第110回日本陸上競技選手権大会・リレー競技(日本選手権リレー)は、2026年10月10日(土)・11日(日)にMUFGスタジアム(国立競技場)で行われます。争われるのは男女の4×100mRと4×400mRの全4種目で、10日が予選、11日が決勝。同じ2日間に「リレーフェスティバル2026(リレフェス)」とU16リレーも同時開催されます。日本陸連の大会要項・競技日程・エントリーリスト・競技注意事項と、日本学生陸上競技連合の記録資料をもとにまとめました。

この記事でわかること

  • 日本選手権リレー2026の日程・会場と、リレフェス/U16リレーとの関係
  • 4種目の予選・決勝が何時に始まるかがわかるタイムテーブル
  • 男女4×100m・4×400mの出場27チーム全リストと資格記録
  • 日本学生記録・前回優勝記録と突き合わせた見どころ
  • チケット料金、最寄り駅からのアクセス、ライブ配信の現状

日程・出場チーム・チケットの情報は、2026年10月1日時点で日本陸連が公開している資料にもとづきます。競技日程は変更される可能性があり、日本陸連も「時間が前後する可能性がございます」と注記しています。出場チームは10月8日(木)17時締切の欠場届を反映した番組編成(10月9日ごろ発表予定)で最終確定します。

日本選手権リレー2026はいつ・どこで開かれる?

大会要項に記載された基本情報を整理すると、次のとおりです。

項目内容
大会名第110回日本陸上競技選手権大会・リレー競技
期日2026年10月10日(土)・11日(日)
会場MUFGスタジアム(国立競技場)/東京都新宿区霞ヶ丘町10-1
主催日本陸上競技連盟
主管東京陸上競技協会
種目男子4×100mR、男子4×400mR、女子4×100mR、女子4×400mR の全4種目
競技日程10月10日=予選/10月11日=決勝
出場枠1種目27チームを上限。1チームのエントリーは6名まで
表彰1〜3位にメダルと賞状、4〜8位に賞状

秋晴れのスタンドから見下ろした全天候トラックと競技場の全景

日本選手権は種目ごとに開催時期と会場が分かれており、リレーだけを切り出して秋に行うのがこの大会です。前回の第109回は2025年7月12日・13日に岐阜メモリアルセンター長良川競技場で開かれており、2026年は10月・国立競技場へと時期も場所も変わりました。

リレフェス・U16リレーとの関係を整理する

この2日間、国立競技場では3つの大会・イベントが同じトラックで並行して進みます。名前が似ていて混同しやすいので、先に整理しておきます。

区分中身出られる人
日本選手権リレー第110回日本選手権大会・リレー競技(男女4×100mR・4×400mR)参加資格を満たした27チーム
U16リレー第57回U16陸上競技大会・リレー競技(男女4×100mR)U16の出場資格を満たしたチーム
リレフェス(非公認の部)家族リレー・仮装リレー・OB&OG対抗リレーなど事前申込をした一般参加者

つまり「リレフェス」はこの2日間の総称で、その中心に日本選手権リレーが置かれている、という関係です。観客は1枚のチケットで、日本のトップチームのレースも、家族連れや着ぐるみが走るレースも続けて見ることになります。

競技注意事項によれば、日本選手権リレーの特設サイト(速報・ライブ配信)はリレフェスの特設ページ(https://www.jaaf.or.jp/relayfes/ )と共通です。大会当日の結果を追う先も、ここになります。

タイムテーブル|4種目の予選・決勝は何時から

日本陸連が9月25日に掲載した競技日程から、日本選手権リレーとU16リレーの時刻だけを抜き出しました。非公認の部の種目は次の表には含めていません(別の見出しでまとめています)。

10月10日(土)=予選

開始種目ラウンド組
10:30日本選手権 女子4×100mR予選3組(2+2)
10:55日本選手権 男子4×100mR予選3組(2+2)
14:45日本選手権 女子4×400mR予選3組(2+2)
15:15日本選手権 男子4×400mR予選3組(2+2)

この日は8時30分にAD入場・参加者受付が始まり、チケットでの入場は9時45分から。競技終了は18時00分の予定です。

「2+2」は、各組の上位2チームと、それ以外のタイム上位2チームが決勝へ進むという意味です。3組×2チーム+2チームで、決勝は8チームで争われます。1着・2着は無条件で通過が決まりますが、3着以下になったチームは残り2組が終わるまでタイム順の2枠を待つことになります。3組目がゴールするまで進出チームが確定しないのが、リレー予選の見どころです。

10月11日(日)=決勝

開始種目ラウンド
10:30U16リレー 女子4×100mR決勝(4組・タイムレース決勝)
10:55U16リレー 男子4×100mR決勝(4組・タイムレース決勝)
11:20日本選手権 女子4×100mR決勝
11:30日本選手権 男子4×100mR決勝
12:30U16 表彰式(男女4×100mR)—
14:30日本選手権 女子4×400mR決勝
14:40日本選手権 男子4×400mR決勝
16:05日本選手権 表彰式(男女)—

決勝は午前と午後の2つの山に分かれます。午前は10時30分のU16女子から11時30分の日本選手権男子4×100mR決勝まで、1時間のあいだに4本のリレー決勝が並び、日本選手権の女子・男子4×100mR決勝は10分差で連続します。中学生年代のチームと日本のトップチームが、同じトラックで続けて走る構成です。午後は14時30分と14時40分に4×400mRの決勝2本。競技終了は18時10分の予定です。

1日だけ行くなら11日です。4種目すべての決着と表彰式が、この日に収まっています。

出場チーム一覧|男女4×100m・4×400mの27チームと資格記録

日本陸連が9月18日に公開したエントリーリストから、4種目の全27チームを掲載順に起こしました。掲載順は参加資格の区分(下記)が先、同じ区分内では資格記録順です。資格記録は2026年4月1日から9月13日までに出した記録から申告されたものです。

参加資格の仕組み

大会要項によると、出場権は次の順番で決まります。

  1. 第109回日本選手権リレーの優勝チーム(その種目に限る)
  2. 資格記録有効期間に行われた地域選手権大会(北海道・東北・関東・東京・北陸・東海・近畿・中国・四国・九州選手権)の優勝チームのうち、資格記録上位3チーム
  3. 上の1・2を含めた、資格記録有効期間内の記録上位24チーム
  4. 1〜3で27チームに満たない場合、27チームを上限に3のチームが記録順に出場権を得る

チーム数の上限は27。エントリーが超えた場合は、参加資格を持っていても参加を制限されることがあると大会要項に明記されています。同じく大会要項は「オープン参加は認めない」と定め、エントリーリストの注記は「欠場による繰り上げはございません」としています。当日の欠場が出ても、下位のチームが繰り上がることはありません。

表の「資格」欄はこの1〜4の区分です。番号は掲載順の通し番号で、公式リストは同記録のチームに同じ番号を与えているため、公式の「No」と一部ずれます。

男子4×100mリレー

#チーム資格記録資格
1新潟医療福祉大学39.53(2)
2田子重39.79(2)
3復刻アスリートクラブ39.95(2)
4東洋大学38.78(3)
5大東文化大学38.91(3)
6中央大学38.95(3)
7日本大学39.09(3)
8早稲田大学39.13(3)
9洛南高校39.17(3)
10京都産業大学39.23(3)
11順天堂大学39.29(3)
12岡山商科大学39.37(3)
13仙台大学39.37(3)
14法政大学39.46(3)
15慶應義塾大学39.48(3)
16環太平洋大学39.50(3)
17近畿大学39.54(3)
18立命館大学39.57(3)
19市立船橋高校39.60(3)
20福岡大学39.60(3)
21東海大学39.63(3)
22明治大学39.63(3)
23中京大学39.65(3)
24京都大学39.70(3)
25日本体育大学39.76(4)
26AccelTC39.77(4)
27同志社大学39.83(4)

27チームの内訳は大学22、高校2(洛南・市立船橋)、クラブ・企業チーム3(田子重・復刻アスリートクラブ・AccelTC)。資格記録で先頭に立つのは東洋大学の38秒78です。

女子4×100mリレー

#チーム資格記録資格
1福岡大学44.13(1) 前回優勝
2市立柏高校45.41(2)
3山手高校46.11(2)
4青山学院大学44.55(3)
5立命館大学44.77(3)
6甲南大学45.06(3)
7園田学園大学45.14(3)
8中京大学45.29(3)
9日本体育大学45.35(3)
10東京女子体育大学45.37(3)
11大阪成蹊大学45.48(3)
12駿河台大学45.54(3)
13同志社大学45.62(3)
14市立船橋高校45.64(3)
15日本女子体育大学45.73(3)
16東海大相模高校45.75(3)
17中央大学45.79(3)
18旭川志峯高校45.85(3)
19国士舘大学45.87(3)
20佐久長聖高校45.91(3)
21京都橘高校45.99(3)
22順天堂大学46.00(3)
23園田学園高校46.04(3)
24東京高校46.05(3)
25相洋高校46.15(4)
26済美高校46.19(4)
27滝川第二高校46.20(4)

女子4×100mRは27チーム中12チームが高校で、4種目でもっとも高校勢の比率が高い種目です。資格記録の先頭は前回優勝の福岡大学44秒13。

男子4×400mリレー

#チーム資格記録資格
1近畿大学3:08.45(1) 前回優勝
2滝川第二高校3:08.71(2)
3新潟医療福祉大学3:08.91(2)
4東海大学3:09.00(2)
5中央大学3:03.30(3)
6関西学院大学3:03.84(3)
7筑波大学3:04.19(3)
8中京大学3:05.38(3)
9早稲田大学3:05.54(3)
10日本大学3:06.48(3)
11同志社大学3:06.50(3)
12福岡大学3:06.50(3)
13日本体育大学3:06.90(3)
14びわこ成蹊スポーツ大学3:07.53(3)
15立命館大学3:07.62(3)
16順天堂大学3:07.69(3)
17環太平洋大学3:07.71(3)
18京都産業大学3:07.72(3)
19法政大学3:07.84(3)
20山梨学院大学3:08.28(3)
21トヨタ自動車3:08.36(3)
22東海大翔洋高校3:08.48(3)
23城西大学3:08.49(3)
24明大八王子高校3:08.54(3)
25慶應義塾大学3:08.56(4)
26関西大学3:08.60(4)
27相洋高校3:08.62(4)

内訳は大学22、高校4(滝川第二・東海大翔洋・明大八王子・相洋)、そして学校以外のチームがトヨタ自動車の1つ。男子4×100mRの田子重・復刻アスリートクラブ・AccelTCと並び、この大会で学生・高校生以外のチームが出てくる数少ない種目です。

女子4×400mリレー

#チーム資格記録資格
1園田学園大学3:38.98(1) 前回優勝
2市立船橋高校3:42.21(2)
3済美高校3:46.27(2)
4立命館大学3:36.78(3)
5福岡大学3:37.03(3)
6青山学院大学3:37.08(3)
7早稲田大学3:37.40(3)
8佐久長聖高校3:39.55(3)
9相洋高校3:39.99(3)
10日本体育大学3:40.61(3)
11中央大学3:41.51(3)
12東海大相模高校3:42.21(3)
13大阪成蹊大学3:42.45(3)
14駿河台大学3:42.79(3)
15順天堂大学3:43.34(3)
16旭川志峯高校3:44.02(3)
17東京女子体育大学3:44.11(3)
18京都教育大学3:45.88(3)
19伊奈学園総合高校3:46.11(3)
20甲南大学3:46.34(3)
21京都橘高校3:47.21(3)
22国士舘大学3:47.47(3)
23東京学芸大学3:47.47(3)
24生野高校3:47.53(3)
25近畿大学3:47.73(4)
26同志社大学3:47.74(4)
27山手高校3:48.27(4)

大学17、高校10という構成です。4種目を通して見ると、日本選手権リレーは大学生と高校生が同じ舞台で正面からぶつかる、国内では珍しい大会だということがわかります。

ここが見どころ|学生記録・前回王者・アジア大会組

エントリーリストの資格記録を、日本学生陸上競技連合が公開している「日本学生記録の変遷」と前回大会の結果に突き合わせると、いくつかの読みどころが浮かび上がります。

男子4×400mRは、単独チーム最高記録の中央大が資格記録の先頭

男子4×400mRで資格記録の先頭に立つのは中央大学の3分03秒30です。日本学生陸上競技連合の「日本学生記録の変遷」によれば、この記録は2026年9月7日の日本インカレ(横浜国際)で中央大学が出したもので、同ページに「混成チームに及ばない単独チームの最高記録」として載っています。日本学生記録そのものは2005年のユニバーシアード(イズミール)で学連が「日本学生」と表記する混成チームが出した3分03秒20で、単独チームはまだこれを破っていません。中央大学はその0秒10手前にいることになります。

ただし、9月7日に3分03秒30を出した庄籠・植松・濱田・田邉の4人のうち、今回の男子4×400mRのエントリーに名前があるのは庄籠と濱田の2人です。植松(植松康太選手)は男子4×100mRのエントリーに回っています。同じ記録をそのまま再現できる編成ではない、という前提で見ることになります。

一方、前回の第109回でこの種目を制したのは近畿大学(3分05秒23)。今回の資格記録3分08秒45は、27チームの中で18番目の数字です。エントリーリストの意気込み欄に近畿大学が書いたのは「目指せ二連覇」の一言だけでした。資格記録では中盤に沈む前回王者が、決勝で何を見せるか。中央大学の意気込みは「優勝して昨年のリベンジを果たします!」で、前回2位(3分05秒45)からの入れ替えを狙う構図がはっきりしています。

日本インカレの結果は、日本インカレ2026の結果まとめで種目ごとに整理しています。

女子4×100mRで福岡大学が追うのは、自分たちの学生記録

女子4×100mRの学生記録は43秒91。学連の記録ページによれば、これは2025年7月13日の日本選手権リレー(長良川)で福岡大学が出したものです。つまり福岡大学は、1年前の同じ大会で自分たちが作った記録を、同じ大会で塗り替えに来ることになります。

エントリーリストの意気込み欄で、福岡大学が書いた数字は「43秒69」。学生記録43秒91より0秒22速い具体的な目標値が、公式のエントリーリストに載っている形です。

学連の記録の変遷を眺めると、女子のリレーは日本選手権リレーで記録が動いてきた歴史があります。女子4×100mRは2006年に福島大学が44秒80をこの大会で出し、2025年に福岡大学が43秒91を同じ大会で出しました。女子4×400mRの学生記録3分34秒70も、2007年に福島大学が日本選手権リレー(日産スタジアム)で樹立したものです。

その女子4×400mRでは、立命館大学が資格記録3分36秒78で全チームの先頭に立ち、意気込み欄に「学生新を出し必ず三冠を成し遂げます!!!」と書きました。学生記録3分34秒70との差は2秒08です。

男子4×100mRには「前回優勝チーム」の枠がない

参加資格(1)は前回優勝チームに与えられる枠ですが、男子4×100mRのエントリーリストには(1)のチームが1つもありません。第109回のこの種目を38秒72の大会新で制した筑波大学は、今回は男子4×400mR(資格記録3分04秒19・意気込みは「新チームで頑張ります!」)にエントリーしています。

代わりに資格記録の先頭に立つ東洋大学は38秒78。学連の記録ページが単独チームの最高記録として載せる38秒45(2024年9月21日・早稲田大学・日本インカレ)との差は0秒33で、意気込み欄には「学生新記録出して勝ちます!」と書かれています。同じ種目には中央大学の「学生新記録出して優勝します!」、中京大学の「中京大記録(39.26)を更新し、決勝に進出する!!」、日本体育大学の「日体大記録更新して決勝行きます!」と、記録を名指しした宣言が並びます。

前回大会(第109回)の4種目はこう決まった

日本陸連の大会結果ニュース(4×100mRは記事22193、4×400mRは記事22194)による、前回の上位3チームです。

TRACK HUB RESULTS

第110回大会の前回大会(第109回日本陸上競技選手権大会・リレー競技)

2025-07-12〜13 岐阜メモリアルセンター長良川競技場

男子4×100mR 決勝

順位選手所属記録備考
1筑波大学筑波大38.72大会新
2中央大学中大38.89
3大東文化大学大東大39.09

女子4×100mR 決勝

順位選手所属記録備考
1福岡大学福岡大43.91学生新・大会新
2甲南大学甲南大44.73
3立命館大学立命大44.77

男子4×400mR 決勝

順位選手所属記録備考
1近畿大学近畿大3:05.23初優勝
2中央大学中大3:05.45
3順天堂大学順大3:05.58

女子4×400mR 決勝

順位選手所属記録備考
1園田学園大学園田学園大3:36.16初優勝
2立命館大学立命大3:36.16
3福岡大学福岡大3:38.77

女子4×400mRは1位と2位がどちらも3分36秒16で、園田学園大学がフィニッシュで上回りました。アンカーの中尾柚希選手は日本陸連の記事で「『無理や』と思ったけれど、でも、せっかく3人が繋いできてくれたバトンなので、諦めずに死ぬ気で走ろうと思って、ラストは全力で行った」と振り返っています。その中尾選手は今回も園田学園大学のエントリーリストに名前があり、チームの意気込みは「記録更新を目指して頑張ります!!」です。

アジア大会2026を走った選手たちが、11日後に国立へ戻る

9月29日に全日程を終えた愛知・名古屋2026アジア競技大会から、11日後の開催です。日本陸連が公開している日本代表リザルトと、今回のエントリーリストを突き合わせると、アジア大会のトラックを走った選手が複数このリレーに名を連ねています。

アジア大会の男子4×400mRで日本は決勝1位・3分00秒75(佐藤風雅→林申雅→今泉堅貴→中島佑気ジョセフ)。このうちアンカーを務めた選手については、中島佑気ジョセフ選手の記録まとめで戦績を整理しています。女子4×400mRは決勝4位・3分31秒44(寺本葵→森山静穂→松本奈菜子→中尾柚希)で、アンカーの中尾選手が前述の園田学園大学でエントリー。女子4×100mRは決勝3位・43秒52、男子4×100mRは決勝5位・38秒57でした。

日本陸連はエントリーリストの発表にあたって、古賀ジェレミー選手(順天堂大学、U20世界選手権110mH銀)、後藤大樹選手(洛南高校、400mH。アジア大会日本代表)、豊田兼選手(トヨタ自動車、パリ2024オリンピック400m日本代表)、林明良選手(慶應義塾大学、アジア大会200m日本代表)、山形愛羽選手(福岡大学、U23アジア選手権100m銀)らの名前を挙げています。

アジア大会そのものの日程や日本代表の構成は、アジア大会2026 陸上競技の観戦ガイドにまとめてあります。

意気込み欄という、もうひとつの見どころ

日本陸連のエントリーリストには「意気込み」の列があり、出場チームが自分の言葉で一文を書いています。記録を名指しするチームがある一方で、こんな言葉も並んでいます。

  • 済美高校(女子4×400mR)「高校生活最後のリレーを存分に楽しみます。」
  • 相洋高校(女子4×400mR)「これまで支えてくださった方々のためにも全力でバトンを繋ぎます。」
  • 日本大学(男子4×400mR)「1%を100%信じる。」
  • 法政大学(男子4×100mR)「信頼度40%」

出場チームの温度感がそのまま読める資料は、他ではなかなか手に入りません。観戦前にこの列だけ眺めておくと、応援したいチームが自然に決まります。

観戦前に知っておくと10倍おもしろいリレーのルール

大会要項・競技注意事項と競技規則には、テレビ中継では説明されない実務的な決まりが書かれています。競技者にとっても、観客にとっても役に立つものを抜き出しました。

メンバーは6名まで登録でき、ラウンド間で2名まで替えられる

1チームのエントリーは6名までです。大会要項は「TR24.10〔国際〕を適用し、リレー・チームのメンバーは、どのラウンドにおいてもその競技会のリレー競技または他の種目に申し込んでいる競技者であれば、誰でも出場することができる」「最初のラウンドに出場した競技者は、その後のラウンドを通して、最大2名まで他の競技者と交代することができる」と定めています。

予選は控えの選手で通過を狙い、決勝で主力を投入する、という組み立てが制度として認められているということです。10日の予選と11日の決勝でメンバー表が変わることは珍しくないので、両日見るなら誰が入れ替わったかを追うと面白く見られます。

一方、競技注意事項は「各リレーのオーダーはTR24.10[国内]に基づき、出場するメンバーのうち少なくとも2名は当該リレー種目に申し込んだ競技者でなければならない」としています。4人全員を他種目の登録者で固めることはできません。

腰ナンバー標識の付け方で、走順が見分けられる

競技注意事項には、腰ナンバー標識の付け方がこう書かれています。4×100mRはアンカーのみ左右の腰。4×400mRは第2〜3走が右側の腰、アンカーは左右の腰の高い位置。

つまりスタンドから見て、腰の左右両方に番号を付けている選手がアンカーです。腰ナンバー標識は招集所で受け取るので、選手がトラックに現れてからスタートまでの間に、誰が最終走者かを確認できます。

スパイクピンは9mm以内・11本以内

競技注意事項は「スパイクピンの長さは、9㎜以内とし、スパイクピンの数は11本以内とする」と定め、World Athleticsが承認したシューズリストで「NO」と記載されている靴は使用できないと明記しています。招集所ではアスリートビブス・靴・スパイクピン・商標のチェックが行われます。ピンの長さや本数のルールについては、陸上スパイクのピンの選び方と交換の基本で規程の中身を解説しています。

4×100mRと4×400mRでは、見るべき場所が違う

トラック上でバトンが前の走者の手から次の走者の手へ渡る瞬間

4×100mRの勝負どころはテイク・オーバー・ゾーンです。競技規則TR24.7では、4×100mのテイク・オーバー・ゾーンは30mで、ゾーンの入口から20mが基準線と定められています(4×400m以上は基準線を中心に20m)。この30mの中で、渡し手と受け手がどれだけ速度を落とさずにバトンを受け渡せるかが、そのままタイムになります。上位校の資格記録が38秒台後半から39秒台前半に密集している今大会では、3回のバトンパスの精度が順位を分けます。バトンパスの技術そのものは、バトンパスのコツと練習方法で詳しく扱っています。

4×400mRは第1走がレーンを走り、第2走の途中でブレイクラインを越えてオープンになります。ここで内側の位置を取れるかどうかが、その後の走りやすさを決めます。決勝は8チームで争われるため、2走の最初の100mは観客席からいちばん見ごたえのある場面になります。

チケット・アクセス・ライブ配信

チケット料金

日本陸連が公開している料金表によると、2日間とも同じ料金設定です。

席種対象ファンクラブ(有料)前売当日
入場チケット(1階層自由席)一般1,300円1,600円2,000円
入場チケット(1階層自由席)小中高生700円1,000円1,500円
入場チケット(1階層自由席)車いす1,300円1,600円2,000円
プレミアムラウンジ付き(各日50名限定)小学生以上3,500円4,000円5,000円
スターター体験付き—2,700円3,000円設定なし

未就学児の入場は無料です。一般前売が1,600円、小中高生が1,000円ですから、部活動の仲間と日本トップのリレーを見に行くには手が届く価格帯です。

スターター体験付きチケットは、非公認の部のレースでスターターを務められるもの。10日は200歳以上リレー(11時30分頃・2枠)、家族リレー(12時30分頃・3枠)、仮装リレー(16時00分頃・2枠)、誰でもチャレンジリレー(16時30分頃・3枠)。11日は中高生リレー(11時30分頃・2枠)、家族リレー(13時00分頃・3枠)、誰でもチャレンジリレー(15時00分頃・3枠)、OB&OG対抗リレー(16時30分頃・2枠)が対象です。当日券の設定はありません。

販売スケジュールは日本陸連のチケットページに次のように示されています。

販売窓口開始終了
RIKUJOファンクラブ(有料会員)9月10日(木)10:00大会前日23:59
チケットぴあ「いち早プレリザーブ」(抽選・9月16日抽選&発表)9月14日(月)10:009月15日(火)23:59
前売9月17日(木)10:00大会前日23:59
当日(チケットぴあ)大会当日0:0015:00
当日(窓口)大会当日9:30〜 国立競技場Eゲート付近チケットBOX—

購入前に押さえておきたい条件は次のとおりです。

  • 申し込みには「RIKUJOファンクラブ」会員への登録(無料/有料)が必要
  • 1度の決済で12枚まで購入可能
  • 払い戻しや、差額を払ってのランクアップ購入はできない
  • 再入場は可能

チケットはチケットぴあ(https://w.pia.jp/t/relayfes2026/ )で販売されています。

アクセス

会場のMUFGスタジアム(国立競技場)の住所は東京都新宿区霞ヶ丘町10-1。運営会社が公開している案内によると、最寄り駅は次のとおりです。

路線・駅所要
都営大江戸線 国立競技場駅(A2出口)徒歩1分
JR総武線各駅停車 千駄ケ谷駅/信濃町駅徒歩5分
東京メトロ銀座線 外苑前駅(3番出口)徒歩9分

観客のチケット入場は両日とも9時45分から、入退場口はEゲートです。競技終了は10日が18時00分、11日が18時10分の予定なので、1日いると9時間近くになります。自由席なので、午前の4×100mR決勝を正面から見たい日曜日は、早めに入って席を確保しておくのが安全です。

ライブ配信・テレビ放送

競技注意事項の「参考情報」には、特設サイト(速報・ライブ配信)としてリレフェスの特設ページ(https://www.jaaf.or.jp/relayfes/ )が案内されています。大会要項にも「本大会はテレビ放送及びインターネット上で動画配信を行うことがある」と記載があります。

ただし、2026年10月1日時点で特設サイトのナビゲーションにある「結果・配信」の項目はまだリンクが開いておらず、配信プラットフォームや放送局を特定できる情報は公開されていません。当日の速報と配信は、上の特設サイトで確認してください。なお大会要項は「大会の映像は主催者及び共催者の許可なく第三者がこれを使用すること(インターネット上において画像や動画を配信することを含む)を禁止する」と定めています。

リレフェス「非公認の部」|一般参加の種目たち

同じ2日間、日本選手権リレーの合間には一般参加の「非公認の部」が次々と行われます。競技日程から時刻を抜き出しました。非公認の部の大会要項で「参加者の公募は行いません」とされている種目には印を付けています。

10月10日(土)

開始種目距離組
11:20THANK YOU TOKYO25 レガシーバトンリレー(イベント枠)4×100m1組
11:40200歳以上リレー4×100m7組
12:25家族リレー4×100m7組
13:30小学生リレー4×100m3組
13:55即席リレー4×100m1組
14:05こぼさずつなごうリレー(D&Iリレー)※公募なし4×100m1組
14:15全力!誰でもチャレンジリレー4×100m4組
15:45仮装リレー4×100m3組
16:10セレスポ50周年記念 巨大バトンリレー4×100m2組
16:25誰でもチャレンジリレー4×100m9組
17:20Night of the mile4×400m4組

10月11日(日)

開始種目距離組
11:40中高生リレー4×100m7組
12:35わんぱくリレー(小学生)8×50m1組
12:45わんぱくリレー(未就学児)8×50m1組
13:00家族リレー(日曜日)4×100m10組
14:05全力!誰でもチャレンジリレー(日曜日)4×100m3組
14:50全力!家族リレー(日曜日)4×100m1組
15:00誰でもチャレンジリレー(日曜日)4×100m8組
15:50推し対抗リレー4×100m2組
16:10ゆるキャラリレー※公募なし8×50m1組
16:20OB&OG対抗リレー4×100m6組
16:558継リレー4×200m3組
17:20一生青春(アオハル)部活対抗リレー4×100m2組
17:40Night of the mile4×400m3組

「200歳以上リレー」は4人の年齢の合計が200歳以上であればよいという種目、「8継リレー」は4×200mです。中高生リレーは11日の11時40分から7組、日本選手権の4×100mR決勝が終わった直後の枠に置かれています。

2026年大会の参加申込はすでに締め切られているため、走る側として参加したい場合は次回の募集を待つことになります。なおリレフェスの特設ページは、日本陸連の公式サイトに2022年・2023年・2024年・2026年の4大会分が残っています。

よくある質問(FAQ)

日本選手権リレーとリレフェスは別の大会ですか?

同じ2日間・同じ会場で行われる、一体のイベントです。正式には「みんなでつなごうリレーフェスティバル2026」という枠の中で、第110回日本陸上競技選手権大会・リレー競技と第57回U16陸上競技大会・リレー競技、そして一般参加の非公認の部が行われます。観客は1枚のチケットでどれも観戦できます。

実施されるのは何種目ですか?

日本選手権リレーは男子4×100mR、男子4×400mR、女子4×100mR、女子4×400mRの全4種目です。混合4×400mRは実施されません。

決勝は何時からですか?

10月11日(日)の11時20分(女子4×100mR)、11時30分(男子4×100mR)、14時30分(女子4×400mR)、14時40分(男子4×400mR)です。表彰式は16時05分。時刻は前後する可能性があります。

チケットはいくらですか?当日券はありますか?

1階層自由席の前売が一般1,600円、小中高生1,000円。当日券は一般2,000円、小中高生1,500円です。未就学児は無料です。当日券は大会当日0時から15時までチケットぴあで、窓口は9時30分から国立競技場Eゲート付近のチケットBOXで販売されます。なおスターター体験付きチケットには当日券の設定がありません。

テレビ放送やライブ配信はありますか?

大会要項には「テレビ放送及びインターネット上で動画配信を行うことがある」と記載があり、競技注意事項は速報・ライブ配信の窓口として特設サイトを案内しています。ただし2026年10月1日時点で、配信プラットフォームや放送局を特定できる公式情報は公開されていません。

リレーのメンバーは予選と決勝で変えられますか?

大会要項によると、1チームのエントリーは6名まで。最初のラウンドに出場した競技者は、その後のラウンドを通して最大2名まで他の競技者と交代できます。さらに競技注意事項により、オーダーに入る4名のうち少なくとも2名は、その種目に申し込んだ競技者である必要があります。

予選から決勝に進めるのは何チームですか?

各種目とも予選は3組で行われ、各組上位2チームと、それ以外のタイム上位2チームの合計8チームが決勝に進みます。

一般でも走れますか?

非公認の部(家族リレー、誰でもチャレンジリレー、200歳以上リレーなど)は事前申込制で、陸連登録がなくても参加できます。2026年大会の申込はすでに終了しているため、走りたい場合は次回の募集情報を待ってください。

まとめ

日本選手権リレー2026の要点をもう一度整理します。

  • 2026年10月10日(土)予選・11日(日)決勝。会場はMUFGスタジアム(国立競技場)
  • 種目は男女の4×100mRと4×400mRの4種目、各27チーム。予選は3組で、上位2チーム+タイム上位2チームの計8チームが決勝へ
  • 決勝は11日の11時20分・11時30分・14時30分・14時40分に集中。1日だけ行くなら日曜日
  • 男子4×400mRは単独チーム最高の3分03秒30を持つ中央大学が資格記録の先頭、前回王者・近畿大学は27チーム中18番目からの2連覇挑戦
  • 女子4×100mRは福岡大学が、1年前に自分たちが同じ大会で出した学生記録43秒91の更新を狙う
  • 入場は1階層自由席で前売1,600円(小中高生1,000円)、未就学児無料。最寄りは都営大江戸線・国立競技場駅から徒歩1分

リレーは、4人分の練習の積み重ねが30mのゾーンで一度に試される種目です。予選と決勝でメンバーを入れ替えるチーム、意気込み欄に具体的な数字を書いたチーム、最後の高校生活のリレーに臨むチーム。エントリーリストを手元に置いて見に行くと、1本1本の見え方が変わります。

自分の走りを数字で振り返るなら、陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」が使えます。日々の練習内容とタイムを記録しておくと、シーズンを通した自分の伸びと、バトンパスを合わせる相手との噛み合いを後から確認できます。大会の結果を見て「自分はどこまで来ているのか」を確かめたくなったときに、積み上げた記録が答えをくれます。