの第5区(34分15秒〜38分30秒の4分15秒差=12%)の倍以上です。距離あたりで見れば、チーム間の差がもっとも大きく出た区間でした。

その一方で、第3中継所を1位で通過したダイハツは第4区の細谷愛子が区間17位(12分33秒)とタイムを失いながら、それでも首位をキープしました。2位のニトリとの差は12秒。短い区間だからこそ、貯金があれば耐えられるという面もあります。

更新後の区間記録一覧

今大会を終えた時点の区間記録は次のとおりです。

区間距離区間記録記録保持者(当時の所属)
第1区7.0km21:44木村 友香(資生堂)
第2区3.6km10:48大西 響(ユニバーサル)
第3区10.7km32:43新谷 仁美(積水化学)
第4区3.8km11:07アグネス ムカリ(京セラ)← 今大会で更新
第5区10.4km34:02逸木 和香菜(九電工)
第6区6.695km21:00齋藤 みう(パナソニック)← 今大会で更新

第5区の逸木和香菜は、記録を出した当時は九電工の所属でした。今大会はクラフティアの第5区を35分34秒(区間14位)で走っています。第1区の21分44秒を持つ木村友香の資生堂、第6区の旧記録21分15秒を持っていた萩谷楓のエディオンは、いずれも今回の予選会には出場していません(エディオンは第45回クイーンズ駅伝の優勝チームでシード権を持っています)。

ルートインホテルズ初優勝の中身|区間賞ゼロで勝ち切った

優勝したルートインホテルズの区間順位を並べると、この勝ち方の特徴がはっきりします。

区間走者記録区間順位通過順位
第1区 7.0km藤田 仁乃22:508位8位
第2区 3.6km市田 美咲11:368位7位
第3区 10.7km堀尾 和帆35:435位2位
第4区 3.8kmカムル パウリン カベケ11:436位3位
第5区 10.4km藤田 正由加34:453位1位
第6区 6.695km保科 琴音22:116位1位

6区間すべてで区間賞がなく、区間順位の最高は第5区の3位。それでいて総合では優勝しています。1区間も崩さず、全員が区間8位以内でまとめ切ったチームが勝ったレースでした。

先頭に立ったのは第5区です。藤田正由加が34分45秒(区間3位)で走って1時間56分37秒でタスキを渡し、2位の豊田自動織機(1時間56分57秒)に20秒の差をつけました。この最終中継所では豊田自動織機とダイハツがまったく同じ1時間56分57秒で並んでいます。

アンカー勝負では、ダイハツの武田千捺が21分58秒(区間3位)、ルートインホテルズの保科琴音が22分11秒(区間6位)。13秒差を詰められましたが、20秒のリードが7秒残って逃げ切りました。

第2回からの11大会の順位推移

JITAのリザルト一覧に記録集が残っている第2回(2016年)以降の11大会で、ルートインホテルズはすべてに出場しています。その順位をたどると、今回の優勝が「ようやく」であることが分かります。

大会開催年順位記録
第2回2016年15位2:22:57
第3回2017年18位2:26:10
第4回2018年7位2:21:59
第5回2019年5位2:20:34
第6回2020年8位2:20:45
第7回2021年10位2:20:14
第8回2022年13位2:21:36
第9回2023年2位2:19:31
第10回2024年13位2:22:02
第11回2025年7位2:19:26
第12回2026年1位2:18:48

第9回の2位が最高で、今回が初優勝です。2時間18分48秒はこの11大会でのチーム最高タイムでもあります。

JITAのリザルト一覧には第1回(2015年10月25日)の記録集が掲載されていませんが、第2回以降の記録集の大会記録欄に「2時間17分02秒 ユニバーサルエンターテインメント 第1回 平成27年10月25日」と印字されており、第2回の記録集には永尾・木村・鷲見・ワンジュグ・和久・那須川という6人の区間走者名まで併記されています。第2回の時点で先行する大会は第1回しかなく、駅伝の大会記録は全出場チームのなかで最も速い記録ですから、第1回を制したのはユニバーサルエンターテインメントです。これで第1回から第12回まで優勝チームが出そろい、ルートインホテルズの名前はここが初めてだと確定できます。

中継所ごとの順位変動|パナソニックが23位から5位へ

記録集の総合成績リストには、各チームが中継所を通過した時点の順位が載っています。通過16チームの推移をまとめました。数字は各区間を終えた時点の順位です。

最終順位チーム1区2区3区4区5区6区
1ルートインホテルズ872311
2ダイハツ311132
3豊田自動織機1293423
4岩谷産業949744
5パナソニック23221814135
6ニトリ15104256
7TOTO10121215147
8ノーリツ4651068
9デンソー1210579
10DaiichiLifeグループ6386810
11スターツ148139911
12シスメックス25681212
13キヤノン21197111013
14ユニバーサルエンターテインメント161714121114
15東京メトロ111419191615
16京セラ51117131516

この表から読み取れることを3つ挙げます。

1つ目はパナソニックの追い上げです。第1区で23位と出遅れながら、最後は5位。18も順位を上げています。特に効いたのが第4区のジャネット ニーヴァ(11分23秒・区間2位)と、アンカーで区間記録を破った齋藤みう。後半3区間だけで13人を抜きました。

2つ目はダイハツの先行です。第2区の西出優月が区間賞の11分20秒で先頭に立ち、第4区を終えるまで首位をキープしました。失速したわけではなく、第5区を終えた時点では1時間56分57秒。2位の豊田自動織機と同タイムの3位で、そこでルートインホテルズに20秒をつけられたのが最後まで響いた形です。

3つ目はスタートダッシュが必ずしも結果に直結していない点です。第1区で区間賞を取ったデンソーの松谷里緒は22分05秒でトップ通過しましたが、チームの最終順位は9位。逆にキヤノンは第1区21位から、第3区の吉川侑美の区間賞(35分03秒)で一気に7位まで浮上しています。42.195kmはどこからでも動く、ということが数字で裏づけられるレースでした。

なお、11位のスターツで第3区を走った伊澤菜々花は、2026年の女子10000mで日本勢最速の31分37秒27をマークしている選手です(2026年10月13日時点の集計)。年間の顔ぶれは女子10000m日本ランキング2026のTOP30にまとめてあります。

第46回クイーンズ駅伝の出場24チームが確定

プリンセス駅伝の結果が出たことで、本大会である第46回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会(クイーンズ駅伝 in 宮城)の出場24チームがすべて決まりました。

内訳は、第45回大会で8位以内に入ったシード8チームと、今回の予選会を通過した16チームです。

TRACK HUB RESULTS

クイーンズ駅伝 in 宮城 第45回全日本実業団対抗女子駅伝競走大会

2025-11-23 松島町文化観光交流館前〜弘進ゴムアスリートパーク仙台(6区間42.195km)

第45回 総合成績 上位8(第46回のシードチーム)

順位選手所属記録
1エディオン中国2:13:50
2JP日本郵政グループ東日本2:13:57
3積水化学東日本2:14:51
4三井住友海上東日本2:15:47
5資生堂東日本2:16:08
6ユニクロ東日本2:16:22
7天満屋中国2:16:29
8しまむら東日本2:16:41

この8チームに、本稿の上位16チームが加わります。ブロック別に並べ直すと次のようになります。

ブロックチーム数チーム
東日本13JP日本郵政グループ・積水化学・三井住友海上・資生堂・ユニクロ・しまむら(以上シード)/ルートインホテルズ・パナソニック・ニトリ・DaiichiLifeグループ・スターツ・ユニバーサルエンターテインメント・東京メトロ
関西4ダイハツ・岩谷産業・ノーリツ・シスメックス
九州3TOTO・キヤノン・京セラ
中部2豊田自動織機・デンソー
中国2エディオン・天満屋

24チームの半数以上にあたる13チームが東日本ブロックで、出場チームがあるのはこの5ブロックだけです。

中継所でたすきを渡す女子駅伝の選手

第46回クイーンズ駅伝の大会要項(2026年10月14日付)によると、開催は2026年11月22日(日)の12時00分スタート。コースは宮城県の松島町文化観光交流館前から弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)までの6区間42.195kmで、放送はTBS系列28局フルネットの11時35分〜14時36分が予定されています。チーム編成は監督1名と競技者10名以内です。

シード5位の資生堂は2027年3月末での休部を公表しているため、第46回が最後のクイーンズ駅伝になる見込みです。くわしい経緯は資生堂ランニングクラブ休部の記事にまとめています。

大会記録には2分55秒届かず|歴代優勝チームで見る今大会

優勝タイムの2時間18分48秒は、大会記録の2時間15分53秒(三井住友海上・第11回)には2分55秒届きませんでした。歴代の優勝チームと優勝タイムを並べると、今回がどのあたりに位置するかが見えます。

大会開催年優勝チーム優勝記録
第1回2015年ユニバーサルエンターテインメント2:17:02
第2回2016年TOTO2:19:15
第3回2017年豊田自動織機2:20:28
第4回2018年ワコール2:19:16
第5回2019年積水化学2:19:36
第6回2020年積水化学2:17:03
第7回2021年資生堂2:16:41(大会新)
第8回2022年パナソニック2:18:06
第9回2023年岩谷産業2:18:46
第10回2024年ユニクロ2:19:16
第11回2025年三井住友海上2:15:53(大会新)
第12回2026年ルートインホテルズ2:18:48

今回の2時間18分48秒は12大会で7番目に速い優勝タイムで、第9回に岩谷産業が出した2時間18分46秒にはわずか2秒及びませんでした。その岩谷産業は今回4位で、第5区の川村楓が34分15秒の区間賞を取っています。同社は今大会の協賛社でもあります。

過去の優勝チームが戻ってきた大会でもありました。第2回のTOTOが7位、第3回の豊田自動織機が3位、第8回のパナソニックが5位です。

ちなみに、大会記録を出した第11回の三井住友海上は永長・西山・兼友・カマウ・樺沢・松田の6人という編成でした。このうち兼友良夏とタビタジェリ・カマウは、プリンセス駅伝と同じ2026年10月18日に東京で行われた東京レガシーハーフマラソンに出場しています。大会公式のレポートによると、カマウが1時間08分28秒で2位、兼友が1時間10分17秒で3位・日本人トップ。兼友は2回目のハーフマラソンで自己ベストを3秒更新しました。大会の概要は東京レガシーハーフマラソン2026の大会ガイドにまとめています。

よくある質問

Q. プリンセス駅伝2026の優勝チームは?

A. ルートインホテルズ(東日本)です。2時間18分48秒で、2位のダイハツに7秒差をつけました。第1回(2015年)から数えて初優勝で、それまでの最高は第9回(2023年)の2位でした。

Q. クイーンズ駅伝に進むのは何チームですか?

A. 上位16チームです。1位ルートインホテルズから16位京セラまでが、2026年11月22日の第46回クイーンズ駅伝(宮城)への出場権を得ました。本大会はこの16チームに、第45回で8位以内に入ったシード8チームを加えた24チームで争われます。

Q. 区間新記録は何本出ましたか?

A. 区間記録を更新したのは3人です。第4区のアグネス ムカリ(京セラ)11分07秒、第6区の齋藤みう(パナソニック)21分00秒と宮原なな佳(TOTO)21分05秒。第6区は区間1位と区間2位の2人がそろって従来の21分15秒を上回りました。区間賞は各区1人なので「区間賞かつ区間新」は2人ですが、記録の更新者は3人です。

Q. 途中棄権したチームはありますか?

A. 肥後銀行(第1区)と鹿児島銀行(第5区)の2チームがDNFとなりました。主催者のJITAは大会後、「10月中旬としては異例の暑さ」のなかで「熱中症の疑いで走行続行が困難となった2チームが途中棄権する結果になりました」と公表しています。また大塚製薬は欠場(DNS)のため、出走は30チーム、完走は28チームです。途中棄権したチームも残りの区間は走っており、記録集の区間別ページには区間順位つきで掲載されています。

Q. 大会記録は更新されましたか?

A. されていません。大会記録は第11回(2025年)に三井住友海上が出した2時間15分53秒で、今回の優勝タイムは2分55秒届きませんでした。

Q. 詳しい結果はどこで見られますか?

A. 日本実業団陸上競技連合のプリンセス駅伝 リザルト一覧から、各回の記録集PDFを直接ダウンロードできます。第12回の記録集には総合成績リスト・区間賞・区間別の全順位・順位変動表が収録されています。

まとめ

プリンセス駅伝2026は、ルートインホテルズが2時間18分48秒で初優勝。区間賞ゼロ、区間順位は全員が8位以内という「崩れないチーム」の勝ち方でした。上位16チームが第46回クイーンズ駅伝へ進み、16位京セラと17位日立の差は46秒。区間記録は第4区でアグネス ムカリが自分の記録を、第6区では齋藤みうと宮原なな佳の2人が21分15秒を更新しました。

  • 優勝はルートインホテルズ 2:18:48(第1回から数えて初優勝)
  • 上位16チームが11月22日の第46回クイーンズ駅伝(宮城)へ
  • 区間記録の更新者は3人。第6区は1位・2位がそろって更新
  • アンカーで13位→5位のパナソニック、14位→7位のTOTOが最大の浮上
  • 主催者は「10月中旬としては異例の暑さ」とし、熱中症の疑いで2チームが途中棄権
  • 大会記録2:15:53(三井住友海上・第11回)には2分55秒届かず

この秋の駅伝シーズンは、出雲駅伝2026の結果に続き、10月25日には全日本大学女子駅伝(杜の都駅伝)が控えています。

駅伝は、1区間ごとの区間順位と通過順位を並べてはじめて何が起きたのかが見えてきます。自分のレースでも同じで、タイムだけでなく「どの位置で受けて、どの位置で渡したか」を残しておくと、次の配置やペース配分の判断材料になります。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」は、練習と試合の記録をそのまま蓄積して振り返れるので、駅伝シーズンの記録整理にも使ってみてください。