日本インカレ2026(天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会)の結果をまとめます。2026年9月5〜7日に日産スタジアムで行われ、対校得点は男子が順天堂大の107点、女子が筑波大の104.25点。公式記録集の「新・タイ記録一覧表」によると、記録更新は大会新記録6件・日本学生新記録1件でした。この記事では男女44種目の優勝者と決勝上位、そして他ではまず見られない対校得点の順位表まで、日本学生陸上競技連合の公式リザルトと公式記録集だけを使って整理しています。

この記事でわかること

  • 男女各22種目、合計44種目の優勝者・記録・所属(対校得点が動いた主要16種目は入賞8位まで、他は決勝3位まで)
  • 大会新記録6件と日本学生新記録1件の全リスト(公式記録集の一覧表が原典)
  • 対校得点の順位表(男女の総合TOP15+トラック・フィールド・混成の部門別)と、優勝校が点を積んだ種目の内訳
  • 1位8点〜8位1点という配点の原典と、「0.85点」「0.25点」という小数が生まれた理由
  • 優勝記録を2026年の日本ランキングに当てはめるとどの位置になるか

日本インカレ2026(第95回)の結果ハイライト

雨に濡れて光る大型競技場のトラックと空席のスタンド

結論から書きます。男子は順天堂大が107点で総合優勝。順天堂大学の公式発表によると、これで6年連続34回目の総合優勝です。女子は筑波大が104.25点で総合優勝し、順天堂大が62.25点で過去最高の総合3位に入りました。

種目の記録面では、男子400mの大会記録が2004年以来22年ぶりに破られ、2日間で2度更新されました(旧記録を上回った走りは準決勝と決勝で計3本)。中央大の男子4×400mRは3分03秒30で日本学生新記録。女子は福岡大の4×100mRとサラ ワンジル(大東文化大)の10000mが大会新記録です。

男女の総合優勝校は、前年の第94回(2025年6月5〜8日・岡山県のJFE晴れの国スタジアム)と同じ顔ぶれです。ただし得点は大きく伸びました。男子の順天堂大は78点から107点へ、女子の筑波大は71点から104.25点へ。筑波大の女子も2年連続の総合優勝で、両校とも前年を30点前後上回りました。

大会データ|日程・会場・種目数・コンディション

大会要項(2026年8月24日現在)に記載されている基本情報は次のとおりです。10000mの行だけは、別紙の「10000m 開催要項」(2026年3月9日現在)が出典です。

項目内容
正式名称天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会
正式略称日本インカレ(大会要項「19. その他」に明記)
期日2026年9月5日(土)〜7日(月)
会場日産スタジアム(横浜国際総合競技場)
10000mのみ2026年4月24日(金)・レモンガススタジアム平塚(10000m開催要項)
主催公益社団法人日本学生陸上競技連合
運営協力一般財団法人神奈川県陸上競技協会、一般社団法人関東学生陸上競技連盟
競技種目男子22種目・女子22種目
参加資格A標準突破者(各校3名まで)/B標準突破者(各校1名・A資格と合わせて3名まで)/2026年度の地区インカレ優勝者と、2025・2026年度の北日本・西日本インカレ優勝者によるC資格(各校3名まで・持ち記録を問わない)
リレー1大学につき1チームのみ参加可

会場は要項の「7. 会場」では日産スタジアムだけですが、公式記録集の競技場欄には「日産スタジアム、付帯投てき場(男子円盤,十種円盤, 男女ハンマー)、レモンガススタジアム平塚(10000m)」とあります。男子円盤投・男女ハンマー投と十種競技の円盤投は、付帯投てき場での実施でした。

規模も確認しておきましょう。公式速報の競技者索引ページには所属団体ごとの出場人数が並んでいて、編集部で合計すると150校・1,607人になります。最多は順天堂大の76人、次いで筑波大の74人、日本体育大の61人、中京大の56人。人数の1位と2位が、そのまま男子と女子の総合優勝校という結果になりました。

44種目の優勝者を学年で見ると、1年生の優勝が4種目。男子110mHの古賀ジェレミー(順天堂大)、男子5000mのベナード キクンビ(創価大)、女子400mHのガードナ レイチェル麻由(早稲田大)、女子5000mWの堀伊吹(新潟食料農業大)です。大学院生の優勝も3種目あり、男子100mの山本匠真(広島大・修士2年)、男子やり投の清川裕哉(東海大・修士1年)、女子やり投の辻萌々子(九州共立大・修士1年)が勝っています。

見落とされがちですが、この大会は天候に恵まれていません。公式記録集の「グラウンド・コンディション」表を読むと、1日目(9月5日)は9時から14時が曇り、15時から19時は晴れ、最後の20時だけ再び曇りで、気温は22.0〜25.0℃。これに対し、2日目(9月6日)と3日目(9月7日)は記録された全時間帯が雨です。2日目は9時から20時まで12回すべて雨、3日目も9時から15時まで7回すべて雨。湿度は2日目が81〜95%、3日目が79〜91%で、両日とも8割前後から9割台の多湿が続きました。学生陸連は9月6日に「大会3日目は荒天が見込まれるため、競技日程を一部変更いたします」と公式サイトで告知し、荒天対応版の競技日程を出しました。

100mとショートハードルの決勝が4種目とも向かい風だったのも、この天候と無関係ではありません。男子100m決勝は−1.0、女子100m決勝は−1.3、男子110mH決勝は−0.7、女子100mH決勝は−0.9(9月7日の男子200m決勝は+0.1、女子200m決勝は−0.5)。

大会新記録6件・日本学生新記録1件の全リスト

公式記録集の「新・タイ記録一覧表」は、合計欄に日本学生新記録1・大会新記録6と印字しています。全6件は次のとおりです。

#日付性別・種目ラウンド記録選手・チーム種別
14月24日女子10000m決勝1位31:23.69サラ ワンジル(大東文化大4年)大会新
29月5日男子400m準決勝1組1位45.73田邉 奨(中央大3年)大会新
39月6日男子400m決勝1位45.37平川 慧(東洋大3年)大会新
49月6日男子400m決勝2位45.41林 申雅(筑波大4年)大会新
59月6日女子4×100mR決勝1位44.19福岡大(柴藤凜・前田美結子・井関梨乃・山形愛羽)大会新
69月7日男子4×400mR決勝1位3:03.30中央大(庄籠大翔・植松康太・濱田幸生大・田邉奨)日本学生新+大会新

6件のうち3件が男子400mでした。この種目に何が起きたのかは後述します。

10000mだけ4月24日・平塚で行われた理由

10000mの日付だけが4月24日になっているのは、誤記ではなく大会の設計です。

大会要項の「8. 競技種目」には、22種目を列挙したうえで「男女10000mは2026日本学生陸上競技個人選手権大会との併催で分離開催を行う」と注記されています。別紙の「10000m 開催要項」(2026年3月9日現在)には、開催期日が4月24日(金)=個人選手権1日目、会場がレモンガススタジアム平塚と明記され、表彰の項に「得点方法は、1位8点、2位7点……8位1点とし、9月開催の大会に得点を加算する」と書かれています。

会場も日付も違いますが、10000mは第95回日本インカレの1種目であり、対校得点表にも10000mの列があります。順天堂大学の公式発表も「10000mは4月24日に神奈川県のレモンガススタジアム平塚で開催され、吉岡大翔選手(4年)が2位になっており、この得点も加算されています」と説明しています。

男子22種目のリザルト|優勝者一覧と決勝上位

まず男子の優勝者を一覧にします。学年は公式リザルトの表記どおりで、Mは大学院修士課程を表します。

種目優勝者所属記録決勝日
100m山本 匠真(M2)広島大10.22(−1.0)9/6
200m鈴木 慎吾(3)東海大20.50(+0.1)9/7
400m平川 慧(3)東洋大45.37(大会新)9/6
800m萬野 七樹(3)関西大1:47.349/7
1500m川口 峻太朗(2)順天堂大3:45.159/5
5000mベナード キクンビ(1)創価大13:49.849/6
10000m山口 竣平(3)早稲田大27:59.474/24
110mH古賀 ジェレミー(1)順天堂大13.57(−0.7)9/6
400mH菊田 響生(2)法政大49.079/7
3000mSC佐々木 哲(2)早稲田大8:44.469/7
4×100mR東洋大—39.049/6
4×400mR中央大—3:03.30(日本学生新・大会新)9/7
5000mW中島 佑之(4)山梨学院大18:14.609/5
走高跳中谷 魁聖(2)東海大2m169/7
棒高跳吉田 陸哉(4)関西大5m409/5
走幅跳大西 勧也(3)天理大7m91(+1.8)9/5
三段跳宮尾 真仁(4)東洋大16m21(+1.1)9/6
砲丸投泊 瑶平(4)環太平洋大17m529/7
円盤投山口 翔輝夜(4)筑波大50m449/6
ハンマー投髙橋 慶太(2)九州共立大68m469/5
やり投清川 裕哉(M1)東海大75m129/5
十種競技山本 湧斗(4)大阪体育大7158点9/5〜6

男子の個人20種目は、20人がすべて別の優勝者でした。2種目を勝った選手はいません。公式の「多種目優勝」の部でも、男子は東海大と東洋大が3種目で並んで1位という分散ぶりです。優勝した山本匠真(広島大)は、TRACK HUB NEWSの男子100mランキング2026で10秒04の2位につけている選手でもあります。

男子トラック・リレーの決勝結果

対校得点が大きく動いた種目は入賞の8位まで、それ以外は3位までを載せています(以下の結果表も同じ)。

TRACK HUB RESULTS

天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ) 男子トラック・リレー決勝

2026-09-05〜07(10000mは4月24日) 日産スタジアム(神奈川)/レモンガススタジアム平塚(10000m)

男子100m 決勝(9月6日)風: -1.0

順位選手所属記録
1山本 匠真(M2)広島大10.22
2小室 歩久斗(2)中央大10.35
3大石 凌功(4)東洋大10.41
4宮下 峻(4)大東文化大10.42
5西岡 尚輝(2)筑波大10.47
6中村 大空(3)東洋大10.49
7黒木 海翔(3)中央大10.51
8香山 勇輝(4)日本大10.62

男子200m 決勝(9月7日)風: +0.1

順位選手所属記録
1鈴木 慎吾(3)東海大20.50
2舘野 峻輝(4)東洋大20.63
3飯田 大翔(2)順天堂大20.85

男子400m 決勝(9月6日)

順位選手所属記録備考
1平川 慧(3)東洋大45.37大会新
2林 申雅(4)筑波大45.41大会新
3谷野 佑成(3)関西大46.03
4白畑 健太郎(3)東洋大46.20
5橋詰 竜輝(2)筑波大46.45
6田邉 奨(3)中央大46.46
7大石 亮太(2)東洋大46.54
8小幡 丈士(3)関西学院大47.36

男子800m 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1萬野 七樹(3)関西大1:47.34
2吉澤 登吾(2)東京大1:47.62
3盛 耕太朗(4)東海学園大1:48.71

男子1500m 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1川口 峻太朗(2)順天堂大3:45.15
2中川 拓海(4)順天堂大3:45.86
3水野 颯也(2)立命館大3:46.00
4寺田 向希(3)中央大3:46.20
5森玉 鳳雅(4)関西大3:46.88
6菅原 爽(2)環太平洋大3:47.33
7森 亮太(1)順天堂大3:48.16
8岩下 和史(4)早稲田大3:48.85

男子5000m 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1ベナード キクンビ(1)創価大13:49.84
2菅野 元太(1)創価大13:50.75
3井上 朋哉(2)順天堂大13:51.72

男子10000m 決勝(4月24日・レモンガススタジアム平塚)

順位選手所属記録
1山口 竣平(3)早稲田大27:59.47
2吉岡 大翔(4)順天堂大28:12.22
3吉倉 ナヤブ直希(3)早稲田大28:13.07

男子110mH 決勝(9月6日)風: -0.7

順位選手所属記録
1古賀 ジェレミー(1)順天堂大13.57
2小口 蒼葉(2)法政大13.77
3廣冨 葵士(4)国際武道大13.93
4宮本 皓寿(3)順天堂大13.96
5浅井 惺流(2)法政大14.04
6打田 快生(4)順天堂大14.06
7田中 洸希(4)関西学院大14.15
8似内 陸斗(M1)岩手大14.30

男子400mH 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1菊田 響生(2)法政大49.07
2栁田 聖人(4)東洋大49.35
3渕上 翔太(3)早稲田大49.53

男子3000mSC 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1佐々木 哲(2)早稲田大8:44.46
2山﨑 草太(4)中央大8:44.93
3辻 昂介(3)順天堂大8:45.71
4キプゲノ ケネス(2)札幌学院大8:51.77
5安田 怜生(2)順天堂大8:52.12
6谷﨑 然(1)順天堂大8:53.34
7荻原 太陽(2)東海大8:54.11
8藤本 悠太郎(5)鹿児島大8:57.36

男子5000mW 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1中島 佑之(4)山梨学院大18:14.60
2吉迫 大成(4)東京学芸大18:24.06
3逢坂 草太朗(3)東洋大18:40.29

男子4×100mR 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1東洋大北村仁一朗・大石凌功・山本嶺心・山田吾愛仁39.04
2中央大小室歩久斗・黒木海翔・植松康太・エケ ジュニア瑠音39.14
3早稲田大髙須楓翔・水野琉之介・由井響・関口裕太39.24

男子4×400mR 決勝(9月7日)

順位選手所属記録備考
1中央大庄籠大翔・植松康太・濱田幸生大・田邉奨3:03.30日本学生新・大会新
2筑波大橋詰竜輝・髙木煌之介・林申雅・久保拓己3:04.19
3早稲田大松本悠斗・森田陽樹・渕上翔太・権田浬3:05.80
4日本大矢ヶ部亜呂仁・木村峻也・齋藤慧舟・菊田堅心3:06.48
5中京大内藤悠・杉山大知・上治大琉・小島譲3:06.50
6日本体育大服部悠・大谷介人・小澤拓真・岩井光大3:06.90
7福岡大竹下紘夢・櫛田琉羽・栗原悠人・小坂洸樹3:07.03
8東洋大大石亮太・津田伊万・白畑健太郎・平川慧3:07.61

男子フィールド・混成の決勝結果

TRACK HUB RESULTS

天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ) 男子フィールド・混成決勝

2026-09-05〜07 日産スタジアム(神奈川)・付帯投てき場

男子走高跳 決勝(9月7日)

順位選手所属記録備考
1中谷 魁聖(2)東海大2m16
2チュクネレ ジョエル優人(4)筑波大2m13
3藤原 虎太郎(4)東京学芸大2m10
4佐藤 卓巳(3)順天堂大2m10
5谷垣 雄大(2)日本大2m10
6山中 健太(4)東海大2m051回目成功の7人が6位タイ=各0.85点
6須﨑 遥也(4)慶應義塾大2m05
6元平 優仁(4)新潟医療福祉大2m05
6松田 永遠(4)日本大2m05
6福士 湊(3)東海大2m05
6伊藤 望亜(1)岐阜協立大2m05
6井開 琉未那(3)新潟医療福祉大2m05

男子棒高跳 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1吉田 陸哉(4)関西大5m40
2北田 琉偉オスカー誠治郎(4)日本体育大5m40
3原口 篤志(M1)大阪経済大5m40

男子走幅跳 決勝(9月5日)

順位選手所属記録備考
1大西 勧也(3)天理大7m91+1.8
2元木 涼介(3)日本大7m83+3.2=追い風参考
3藤原 孝輝(M2)東洋大7m81+0.3

男子三段跳 決勝(9月6日)

順位選手所属記録備考
1宮尾 真仁(4)東洋大16m21+1.1
2金井 晃希(4)順天堂大15m69+2.1=追い風参考
3吉田 康晟(4)筑波大15m62+1.4

男子砲丸投 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1泊 瑶平(4)環太平洋大17m52
2渡辺 豹冴(4)新潟医療福祉大17m45
3山田 暉斗(4)法政大17m14

男子円盤投 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1山口 翔輝夜(4)筑波大50m44
2ワタロ レオ(3)国際武道大50m03
3亀井 翔(3)東海大49m12

男子ハンマー投 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1髙橋 慶太(2)九州共立大68m46
2アツオビン アンドリュウ(2)九州共立大67m61
3浅利 磨海(3)流通経済大64m67

男子やり投 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1清川 裕哉(M1)東海大75m12
2鈴木 凜(M2)九州共立大75m10
3國安 大悟(3)国士舘大73m75

男子十種競技(9月5〜6日)

順位選手所属記録
1山本 湧斗(4)大阪体育大7158点
2羽鳥 凌生(4)群馬大7049点
3山崎 楓太(4)東京学芸大7019点

男子400m|22年破られなかった大会記録が、2日間で2度更新された

この大会でいちばん密度が高かったのは男子400mです。公式リザルトに印字された大会記録は45.75。2004年に山口有希(東海大)が出し、2018年にウォルシュ ジュリアンジャミィ(東洋大)が並んだまま、22年間破られていませんでした。

それが大会1日目と2日目で、次のように動きます。

  1. 9月5日16時25分・準決勝1組。田邉奨(中央大3年)が45.73で走り、22年ぶりに大会記録を0.02上回りました
  2. 9月6日19時48分・決勝。平川慧(東洋大3年)が45.37で優勝し、大会記録をさらに0.36更新。2位の林申雅(筑波大4年)も45.41で、前日の45.73を上回りました
  3. 最初に記録を破った田邉は、決勝では46.46で6位。表彰台にも届いていません

公式記録集の「新・タイ記録一覧表」に男子400mが3件載っているのは、この3本がいずれも旧大会記録の45.75を上回ったからです。大会記録そのものの更新は45.75→45.73→45.37と2度ということになります。

田邉には翌日がありました。9月7日の4×400mR決勝で中央大のアンカーを務め、日本学生新記録の一員に。準決勝で大会新、決勝で6位、翌日にリレーで日本学生新という3日間です。

なお公式リザルトの日本学生記録欄は44.98 林申雅(筑波大)2026年。決勝2位の林は、今季すでに日本学生記録を出している選手で、この日の45.41は自身の記録には届いていません。

決勝の様子は、大会公式ページがライブ配信サイトとして案内している「読売テレビ/あすリートチャンネル」のアーカイブで見られます。

【2026日本インカレ】平川慧(東洋大) 大会新叩き出し、歓喜の雨が降る!<男子400m 決勝>

中央大の4×400mR 3分03秒30|日本学生新記録

9月7日15時18分の男子4×400mR決勝で、中央大(庄籠大翔3年→植松康太3年→濱田幸生大1年→田邉奨3年)が3分03秒30をマークしました。公式リザルトのコメント欄には「NUR(日本学生新記録)」と「NGR(大会新記録)」の2つが付いています。

破られた記録は、前年2025年に東洋大(山崎琉惟・平川慧・白畑健太郎・廿浦亮仁)が出した3分03秒64。1年でちょうど0.34秒の更新です。公式リザルトには3分03秒20・日本学生(太田和憲・堀籠佳宏・山口有希・成迫健児)2005年という行も併記されていますが、こちらは大学単独ではなく学生選抜チームの記録。公式が中央大にNURを付けている以上、更新されたのは3分03秒64のほうと読むのが正確です。

中央大は前日の4×100mR決勝でも39秒14で2位。2本のリレーを両方走ったのが植松康太(4×100mRは3走、4×400mRは2走)で、4×400mRの3走は1年生の濱田幸生大でした。この記録は日本学生陸上競技連合の日本学生記録一覧(令和8年9月7日現在)にも反映されています。

【2026日本インカレ】フィナーレにふさわしい✨ 中央大学が学生新記録! <男子4×400mR 決勝>

女子22種目のリザルト|優勝者一覧と決勝上位

種目優勝者所属記録決勝日
100m柴藤 凜(3)福岡大11.78(−1.3)9/6
200m髙橋 亜珠(4)筑波大23.79(−0.5)9/7
400m中尾 柚希(4)園田学園大53.809/6
800m勝 くるみ(4)筑波大2:05.999/7
1500m田島 愛理(4)順天堂大4:14.819/5
5000m田島 愛理(4)順天堂大15:56.879/6
10000mサラ ワンジル(4)大東文化大31:23.69(大会新)4/24
100mH髙橋 亜珠(4)筑波大13.43(−0.9)9/6
400mHガードナ レイチェル麻由(1)早稲田大57.559/7
3000mSC近藤 希美(3)名城大10:14.969/7
4×100mR福岡大—44.19(大会新)9/6
4×400mR立命館大—3:36.789/7
5000mW堀 伊吹(1)新潟食料農業大21:44.389/5
走高跳矢野 夏希(4)早稲田大1m849/5
棒高跳村田 蒼空(4)筑波大4m209/7
走幅跳近藤 いおん(2)日本大6m28(+1.1)9/6
三段跳山﨑 りりや(2)順天堂大12m89(0.0)9/7
砲丸投坂 ちはる(2)大阪体育大15m599/5
円盤投世古 櫻紗(2)国士舘大47m469/7
ハンマー投嶋本 美海(3)九州共立大62m209/5
やり投辻 萌々子(M1)九州共立大53m919/6
七種競技仮屋 愛優(2)日本体育大5361点9/6〜7

女子トラック・リレーの決勝結果

TRACK HUB RESULTS

天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ) 女子トラック・リレー決勝

2026-09-05〜07(10000mは4月24日) 日産スタジアム(神奈川)/レモンガススタジアム平塚(10000m)

女子100m 決勝(9月6日)風: -1.3

順位選手所属記録備考
1柴藤 凜(3)福岡大11.78
2藏重 みう(4)甲南大11.81
3永石 小雪(M1)立命館大11.82
4佐藤 葵唯(4)青山学院大11.88[11.874]
4秋澤 理沙(1)中央大11.88[11.874]
6山形 愛羽(3)福岡大11.94
7上野 叶夢(3)関西福祉大12.01
8山崎 心愛(1)日本体育大12.04

女子200m 決勝(9月7日)風: -0.5

順位選手所属記録
1髙橋 亜珠(4)筑波大23.79
2前田 美結子(4)福岡大23.99
3秋澤 理沙(1)中央大24.12

女子400m 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1中尾 柚希(4)園田学園大53.80
2佐藤 志保里(4)順天堂大54.40
3児島 柚月(4)立命館大54.42

女子800m 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1勝 くるみ(4)筑波大2:05.99
2佐々木 葉音(1)筑波大2:08.26
3木田 美緒莉(1)順天堂大2:08.80
4西田 有里(3)立命館大2:09.05
5亀井 咲里(3)京都教育大2:09.10
6長島 結衣(3)順天堂大2:10.67
7篠田 心晴(1)筑波大2:11.29
8平野 里歩(3)環太平洋大2:13.59

女子1500m 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1田島 愛理(4)順天堂大4:14.81
2木田 美緒莉(1)順天堂大4:17.57
3相場 茉奈(4)大東文化大4:18.08
4篠田 心晴(1)筑波大4:21.52
5田中 柚良(3)筑波大4:21.98
6近藤 希美(3)名城大4:22.02
7太田垣 楓華(4)園田学園大4:22.40
8遠藤 瑞季(2)大阪学院大4:22.70

女子5000m 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1田島 愛理(4)順天堂大15:56.87
2本間 香(2)城西大15:58.20
3野田 真理耶(4)大東文化大16:02.92
4石上 栞理(4)順天堂大16:03.54
5秋竹 凛音(2)大東文化大16:04.88
6小川 陽香(4)立教大16:05.62
7力丸 楓(4)名城大16:05.94
8武田 胡春(3)中央大16:06.40

女子10000m 決勝(4月24日・レモンガススタジアム平塚)

順位選手所属記録備考
1サラ ワンジル(4)大東文化大31:23.69大会新
2木村 真桜(1)名城大32:31.56
3臼井 瑠花(2)筑波大33:44.15
4飯田 和代(3)日本体育大33:48.67
5隅田 美羽(4)玉川大33:51.19
6白川 朝陽(3)筑波大33:53.45
7三宅 優姫(3)拓殖大33:55.08
8小林 日香莉(4)東北福祉大34:00.49

女子100mH 決勝(9月6日)風: -0.9

順位選手所属記録
1髙橋 亜珠(4)筑波大13.43
2小寺 彩貴(3)順天堂大13.49
3藤原 かれん(4)園田学園大13.73
4井上 凪紗(1)青山学院大13.81
5加藤 美都(1)青山学院大13.85
6中村 真琴(4)日本体育大13.88
7松田 晏奈(2)早稲田大13.92
8金山 由依(4)中央大14.13

女子400mH 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1ガードナ レイチェル麻由(1)早稲田大57.55
2千葉 史織(3)早稲田大57.74
3野間 葵(4)立命館大58.54

女子3000mSC 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1近藤 希美(3)名城大10:14.96
2丸山 あおい(2)大東文化大10:18.42
3道田 衣舞(4)東京女子体育大10:19.09

女子5000mW 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1堀 伊吹(1)新潟食料農業大21:44.38
2中島 橙子(3)早稲田大21:44.85
3奥野 紗(2)関西大21:54.34

女子4×100mR 決勝(9月6日)

順位選手所属記録備考
1福岡大柴藤凜・前田美結子・井関梨乃・山形愛羽44.19大会新
2青山学院大成田朱里・杉本心結・井上瑞葵・佐藤葵唯44.77
3甲南大藏重みう・岩永彩萌・麻生妃奈乃・税田ジェニファー璃美45.06
4立命館大岩森夏希・永石小雪・福井彩乃・児島柚月45.32
5中京大木原万里花・三輪琉姫・前田紗希・中野知咲45.48
6東京女子体育大上田愛実・宮阪優希・三島菜楠・栃澤里奈45.72
7園田学園大谷愛菜・江角和華・浅田真子・村田奈津実45.83
8日本女子体育大長原叶和・齊藤亜海・三浦歌・牧野伶奈46.17

女子4×400mR 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1立命館大伊藤真優・児島柚月・福井彩乃・齋藤朱里3:36.78
2福岡大江原美月優・柴藤凜・長町碧泉・内山田玲3:37.03
3青山学院大瀬田陽菜・富田絢華・佐藤葵唯・山内そよ3:37.08
4早稲田大木下晏里・ガードナ レイチェル麻由・山本真菜・千葉史織3:37.40
5園田学園大好井万結・好井愛結・田中美羽・中尾柚希3:37.78
6日本体育大竹田奏・濵野美咲・夏目紗彩・青木アリエ3:40.67
7筑波大原田エミリー・髙橋亜珠・前田光希・勝くるみ3:41.32
8東京女子体育大濵野友鈴・山﨑ジェイアヤ・小池凜・西森あゆみ3:44.11

女子フィールド・混成の決勝結果

TRACK HUB RESULTS

天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会(日本インカレ) 女子フィールド・混成決勝

2026-09-05〜07 日産スタジアム(神奈川)・付帯投てき場

女子走高跳 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1矢野 夏希(4)早稲田大1m84
2前西 咲良(3)筑波大1m78
3江角 菜子(2)福岡大1m75

女子棒高跳 決勝(9月7日)

順位選手所属記録備考
1村田 蒼空(4)筑波大4m20
2小林 美月(4)日本体育大4m15
3志賀 日向子(2)東京女子体育大3m80
4岡田 莉歩(3)日本体育大3m80
5坂田 優(3)園田学園大3m70
6上山 友美恵(4)日本女子体育大3m70
7松井 愛果(2)大阪教育大3m70
8臼井 明日香(3)東京女子体育大3m501回目成功の4人が8位タイ=各0.25点
8上山 貴美恵(1)筑波大3m50
8渡邊 紗莱(1)日本女子体育大3m50
8高橋 侑莉愛(3)順天堂大3m50

女子走幅跳 決勝(9月6日)

順位選手所属記録備考
1近藤 いおん(2)日本大6m28+1.1
2秋葉 日愛(4)山形大6m11+2.7=追い風参考
3馬場 彩香(M1)埼玉大6m08+1.2

女子三段跳 決勝(9月7日)

順位選手所属記録備考
1山﨑 りりや(2)順天堂大12m890.0
2菅野 穂乃(1)日本体育大12m58-0.6
3佐野 瑚子(1)立命館大12m48+0.1

女子砲丸投 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1坂 ちはる(2)大阪体育大15m59
2村瀬 にこ(4)九州共立大15m03
3近藤 湊(2)筑波大14m63

女子円盤投 決勝(9月7日)

順位選手所属記録
1世古 櫻紗(2)国士舘大47m46
2桑島 弥々(4)九州共立大46m57
3藤田 はづき(M2)四国大46m35

女子ハンマー投 決勝(9月5日)

順位選手所属記録
1嶋本 美海(3)九州共立大62m20
2澤向 美樹(2)九州共立大59m58
3玉置 歩加(3)流通経済大58m77

女子やり投 決勝(9月6日)

順位選手所属記録
1辻 萌々子(M1)九州共立大53m91
2篠田 佳奈(M2)京都大51m88
3櫻井 希美(3)中京大51m76

女子七種競技(9月6〜7日)

順位選手所属記録
1仮屋 愛優(2)日本体育大5361点
2前西 咲良(3)筑波大5058点
3貴家 ありさ(3)日本体育大5052点

2冠は髙橋亜珠と田島愛理|多種目優勝の部は筑波大が単独1位

女子の個人20種目を制したのは18人でした。髙橋亜珠(筑波大4年)が200mと100mHの2冠、田島愛理(順天堂大4年)が1500mと5000mの2冠です。髙橋の100mHの13秒43は−0.9の向かい風のなかでの記録で、TRACK HUB NEWSの女子100mHランキング2026のTOP30にはあと0.02届きませんでした。

これは公式の「多種目優勝」の部の得点表とも整合します。この部門は大学ごとの優勝種目数を競うもので、女子は筑波大が4種目で単独1位。内訳は髙橋の200m・100mH、勝くるみの800m、村田蒼空の棒高跳で、4つのうち2つを髙橋1人で取った計算になります。

福岡大の44秒19とサラ ワンジルの31分23秒69

女子の大会新記録2件は、どちらも「自分たちの記録を自分たちで塗り替えた」形でした。

女子4×100mRは福岡大が44秒19。公式リザルトに印字された大会記録は44秒31(福岡大/柴藤凜・前田美結子・大林璃音・山形愛羽/2025年)で、前年に自校が作った記録の更新です。今年のオーダーは4人のうち3人が前年と同じ。同じリザルトの日本学生記録43秒91(福岡大・2025年)には0.28届きませんでした。

女子10000mはサラ ワンジル(大東文化大4年)の31分23秒69。大会記録は31分48秒44(サラ ワンジル/大東文化大/2025年)で、こちらも自身の記録の更新です。2位の木村真桜(名城大1年)に1分07秒87の差をつけました。

女子2種目のリザルトは、閉幕5日後に「日本記録」の欄が古くなった

日本インカレの公式リザルトには、種目ごとに世界記録・日本記録・日本学生記録・大会記録が印字されています。更新が9月7日17時25分で止まっているこのリザルトを今読み返すと、女子2種目の日本記録がすでに古くなっています。

  • 女子やり投の欄は67m38(北口榛花・2023年)。閉幕の5日後、現地9月12日(日本時間13日未明)のWAアルティメット選手権大会で、北口が68m92を投げて更新しました(World Athletics公式リザルトに「68.92 NR」と記載)
  • 女子棒高跳の欄は4m50(諸田実咲・2026年)。こちらも9月12日、第74回全日本実業団対抗(たけびしスタジアム京都)で諸田自身が4m51へ更新しています

女子棒高跳を制した村田蒼空の4m20と、この4m51との差は31cm。学生日本一と日本記録の幅も、同じリザルトの1枚から読み取れます。

対校得点と総合優勝|男子・順天堂大107点、女子・筑波大104.25点

色とりどりの座席が並ぶ大型スタジアムのスタンドを見上げた風景

日本インカレは名前のとおり「対校選手権」で、個人の優勝と同じくらい大学ごとの得点が意味を持ちます。ところが、この順位表を載せているメディアはほとんどありません。公式の対校得点表から、総合と部門別の上位を整理します。

男子・女子の総合TOP15

順位男子得点女子得点
1順天堂大107筑波大104.25
2筑波大70.5日本体育大76
3東洋大67順天堂大62.25
4早稲田大53立命館大53
5中央大44福岡大50
6日本大43.85九州共立大47
7東海大40.7早稲田大39
8法政大30大東文化大32
9日本体育大29青山学院大31.5
10関西大27園田学園大29
11九州共立大26東京女子体育大24.25
12東京学芸大19名城大20
13創価大17中京大19
14中京大16大阪体育大18
15国際武道大13甲南大15

得点を挙げた大学は男子50校・女子46校にのぼります(対校得点表の掲載校数)。最下位は0.85点(男子・岐阜協立大)で、1点未満でも表に載ります。

部門別(トラック・フィールド・混成・多種目優勝)

部門男子1位2位3位女子1位2位3位
トラック順天堂大 77東洋大 53早稲田大 53筑波大 63順天堂大 54立命館大 44
フィールド日本大 32.85筑波大 31東海大 30.7九州共立大 47日本体育大 41筑波大 32.25
混成大阪体育大 8筑波大 7.5群馬大 7日本体育大 14筑波大 9東京学芸大 5
多種目優勝東海大・東洋大 3種目——筑波大 4種目順天堂大 3種目—

女子の総合争いは、大会前から主催者自身が注目ポイントに挙げていたところでした。開幕6日前、日本学生陸上競技連合の公式アカウントはこう投稿しています。

日本学生陸上競技連合@iuauj

#95日本IC 本日は、女子棒高跳を制した日本体育大学卒の佐々木琳音選手です! 現在は宮崎県スポーツ協会でご活躍されています🌟 昨年の日本ICでは4m10cmを1回目で成功させ、優勝👑 「日体優勝絶対!!!」 2大会ぶりの女子総合Vへ‼️ 各校の優勝争いにも注目です👀 95日本ICまであと6日🌼#青春に駆けろ

2026年8月30日Xで投稿を見る →

結果は筑波大104.25点、日本体育大76点。日本体育大は女子フィールドで41点、混成で14点と部門別では上位に食い込みましたが、総合では28.25点届きませんでした。

順天堂大の男子107点は、トラック77点・フィールド28点・混成2点という内訳です。逆に女子の九州共立大は47点のすべてがフィールドで、しかも中身は投てきだけ。対校得点表の女子フィールドの行を見ると、ハンマー投19点・やり投11点・円盤投10点・砲丸投7点で、跳躍4種目の欄は空白です。筑波大は男子2位・女子1位で、男女ともフィールドと混成にも得点があるのが特徴です。

得点の積み上げ方にも優勝校の色が出ています。順天堂大の男子トラック77点を種目別に分解すると、最大は1500mの17点(川口峻太朗1位・中川拓海2位・森亮太7位)。次いで110mHの16点(古賀ジェレミー1位・宮本皓寿4位・打田快生6位)、3000mSCの13点(辻昂介3位・安田怜生5位・谷﨑然6位)。この3種目だけで46点、トラック得点の6割を、1種目3人の入賞でまとめて取っています。筑波大の女子トラック63点も同じ形で、800mの17点(勝くるみ1位・佐々木葉音2位・篠田心晴7位)、1500mの9点(篠田4位・田中柚良5位)、10000mの9点(臼井瑠花3位・白川朝陽6位)が柱です。優勝を1つ取るより、同じ種目に3人を入賞させるほうが効く。対校戦の得点表は、そういう競技会であることを示しています。

得点はどう決まるのか|「0.85点」が生まれた理由

得点と賞典は、どちらも大会要項の「15. 表彰」に書かれています。配点はこうです。

得点方法は各種目とも、1位8点、2位7点、3位6点、4位5点、5位4点、6位3点、7位2点および8位1点とする。

つまり8位までが入賞であり、得点の対象です。表彰も1位から3位は賞状とメダル、4位から8位は賞状と定められ、「得点が同等の場合は優勝者の多い大学を上位とする」という規定もあります。同じ条文には、各部門の優勝校へ贈られる賞典も一覧で示されています。

優勝部門男子女子
総合天皇賜盃および日本陸上競技連盟優勝旗秩父宮妃杯および日本学生陸上競技連合会長杯
トラック朝日新聞社楯日本学生陸上競技連合杯
フィールド毎日新聞社楯日本学生陸上競技連合杯
混成日本学生陸上競技連合杯日本学生陸上競技連合杯
多種目読売新聞社楯読売新聞社楯

ここで気になるのが、総合得点に出てくる104.25点や43.85点といった小数です。要項に同順位の扱いは書かれていないので、実際の得点表を検算してみました。

いちばん分かりやすいのが女子100mです。佐藤葵唯(青山学院大)と秋澤理沙(中央大)がともに11秒88(1000分の1秒でも11.874)の4位タイ。4位の5点と5位の4点を合わせた9点を2人で分けるので、両校の女子100m欄はそれぞれ4.5点。女子総合の青山学院大31.5点・中央大13.5点に「.5」がつくのは、この1レースが理由です。

割り切れないとどうなるか。それを見せてくれるのが男子走高跳です。2m05で8人が並びましたが、順位を分けたのは試技数でした。1回目で成功した7人が全員6位タイ、2回目成功だった原口颯太(順天堂大4年)だけが13位に落ち、入賞から外れています。6位・7位・8位の3+2+1=6点を7人で分けると1人0.857…点になり、対校得点表には0.85点という端数で計上されています。

対校得点表の男子走高跳の列は、この数字で読み直せます。

大学走高跳の得点内訳
東海大9.7中谷魁聖の優勝8点+6位タイ2人分(0.85×2)
筑波大7チュクネレ ジョエル優人の2位
東京学芸大6藤原虎太郎の3位
順天堂大5佐藤卓巳の4位
日本大4.85谷垣雄大の5位4点+6位タイ1人分(0.85)
新潟医療福祉大1.76位タイ2人分(0.85×2)
慶應義塾大0.856位タイ1人分
岐阜協立大0.856位タイ1人分

列の合計は35.95点。1種目に配分される満額36点を、端数処理の分だけわずかに下回ります。

さらに細かい分割もあります。女子棒高跳は記録3m50の選手が10人いて、やはり試技数で3つに割れました。1回目成功の4人が8位タイ(臼井明日香=東京女子体育大、上山貴美恵=筑波大、渡邊紗莱=日本女子体育大、高橋侑莉愛=順天堂大)、2回目成功の2人が12位、3回目成功の4人が14位です。8位の1点を4人で分けるので0.25点ずつ。対校得点表の女子棒高跳の列に順天堂大0.25、筑波大8.25(村田蒼空の優勝8点+0.25)、東京女子体育大6.25、日本女子体育大3.25という数字が並んでいるのは、これが理由です。

同順位が出たら該当する順位の得点を頭割りする。これが0.85点や0.25点の正体です。

日本インカレの記録を日本全体に置いてみる|ランキング照合とアジア大会2026

優勝記録を2026年の日本ランキングに当てはめると

学生日本一の記録は、日本全体で見るとどのあたりでしょうか。TRACK HUB NEWSの2026年日本ランキング(World Athleticsの日本トップリストを主催団体の公式リザルトで全行照合したもの)と、向かい風になった4決勝を照らしてみます。

男子100m。前掲の男子100mランキング2026(集計基準日9月6日)で山本匠真は10秒04(8月9日・富士北麓ワールドトライアル)の2位。桐生祥秀(日本生命)の10秒03に次ぐ今季2番目の記録を持っています。この日の10秒22は−1.0の向かい風で今季ベストに0.18届かず、TOP30の下限(28位タイ10秒19)の外側でした。

女子100m。柴藤凜の11秒78も風が−1.3。女子100mランキング2026(同9月6日)のTOP30は29位タイの11秒68までで、やはり届きません。ただし柴藤自身は8月22日の九州選手権の11秒64ですでに23位タイに入っています。

女子100mH。前述のとおり髙橋亜珠の13秒43は、女子100mHランキング2026の29位タイ13秒41に0.02届きません。髙橋も7月11日のU23アジア選手権の13秒31で19位に入っており、この日の記録は自己の今季ベストを下回っています。

男子110mH。古賀ジェレミーの13秒57は、男子110mHランキング2026で6位に入っている自身の13秒40(4月29日・織田記念)には届きませんでした。2位の小口蒼葉(13秒60でランキング9位タイ)、3位の廣冨葵士(同じく13秒60で9位タイ)も同様です。風は−0.7でした。

4種目とも、優勝者の記録が自身の今季ベストを下回りました。順位を決める勝負と、シーズンランキングに載る記録づくりは別物である——雨と向かい風の日産スタジアムは、それをはっきり示した3日間でもありました。

アジア大会2026の日本代表に、日本インカレの入賞者は7人

日本インカレの閉幕から16日後の9月23日、陸上競技は9月29日までのアジア大会2026(愛知・名古屋)を迎えます。

日本陸連のアジア大会2026 日本代表選手一覧を見ると、所属欄が大学名の代表は9人(男子8・女子1)。このうち7人が第95回日本インカレで8位以内に入賞しています。

種目選手所属日本インカレでの成績
男子400m林 申雅筑波大2位 45.41(大会新)
男子800m萬野 七樹関西大優勝 1:47.34
男子三段跳宮尾 真仁東洋大優勝 16m21
男子やり投鈴木 凜九州共立大2位 75m10
男子4×100mR・混合4×100mR小室 歩久斗中央大100m 2位 10.35/4×100mR 2位
男子4×400mR・混合4×400mR白畑 健太郎東洋大400m 4位 46.20/4×400mR 8位
女子4×400mR・混合4×400mR中尾 柚希園田学園大女子400m 優勝 53.80

残る2人は男子200mの林明良(慶應義塾大)と男子800mの落合晃(駒澤大)で、どちらも入賞者一覧に名前がありません。駒澤大は競技者索引に載っている出場者が1人(男子10000m6位の植阪嶺児)だけです。代表の大学生が全員この大会に出るわけではない、ということでもあります。

よくある質問

日本インカレ2026はいつ、どこで開催されましたか?

天皇賜盃 第95回日本学生陸上競技対校選手権大会は、2026年9月5日(土)から7日(月)まで、神奈川県の日産スタジアム(横浜国際総合競技場)で開催されました。ただし男女10000mのみ4月24日(金)にレモンガススタジアム平塚で行われています。主催は公益社団法人日本学生陸上競技連合です。

総合優勝はどの大学ですか?

男子は順天堂大(107点)、女子は筑波大(104.25点)です。男子2位は筑波大(70.5点)、3位は東洋大(67点)。女子2位は日本体育大(76点)、3位は順天堂大(62.25点)でした。順天堂大学の公式発表によると、男子の総合優勝は6年連続34回目、女子の総合3位は過去最高の成績です。

対校得点はどうやって計算しますか?

大会要項の「15. 表彰」に「1位8点、2位7点、3位6点、4位5点、5位4点、6位3点、7位2点および8位1点」と定められています。同順位の選手が出た場合は、該当する順位の得点を頭割りにするため小数が生じます(たとえば男子走高跳では6位に7人が並び、1人あたり0.85点でした)。得点が同じ大学どうしの順位は、優勝者の多い大学が上位になります。

10000mだけ日付と会場が違うのはなぜですか?

大会要項の「8. 競技種目」に「男女10000mは2026日本学生陸上競技個人選手権大会との併催で分離開催を行う」と明記されているためです。別紙の10000m開催要項には、4月24日・レモンガススタジアム平塚で実施し、得点は「9月開催の大会に得点を加算する」と書かれています。会場と日付は違っても、第95回日本インカレの正式な1種目です。

公式リザルトはどこで見られますか?

日本学生陸上競技連合の速報サイト(競技別一覧表)で、予選から決勝まで全ラウンドの結果が公開されています。大会後には公式記録集のPDFも掲載され、こちらにはグラウンド・コンディション表と「新・タイ記録一覧表」が収録されています。本記事の数値はすべてこの2つを照合したものです。

まとめ

第95回日本インカレは、順天堂大の男子107点・筑波大の女子104.25点という対校得点で幕を閉じました。記録面では大会新6件と日本学生新1件。とくに男子400mは、2004年から22年間破られなかった45秒75が、準決勝と決勝の2日間で45秒37まで2度更新されるという、めったに起きない展開になりました。

一方で2日目・3日目は終日の雨、男女100mと男女ショートハードルの4決勝はすべて向かい風でした。順位を争う大会と記録を狙う大会は違うということが、数字にそのまま出ています。学生の上位陣は9月23日からのアジア大会へ、長距離勢は秋の駅伝シーズンへと向かいます。

自分の記録を伸ばしたい人ほど、大会結果は「どの条件で、どんなタイムが出たのか」まで見ておくと役に立ちます。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」では、練習と試合の記録を種目別に残し、風速や天候といった条件とあわせて振り返ることができます。今日の1本を数字で残しておくと、半年後に効いてきます。