2026年の男子走高跳・日本ランキングの1位は2m30です。長谷川直人(サトウ食品アルビレックスRC)と真野友博(クラフティア)が並び、どちらも2月にヨーロッパの室内大会で跳んだ記録でした。国内の屋外でいちばん高かったのは、坂井宏和(センコー)が4月19日の兵庫リレーカーニバルで大会タイ記録としてクリアした2m25です。この記事では、World Athleticsの公式トップリストを基盤に、全行を国内の主催団体の公式リザルトと突き合わせたランキングをまとめます。

この記事でわかること

  • 2026年の男子走高跳・日本ランキング(2m10以上の全40人/順位・所属・大会・日付つき)
  • 日本最高2m30を跳んだ2人が、どこでどう跳んだのか
  • World Athleticsのリストに同じ選手が2行入っていた件を、編集部がどう処理したか
  • 10月15日の国スポ成年男子走高跳が、ランキングの順位を1つも動かさなかった理由
  • 日本記録2m35(戸邉直人)・日本歴代10傑と、2026年の記録がどこに入るか

男子走高跳 日本ランキング2026 TOP30【2026年10月18日時点】

30位のラインである2m10に13人が並ぶため、TOP30は30人ちょうどでは切れません。2m10以上の全40人を載せます。

順位選手名所属記録大会日付
1長谷川 直人サトウ食品アルビレックスRC2m30Hustopečské skákání(チェコ・室内)2月7日
1真野 友博クラフティア2m30Tipos Banskobystrická latka(スロバキア・室内)2月24日
3坂井 宏和センコー2m25第74回兵庫リレーカーニバル4月19日
4澁谷 蒼team猿魂2m24セイコーゴールデングランプリ陸上2026東京5月17日
4瀬古 優斗ヤマダホールディングス2m24Galà Athletics Bellinzona(スイス)8月30日
6大田 和宏埼玉陸協2m21第80回国民スポーツ大会石川県予選会7月19日
6中谷 魁聖東海大2m21第37回関東学生新人選手権9月25日
8原口 颯太順天堂大2m192026日本学生陸上競技個人選手権4月26日
8畝地 雄大順天堂大2m19第105回関東学生対校選手権5月24日
10佐藤 卓巳順天堂大2m17Athlete Night Games in FUKUI 20268月14日
11笹原 光稀東海大2m16第1回日本大学競技会4月19日
11戸邉 直人JAL2m16第68回東日本実業団選手権5月17日
11谷垣 雄大日本大2m16第5回日本大学競技会7月25日
14勝田 将三重教員AC2m15第110回日本選手権6月14日
14中村 佳吾筑波大2m15第110回日本選手権6月14日
14チュクネレ ジョエル優人筑波大2m15yogibo Athletics Challenge Cup 20269月27日
14宮田 風ビクトリーAC2m15yogibo Athletics Challenge Cup 20269月27日
18福士 湊東海大2m132026日本学生陸上競技個人選手権4月26日
18佐藤 凌AC湘南組2m13第68回東日本実業団選手権5月17日
18藤原 虎太郎東京学芸大2m13Athlete Night Games in FUKUI 20268月14日
18前川 鎮秀東海大2m13第69回東海陸上競技選手権8月23日
22元平 優仁新潟医療福祉大2m12第56回北陸実業団選手権4月12日
22藤田 渓太郎佐竹食品2m12第94回大阪陸上競技選手権7月5日
24新山 創大大阪国際大2m11第103回関西学生対校選手権5月17日
24荻野 海翔VERTEX2m11第70回関西実業団選手権5月24日
24松田 永遠日本大2m11第37回五大学対校選手権7月12日
24葛西 璃空日本体育大2m11第57回東北陸上競技選手権8月23日
28岡松 大那中京大2m10第38回梅村学園陸上競技大会4月5日
28渡辺 尚メイスンワーク2m10第74回兵庫リレーカーニバル4月19日
28須﨑 遥也慶應義塾大2m102026日本学生陸上競技個人選手権4月26日
28山中 健太東海大2m102026日本学生陸上競技個人選手権4月26日
28伊藤 望亜岐阜協立大2m10第92回東海学生対校選手権5月8日
28山中 駿京都大2m10第103回関西学生対校選手権5月17日
28中本 飛羽龍谷大2m10第103回関西学生対校選手権5月17日
28清水 怜修明星学園高2m10第79回東京都高校総体5月17日
28能手 俊充大串銃砲火薬店2m10第68回東日本実業団選手権5月17日
28西内 尊中村高2m10第79回四国高校総体6月21日
28西山 賢太朗共立クラブ2m10第74回全日本実業団対抗選手権9月13日
28赤松 諒一SEIBU PRINCE2m10第20回アジア競技大会9月27日
28井開 琉未那新潟医療福祉大2m10yogibo Athletics Challenge Cup 20269月27日

この表の集計ルール

順位づけの基盤にしたのは、World Athleticsの2026年・男子走高跳の日本トップリストです。取得日は2026年10月18日で、集計基準日はこの日になります。各国連盟を通じて登録された記録が並び、更新が速いのが利点です。

そのうえで、国内で出た36行を主催団体の公式リザルトと1行ずつ突き合わせ、氏名の漢字・所属・大会名・記録・順位を確認しました。照合に使ったのは、日本陸連(日本選手権・セイコーゴールデングランプリ)、兵庫・大阪・石川・静岡・福島・福井・新潟の各陸上競技協会、日本学生陸上競技連合と関東・関西・東海の各学生連盟、東日本/関西/北陸の各実業団連盟と日本実業団陸上競技連合、東京都高体連と香川県高体連、中京大学・日本大学の競技会リザルト、そして第80回国民スポーツ大会の公式記録です。このうち1行だけは記録の裏が取れておらず、理由は後述します。残る4行のうち海外大会の3行(長谷川直人・真野友博・瀬古優斗)とアジア競技大会の1行(赤松諒一)はWorld Athleticsの大会リザルトで確認し、赤松の所属は日本陸連のアジア競技大会日本代表プロフィールに合わせました。

集計のルールは次のとおりです。

  • 1人1記録とします。同じ選手の複数の記録は今季ベストの1本だけを載せます
  • 室内記録も対象です。World Athleticsのリストは走高跳など一部のフィールド種目で室内記録を屋外リストに収載しており、1位タイの2本はどちらも室内です
  • 同記録の場合はWorld Athleticsのリストの並び順に従いました(記録が出た日付の早い順)
  • 所属は公式リザルトの表記に基づきますが、連盟名・代表名での登録になっている行(第74回全日本実業団対抗選手権の西山賢太朗は「九州連盟」表記)は、同じ選手の別大会の公式リザルトにある通常の所属名に統一しました。略称は正式名称に戻しています

そのうえで、読者が同じ資料をたどれるように、照合して気づいた点をそのまま書いておきます。

1つめは、同じ選手が2行に分かれていたことです。 World Athleticsのリストには「Ryo SATO」が2行あります。5月17日・第68回東日本実業団選手権の2m13と、4月19日・第74回兵庫リレーカーニバルの2m10です。しかし公式リザルトを見ると、前者は「佐藤 凌(94) AC湘南組 神奈川」、後者も「佐藤 凌(94) AC湘南組 神奈川」で、生年・所属・登録都道府県まで一致する同じ選手でした。1人1記録のルールに従い、本ランキングでは今季ベストの2m13だけを残しています。この統合によって、2m10に並ぶ人数は14人ではなく13人、2m10以上の人数は41人ではなく40人になりました。

2つめは、1位の選手の表記です。 World Athleticsでの表記は「Tomohiro SHINNO」ですが、これは真野友博選手のことです。日本実業団陸上競技連合が出した第74回全日本実業団対抗選手権のリザルトには「真野 友博 シンノ トモヒロ クラフティア」とフリガナつきで載っており、日本陸連の選手プロフィールのURLも tomohiro_shinno です。同選手権の優勝記録2m21も、World Athletics側のデータと一致しています。

3つめは、記録の裏が取り切れなかった1行です。 24位タイ・松田永遠の2m11は、会場と日付から第37回五大学対校選手権(7月12日・相模原ギオンスタジアム/主催・日本大学)と特定できましたが、当日の公式リザルトが主催校・参加大学・関東学生陸上競技連盟のいずれにも見当たりませんでした。2m11という記録そのものはWorld Athleticsのリストでしか確認できていない点にご注意ください。氏名の漢字と所属は第95回日本インカレの公式リザルト(松田 永遠(4) 日本大)で確認済みです。

なお、6位タイ・中谷魁聖の大会名について、World Athleticsは「36th Rookie Athletics Championships」と表記していますが、関東学生陸上競技連盟の大会ページでは2026年の大会は第37回です。本記事は主催者の表記に合わせました。

誰もいない陸上競技場に据えられた走高跳のバーとマット

2026年の男子走高跳を引っ張った選手たち

1位タイ 長谷川直人(サトウ食品アルビレックスRC)2m30

2026年の日本最高タイで、先に跳んだのは長谷川直人です。2月7日、チェコ・フストペチェの室内大会「Hustopečské skákání」で2m30。World Athleticsの大会リザルトによると、優勝したマテウシュ・コウォジェイスキ(ポーランド)も2m30で、長谷川は試技差の2位。3位はオレフ・ドロシュチュク(ウクライナ)の2m28でした。

この2m30が大きいのは、World Athleticsの日本歴代リストで8位タイに入る記録だからです。2026年に跳ばれた記録で日本歴代10傑に入ったのは、この1本だけでした。

長谷川は試合数の多さも目を引きます。World Athleticsに残っている2026年の走高跳だけで18試合。2月の室内3戦のあと、3月21日の世界室内では2m17で11位、3月27日にはオーストラリアのメルボルンで2m18の3位。5月19日には中国・重慶の第1回アジア跳躍選手権に出て2m19で4位に入りました。国内では4月12日の第56回北陸実業団選手権と7月20日の第80回新潟県選手権でいずれも2m21で優勝し、6月14日の第110回日本選手権では2m20で3位。8月5日のモナコ、8月29日のドイツ・ハイルブロン、9月8日のイタリア・ロヴェレートと、夏もヨーロッパを回っています。

1位タイ 真野友博(クラフティア)2m30

もう1本の2m30は、2月24日にスロバキア・バンスカービストリツァの室内大会「Tipos Banskobystrická latka」で真野友博が跳んだものです。World Athleticsの大会リザルトによると、この試合は1位がヤン・シュテフェラ(チェコ)の2m32、真野が2m30で2位、3位がウ・サンヒョク(韓国)の2m30。しかもこの1試合に日本勢が3人出場していて、長谷川直人が2m26で7位、瀬古優斗が2m22で9位。本ランキングの1位タイの2人と4位タイの1人が、同じ日に同じ体育館で跳んでいたことになります。

真野の2026年も室内シーズンから始まりました。2月6日に中国・天津で行われた第12回アジア室内選手権で2m19の2位、2月24日に2m30、そして3月21日のポーランド・トルンで行われた世界室内陸上競技選手権大会では2m26で5位に入っています。日本陸連の発表によると、この世界室内に派遣された日本代表は10名で、走高跳は真野1人でした。

屋外に移ってからは、5月3日の第41回静岡国際で2m20の4位、5月17日のセイコーゴールデングランプリで2m20の4位、6月4日にはダイヤモンドリーグのローマ大会(ゴールデンガラ)に出場して2m20で4位。夏は8月29日のドイツ・ハイルブロンで2m25を跳んで優勝し、9月8日のイタリア・ロヴェレートでは2m22で2位に入りました。国内に戻ってからは、9月13日の第74回全日本実業団対抗選手権と9月27日のyogibo Athletics Challenge Cupでいずれも2m21で優勝しています。実業団選手権の全種目の結果は全日本実業団陸上2026結果にまとめています。

日本陸連の選手プロフィールによると、真野は1996年8月17日生まれの広島県出身で、国泰寺中(広島)→山陽高(広島)→福岡大学を経て現在はクラフティア所属。自己ベストは2020年9月の全日本実業団対抗選手権で跳んだ2m31です。パリオリンピック(2024年)に出場し、世界選手権は東京2025・ブダペスト2023・オレゴン2022の3大会に出ています。下に引用したのは、そのオレゴン2022で8位に入ったときの本人の投稿です。

真野友博@shinno_mano

世界陸上2m27cmで8位でした! 応援ありがとうございました! これからも引き続き上を目指して頑張りますので、今後も応援よろしくお願いします🙇🏻‍♂️#世界陸上 📷:@aflosport

2022年7月19日Xで投稿を見る →

3位 坂井宏和(センコー)2m25 — 出場6試合で4勝

国内の屋外に限れば、2026年の日本最高は坂井宏和の2m25です(屋外全体では、8月29日にドイツで2m25を跳んだ真野友博と並びます)。4月19日の第74回兵庫リレーカーニバル(日本グランプリシリーズ神戸大会)で記録しました。兵庫陸上競技協会の公式リザルトによると、この2m25は大会タイ記録で、従来の大会記録は2025年の第73回大会で瀬古優斗と真野友博が跳んだ2m25です。坂井はこの日、2m10と2m15を1回目、2m20を2回目、2m25を3回目で成功させ、2m27は3回とも失敗しています。

坂井のシーズンは、World Athleticsに残る範囲で6試合でした。兵庫リレーカーニバル(2m25・1位)、第41回静岡国際(2m24・1位)、セイコーゴールデングランプリ(2m24・3位)、第110回日本選手権(2m20・1位)、Athlete Night Games in FUKUI(2m20・1位)、そして9月27日の第20回アジア競技大会(2m18・4位)。出場6試合のうち4試合で優勝しており、残る2つも3位と4位です。このアジア大会での日本勢の全成績はアジア大会2026陸上の結果にまとめています。

日本選手権の優勝記録2m20は、3人が2m20で並ぶ競り合いを試技差で制したものでした。日本陸連の公式リザルトによると、坂井は2m15と2m20をいずれも1回目で成功。2位の瀬古優斗は2m20を2回目、3位の長谷川直人は3回目で越えています。

2025年の日本最高2m33・瀬古優斗と、パリ五輪2m31・赤松諒一

2025年の日本リストで1位だったのは瀬古優斗の2m33でした。World Athleticsの日本歴代リストで醍醐直幸と並ぶ2位タイの記録で、跳んだのは2025年8月15日のAthlete Night Games in FUKUI。この2m33は、同大会の大会記録としていまも残っています。2026年の瀬古は2m24(8月30日・スイスのGalà Athletics Bellinzona、6位)で4位タイ。2月6日のアジア室内選手権では2m23で優勝しています。

もうひとり、2024年のパリオリンピックで2m31を跳んだ赤松諒一の2026年ベストは2m10です。9月27日のアジア競技大会で7位、10月15日の国スポ成年男子で5位。2025年の2m29(日本リスト2位タイ)からは19cm下がりました。日本陸連の選手プロフィールによると赤松の自己ベストは2m31で、記録したのはパリオリンピックです。

日本記録保持者 戸邉直人(JAL)は2m16で11位タイ

日本記録2m35を持つ戸邉直人の2026年ベストは2m16です。5月17日の第68回東日本実業団選手権(NDソフトスタジアム山形)で優勝したときの記録で、公式リザルトの試技表によると、2m00までをパスし、2m05を1回目、2m10と2m13を2回目、2m16を3回目で成功、2m19は3回とも失敗しています。1週間後の5月24日、第70回関西実業団選手権にはオープン参加で出場し、順位のつかない記録として2m14を跳んでいます。

日本陸連の選手プロフィールによると、戸邉は1992年3月31日生まれの千葉県出身。自己ベストの2m35は2019年2月、ドイツ・カールスルーエの室内大会で跳んだもので、これが現在の日本記録です。

屋内陸上競技場の走高跳ピットとバー

TOP30を作った28大会と、40人の内訳

40人の今季ベストは28大会に分散した

40人の今季ベストが出た大会は、数えると28大会ありました。2人以上を送り込んだ大会は7つだけです。

大会日付人数選手
2026日本学生陸上競技個人選手権4月26日4人原口颯太・福士湊・須﨑遥也・山中健太
第68回東日本実業団選手権5月17日3人戸邉直人・佐藤凌・能手俊充
第103回関西学生対校選手権5月17日3人新山創大・山中駿・中本飛羽
yogibo Athletics Challenge Cup 20269月27日3人チュクネレ ジョエル優人・宮田風・井開琉未那
第74回兵庫リレーカーニバル4月19日2人坂井宏和・渡辺尚
第110回日本選手権6月14日2人勝田将・中村佳吾
Athlete Night Games in FUKUI 20268月14日2人佐藤卓巳・藤原虎太郎

目を引くのは、日本一を決める第110回日本選手権から今季ベストが2つしか生まれていないことです。優勝した坂井宏和の2m20は自身の今季ベスト2m25に5cm届かず、2位の瀬古、3位の長谷川もそれぞれの今季ベストを下回りました。かわりに4人を送り込んだのが4月下旬の日本学生個人選手権で、ここで原口颯太が2m19、福士湊が2m13を跳んでいます。走高跳のピークが春に来ていた、というのが2026年の形でした。

5月17日という1日だけで8人が今季ベストを出しているのも、この日に全国で主要大会が重なったためです。内訳はセイコーGGPの澁谷蒼、東日本実業団の3人(戸邉直人・佐藤凌・能手俊充)、関西インカレの3人(新山創大・山中駿・中本飛羽)、東京都高校総体の清水怜修になります。

所属別では大学生が22人と半数超え

40人の内訳は、大学生22人・実業団/クラブ/陸協16人・高校生2人でした。

  • 大学生(22人): 東海大5人(笹原光稀・中谷魁聖・福士湊・前川鎮秀・山中健太)、順天堂大3人(原口颯太・畝地雄大・佐藤卓巳)、日本大2人、筑波大2人、新潟医療福祉大2人、中京大・岐阜協立大・京都大・龍谷大・大阪国際大・慶應義塾大・東京学芸大・日本体育大が各1人
  • 実業団・クラブ・陸協(16人): クラフティア、サトウ食品アルビレックスRC、センコー、team猿魂、ヤマダホールディングス、JAL、ビクトリーAC、AC湘南組、三重教員AC、佐竹食品、VERTEX、メイスンワーク、大串銃砲火薬店、共立クラブ、SEIBU PRINCE、埼玉陸協
  • 高校生(2人): 清水怜修(明星学園3年・東京)と西内尊(中村2年・高知)。ともに2m10

東海大5人・順天堂大3人と、特定の大学にまとまっているのも走高跳らしいところです。5月24日の第105回関東学生対校選手権では、1位・畝地雄大、2位・原口颯太、3位・佐藤卓巳と順天堂大が表彰台を独占しました。

高校生2人のうち西内尊は、6月20〜22日の第79回四国高校総体(香川県立丸亀競技場)で、走幅跳7m03(6月20日)と走高跳2m10(6月21日)の二冠でした。同じ跳躍種目の男子走幅跳ランキング2026もあわせてどうぞ。日本陸連の全国高等学校リモート陸上競技大会のランキングでも、西内(6月21日)と清水怜修(5月17日)の2m10が高校生の最高です。清水は東京都高校総体の公式リザルトによると1m89から2m10まで5つの高さをすべて1回目で成功させています。

なお、東京都高校総体のリザルトのヘッダーには、日本高校記録が2m25・中谷魁聖(福岡第一・福岡)2024年と記載されています。その中谷は本ランキングの6位タイに入っている東海大2年の選手で、高校記録保持者がそのまま大学で上位に残っている形です。東京高校記録2m20を1990年に出した君野貴弘は、いまもU20日本記録2m29を持っています。

2m10に13人 — 30位でランキングを切れない

2m11以上が27人、2m10がちょうど13人。だから30位でも31位でも線が引けず、28位タイが40位まで続きます。1cm刻みの分布は次のとおりです。

記録人数累計
2m302人2人
2m251人3人
2m242人5人
2m212人7人
2m192人9人
2m171人10人
2m163人13人
2m154人17人
2m134人21人
2m122人23人
2m114人27人
2m1013人40人

2m10から2m16までの範囲に30人が入っている一方、2m20以上はわずか7人しかいません。2m20の壁がはっきり見えるのが2026年の男子走高跳です。

10月15日の国スポは、ランキングの順位を1つも動かさなかった

第80回国民スポーツ大会(青の煌めきあおもり国スポ)の陸上競技は10月15日に開幕し、初日の14時30分から成年男子走高跳の決勝が行われました。

TRACK HUB RESULTS

第80回国民スポーツ大会(青の煌めきあおもり国スポ)陸上競技

2026-10-15 青森・カクヒログループアスレチックスタジアム

成年男子 走高跳 決勝

順位選手所属記録
1真野 友博広島(クラフティア)2m20
2坂井 宏和大阪(センコー)2m15
2宮田 風神奈川(ビクトリーAC)2m15
4西山 賢太朗熊本(共立ク)2m10
5葛西 璃空青森(日体大)2m10
5赤松 諒一岐阜(西武プリンス)2m10
7長谷川 直人新潟(サトウ食品アルビレックスRC)2m10
8佐藤 卓巳群馬(順大)2m10

入賞した8人は、全員がこのランキングに載っている選手です。そして8人とも、国スポの記録は自分の今季ベストを上回っていません。優勝した真野の2m20は今季ベストより10cm低く、坂井の2m15は10cm低く、長谷川の2m10は20cm低い記録でした。宮田風・西山賢太朗・赤松諒一の3人は今季ベストと同じ高さを跳びましたが、更新ではありません。

9位から14位まで順位のついた7人はいずれも2m05でした。そのうち勝田将・畝地雄大・藤原虎太郎・大田和宏・須﨑遥也の5人は本ランキングに載っている選手ですが、やはり誰も今季ベストに届いていません。シーズン終盤の全国大会でありながら、国スポはこのランキングの順位を1つも動かさなかったことになります。出場予定者のうち豊田兼(東京・トヨタ自動車)は欠場でした。

翌16日の少年男子共通走高跳では、西内尊(高知・中村高)が2m09で優勝しています。この西内も6月21日に2m10を跳んでいるので、やはり今季ベストには届いていません。国スポ全体の日程と見どころは国スポ陸上2026の日程と見どころにまとめています。

日本記録・日本歴代10傑と、2026年の記録の位置

日本陸連が公表している走高跳の記録は次のとおりです。

区分記録選手所属(当時)樹立
日本記録2m35戸邉 直人つくばツインピークス2019年2月2日・インドアミーティング(カールスルーエ・室内)
U20日本記録2m29君野 貴弘順天堂大1992年9月20日・世界ジュニア選手権(ソウル)
U18日本記録2m23戸邉 直人専大松戸高2009年10月5日・国体(新潟スタジアム)

世界記録は1993年にハビエル・ソトマヨル(キューバ)が跳んだ2m45です(兵庫リレーカーニバルの公式リザルトのヘッダー表記による)。U18日本記録を戸邉直人が高校3年のときに国体で出していることを考えると、2026年の高校生最高が2m10というのは、ひとつの物差しになります。

World Athleticsの日本歴代リストで上位10人を並べると、2026年の2本がどこに入るかが見えます。

歴代記録選手年
12m35戸邉 直人2019年
22m33醍醐 直幸2006年
22m33瀬古 優斗2025年
42m32君野 貴弘1993年
52m31吉田 孝久1993年
52m31真野 友博2020年
52m31赤松 諒一2024年
82m30阪本 孝男1984年
82m30衛藤 昂2017年
82m30長谷川 直人2026年

長谷川直人の2m30が歴代8位タイに並び、真野友博は2020年の2m31で歴代5位タイのまま。2026年に自己の記録を伸ばして10傑に入ったのは長谷川1人でした。日本記録の2m35までは、2026年の日本最高から5cmです。

世界に目を移すと、World Athleticsの2026年世界リストで2m30は9位タイにあたります。1位はジャンマルコ・タンベリ(イタリア)の2m37で、2m30のグループには日本の2人を含む12人が並び、20位までがこの高さです。

2025年のランキングと比べて何が変わったか

2025年と2026年の上位を並べると、記録の水準が少し下がったことがわかります。

記録2025年2026年
2m33瀬古優斗—
2m30—長谷川直人・真野友博
2m29真野友博・赤松諒一—
2m27衛藤昂・長谷川直人—
2m25原口颯太坂井宏和
2m24—澁谷蒼・瀬古優斗
2m22澁谷蒼—
2m21—大田和宏・中谷魁聖
2m20坂井宏和・中谷魁聖・藤原虎太郎・福士湊・佐藤卓巳—

2025年は2m25以上が6人いたのに対し、2026年は3人。日本最高も2m33から2m30に下がりました。

一方で、顔ぶれはあまり変わっていません。2025年のTOP12(2m20以上の12人)のうち、11人が2026年のTOP30にも残っていることになります。抜けたのは2025年に2m27で4位タイだった衛藤昂(神戸デジタル・ラボ)だけで、World Athleticsの2026年日本リストを2m03付近まで追っても記録が見当たりません。

新しく上位に上がってきたのは、2m21の大田和宏と中谷魁聖、2m19の畝地雄大です。中谷は9月25日の第37回関東学生新人選手権で2m21を跳んで優勝し、関東学連の決勝一覧には大会新記録として記載されました。畝地は順天堂大1年ながら5月24日の関東インカレで2m19・優勝。助走や踏切の組み立て方は走り高跳びのコツ、週単位の練習の積み方は走り高跳びの練習メニューで詳しく整理しています。

よくある質問

2026年の男子走高跳・日本最高記録は誰の何mですか

2m30で、長谷川直人(サトウ食品アルビレックスRC)と真野友博(クラフティア)の2人が並んでいます。長谷川は2月7日にチェコ・フストペチェの室内大会で、真野は2月24日にスロバキア・バンスカービストリツァの室内大会で記録しました。国内の屋外に限ると、坂井宏和(センコー)が4月19日の第74回兵庫リレーカーニバルで跳んだ2m25が最高です(2026年10月18日時点)。

男子走高跳の日本記録と世界記録を教えてください

日本記録は戸邉直人が2019年2月2日にドイツ・カールスルーエの室内大会で跳んだ2m35です。U20日本記録は1992年の君野貴弘(順天堂大)の2m29、U18日本記録は2009年の戸邉直人(専大松戸高)の2m23で、いずれも日本陸連の公表値です。世界記録は1993年のハビエル・ソトマヨル(キューバ)の2m45です。

走高跳のランキングに室内の記録が入っているのはなぜですか

World Athleticsのトップリストが、走高跳など一部のフィールド種目では室内記録を屋外のリストに収載しているためです。走高跳は走幅跳などと違い、追い風参考で記録が公認されなくなることもありません。2026年の日本リストでは、1位タイの2本がどちらも室内の記録でした。

高校生で2026年のTOP30に入っているのは誰ですか

清水怜修(明星学園3年・東京)と西内尊(中村2年・高知)の2人で、ともに2m10です。清水は5月17日の第79回東京都高校総体、西内は6月21日の第79回四国高校総体での記録。西内は10月16日の国スポ少年男子共通走高跳でも2m09で優勝しています。

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まとめ

  • 2026年の男子走高跳・日本最高は2m30で、長谷川直人と真野友博が並ぶ。2本とも2月のヨーロッパの室内大会で、国内屋外の最高は坂井宏和の2m25(4月19日・兵庫リレーカーニバルの大会タイ記録)
  • 長谷川直人の2m30はWorld Athleticsの日本歴代リストで8位タイにあたり、2026年に歴代10傑へ入ったのはこの1本だけ
  • 2m10に13人が並び、TOP30は40人になる。2m11以上が27人で、2m20以上はわずか7人。40人の今季ベストは28大会に分かれ、最多は日本学生個人選手権の4人
  • 10月15日の国スポ成年男子走高跳は、入賞8人全員がこのランキングの選手でありながら、誰も今季ベストを上回らず、順位が1つも動かなかった

走高跳は1cm単位で結果が変わり、同じ高さでも試技数で順位が入れ替わる種目です。だからこそ「何mを何回目で越えたか」を残しておくと、自分の跳躍が上向いているのかどうかが後から見えてきます。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」なら、練習と試合の記録をまとめて残せるので、今季のランキングを物差しにしながら次の1cmを狙ってみてください。