陸上男子110mH(110mハードル)の2026年日本ランキングをTOP30まで表にしました。今季の日本最高は泉谷駿介(住友電工)の13秒00で、World Athleticsの2026年世界リストでも5位タイです。順位・記録・風速・所属に加え、どの大会のどの会場で、いつ出た記録かまで全31行に載せています。集計はWorld Athleticsトップリストの9月7日取得時点までで、日本インカレは次回の更新で反映します。100mは男子100mランキング2026にまとめています。

この記事でわかること

  • 2026年シーズンの男子110mH日本ランキングTOP30(記録・風速・所属・大会・会場・日付つき)
  • 今季どの大会で速いタイムが出ているのか(大会別の記録産出マップ)
  • TOP30に順天堂大が5人・法政大が4人。大学別の勢力図
  • 「110mH」でもハードルの高さが違えば別種目という話(106.7cm・99.1cm・91.4cm)
  • 高校生はどこまで来ているか。TOP100に15人と、日本陸連公式「高校リモートランキング」TOP10の読み方

2026年 男子110mH 日本ランキングTOP30

青いトラックに等間隔で並んだ110mハードルのレーン

同記録は同順位とし、TOP30は29位まで(31人)を掲載しています。区分は「高=高校生/大=大学生・大学院生/社=実業団・クラブ・陸協など」です。なお110mHは男子だけの種目です。女子のショートハードルは高さ0.838mの100mHで、別のランキングになります。

順位記録風速選手名所属区分大会/会場日付
113.00+1.2泉谷 駿介住友電工社第76回ボリス・ハンジェコビッチ記念/スポーツパーク・ムラドスト(クロアチア)6/26
213.05-0.2村竹 ラシッドJAL社第13回木南道孝記念/ヤンマースタジアム長居(大阪)5/10
313.12+0.9野本 周成愛媛競技力本部社Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
413.18+1.1阿部 竜希エターナルホスピタリティG社第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
513.27+0.8横地 大雅Digverse社布勢スプリント2026/ヤマタスポーツパーク陸上競技場(鳥取)7/5
613.40-0.2古賀 ジェレミー順天堂大大第60回織田記念国際陸上/ホットスタッフフィールド広島4/29
713.55+1.2樋口 隼人つくばTP社Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
813.58+1.1藤井 亮汰鳥取スポ協社第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
913.60+0.9廣冨 葵士国際武道大大Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
913.60+1.2小口 蒼葉法政大大Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
1113.61+1.4徳岡 凌KAGOTANI社第70回関西実業団選手権/たけびしスタジアム京都5/24
1213.70+1.1浅井 惺流法政大大2026日本学生個人選手権/レモンガススタジアム平塚(神奈川)4/24
1213.70+0.9打田 快生順天堂大大Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
1413.74+0.7髙城 昊紀宮崎西高高第80回宮崎県選手権/山之口陸上競技場(宮崎)7/4
1513.75+1.1宮本 皓寿順天堂大大第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
1613.760.0田中 洸希関西学院大大第94回大阪選手権/ヤンマースタジアム長居(大阪)7/5
1613.76+1.7石川 周平富士通社Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
1813.790.0小島 慧一郎順天堂大大第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
1813.79+0.8柳井 佑太順天堂大大第8回富士北麓ワールドトライアル/富士山GXスタジアム(山梨)8/9
2013.80+1.7吉本 浩基GLOBAL ARENA社Athlete Night Games in FUKUI 2026/福井県営陸上競技場8/15
2113.83+1.0西 恭平大分陸協社第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
2213.84+1.3丸山 優真住友電工社第21回トワイライト・ゲームス/世田谷区立総合運動場(東京)8/8
2313.85-0.4町 亮汰サトウ食品アルビレックスRC社第13回木南道孝記念/ヤンマースタジアム長居(大阪)5/10
2313.85-1.0山中 恭介法政大大第110回日本選手権/パロマ瑞穂スタジアム(愛知)6/13
2313.85+0.1山本 淳生ジーケーライン社第8回富士北麓ワールドトライアル/富士山GXスタジアム(山梨)8/9
2613.86+1.4大西 健介関西電力社第70回関西実業団選手権/たけびしスタジアム京都5/24
2713.87+1.5横山 将也法政大大布勢スプリント2026/ヤマタスポーツパーク陸上競技場(鳥取)7/5
2813.88+1.3佐藤 大志レゾナック社布勢スプリント2026/ヤマタスポーツパーク陸上競技場(鳥取)7/5
2913.92+1.1吉間 海斗be with社第13回木南道孝記念/ヤンマースタジアム長居(大阪)5/10
2913.92+1.3外野 晴琉筑波大大布勢スプリント2026/ヤマタスポーツパーク陸上競技場(鳥取)7/5
2913.92+1.5可児 将大東京海上日動社布勢スプリント2026/ヤマタスポーツパーク陸上競技場(鳥取)7/5

このランキングの作り方(出典と集計ルール)

順位づけのもとにしたのは、**World Athletics(世界陸連)の2026年アウトドア・トップリスト(日本国籍・1人1記録)**です。各国連盟が公認した記録だけが登録され、風速も1件ずつ残っています(World Athleticsの2026年 男子110mH 日本トップリスト)。

そのうえで31人全員について国内の主催団体が出した公式リザルトに当たり、氏名の漢字表記・所属・記録・風速・ラウンドを照合しています。使ったのは日本陸連の第110回日本選手権 公式結果、日本グランプリシリーズ各大会の公式リザルトPDF、関西実業団・学連・大阪陸協・宮崎陸協の公式リザルトです。集計ルールは次の3点です。

  1. 追い風2.0m/sを超えた記録は含めない(世界陸連の競技規則で参考記録扱いとなるため)
  2. 1人につき今季最高記録の1本だけを採用する
  3. 予選・準決勝・決勝を区別しない(ラウンドに関係なく、公認された最高記録を採る)

表の「日付」は大会の会期ではなく、その記録が出た日です。照合の過程で1件、食い違いが見つかりました。11位・徳岡凌と26位・大西健介について、World Athleticsの表示は5月23日ですが、第70回関西実業団選手権の公式計時記録では男子110mHは予選・決勝とも5月24日(決勝は13時55分開始、風+1.4)。本記事の表は主催団体の公式記録に合わせています。

ハードルの高さは、この表のすべてが1.067m(106.7cm)・インターバル9.14mのシニア規格です(高さが違う記録を並べられない理由は後述)。

今季の男子110mHを分解する|トップの動きと勢力図

泉谷駿介の13秒00は、2026年の世界5位タイ

今季のトップに立ったのは泉谷駿介(住友電工)です。6月26日、クロアチア・ザグレブの第76回ボリス・ハンジェコビッチ記念で、追い風1.2mの条件で13秒00をマークして2位。自己ベストであり、日本歴代2位に当たる記録です。World Athleticsの2026年トップリスト(全世界)で見ると、泉谷の13秒00は世界5位タイです。

順位記録風速選手名(国)場所日付
112.75+1.0ジャコビ・サープ(アメリカ)ユージン(アメリカ)6/10
212.86+1.8ジャマル・ブリット(アメリカ)ユージン(アメリカ)7/4
312.95-0.2ケンドリック・スモールウッド(アメリカ)ユージン(アメリカ)6/12
412.98+0.5トレイ・カニンガム(アメリカ)ローマ(イタリア)6/4
513.00+1.2泉谷 駿介(日本)ザグレブ(クロアチア)6/26
513.00+0.5コーデル・ティンチ(アメリカ)ニューヨーク(アメリカ)7/26
513.00+0.5ブラッドリー・フランクリン(アメリカ)ニューヨーク(アメリカ)7/26

2位の村竹ラシッド(JAL)の13秒05も、同じ世界リストで11位に入っています。世界リストの上位11人のうち2人が日本人という状況からは、110mHがいまの日本で層の厚い種目のひとつであることがうかがえます。

2人は今季、同じレースも走っています。6月28日のダイヤモンドリーグ「ミーティング・ド・パリ」(スタッド・シャルレティ)決勝で、World Athleticsの公式結果によると追い風0.8mのなか泉谷が13秒01で2位、村竹が13秒21で5位でした(優勝は12秒89のジャマル・ブリット)。

村竹の13秒05は5月10日、第13回木南道孝記念の決勝。向かい風0.2mで、公式リザルトに大会新記録(NGR)の表記があります。泉谷も出場し、予選3組を13秒34(-0.4)で1着通過しましたが決勝は欠場(DNS)でした。主催者の大阪陸上競技協会は大会前、この種目の出場予定選手を公式Xでこう紹介しています。

大阪陸上競技協会(Osaka Athletics)@OAAA98941158

【#木南記念】 男子110mハードル ※4/23時点の情報 東京世陸入賞の #村竹ラシッド ブダペスト世陸入賞の #泉谷駿介 2025ユニバーシティゲームズ🥇 #阿部竜希 など日本トップ選手が集結‼️ 十種競技日本記録を更新した #丸山優真 も出場予定✨ 5/10(日)はヤンマースタジアム長居へ🏟 入場無料です✨

2026年4月28日Xで投稿を見る →

日本選手権は泉谷が13秒17。3人がアジア大会派遣設定記録を突破

6月12〜14日にパロマ瑞穂スタジアム(愛知)で行われた第110回日本選手権では、泉谷が13秒17(+1.0)で優勝しました。日本陸連の公式リザルトによる決勝の結果は次のとおりです。noteの数字は号砲への反応時間(リアクションタイム)です。

TRACK HUB RESULTS

第110回日本陸上競技選手権大会 男子110mH

2026-06-14 パロマ瑞穂スタジアム(愛知)

男子110mH 決勝風: +1.0

順位選手所属記録備考
1泉谷 駿介住友電工13.17AJS/RT 0.179
2阿部 竜希エターナルホスピタリティG13.28AJS/RT 0.158
3横地 大雅Digverse13.44AJS/RT 0.193
4徳岡 凌KAGOTANI13.66RT 0.149
5樋口 隼人つくばTP13.75RT 0.161
6小口 蒼葉法政大13.89RT 0.138
7藤井 亮汰鳥取スポ協13.90RT 0.164
8宮本 皓寿順天堂大13.95RT 0.157

日本陸連の公式リザルトの凡例によれば、「AJS」はアジア大会派遣設定記録(男子110mHは13秒53)を突破したことを示す表記で、上位3人(泉谷・阿部・横地)についています。

泉谷はこれで連覇を達成しました(日本陸連の第110回日本選手権 男子110mH決勝フォトギャラリーの見出しに「2連覇・通算5回目の優勝」とあります)。日本陸連の優勝コメント記事によれば、この優勝でアジア大会2026の陸上競技の日本代表に内定しました(内定選手の発表は大会翌日の6月15日)。

日本記録保持者の村竹ラシッドは、この日本選手権の男子110mHの公式リザルトに名前がありません。同記事によれば、この種目のアジア大会代表は東京2025世界選手権5位入賞の村竹が先に内定済みで、争われたのは残り1枠でした。AJSを突破した3人のうち内定が泉谷1人なのはそのためです。

なおランキング4位・阿部竜希の今季ベスト13秒18は、この決勝ではなく前日6月13日の準決勝2組のものです。同組は1着・阿部13秒18、2着・泉谷13秒25と、決勝より速い時計が並びました。ランキングは決勝だけを見ていると読み違えます。

TOP30の下位20人は、0秒22の中にいる

今季のTOP30は13秒00〜13秒92の0秒92に収まりますが、内訳は均一ではありません。上位11人(13秒00〜13秒61)が0秒61を使い、残る20人は13秒70〜13秒92の0秒22、12位から29位までの18の順位刻みにひしめいています。単純計算では0秒1縮めるだけで8ランクほど上がる密度です。29位タイの13秒92が13秒82になれば21位、20位の13秒80が13秒70になれば12位です。

記録が出た大会を分解する|ANG福井が7人

TOP30の31人が、どの大会で今季最高記録を出したのかを集計しました。

大会日付TOP30入りした人数
Athlete Night Games in FUKUI 20268/157人
第110回日本選手権6/136人
布勢スプリント20267/55人
第13回木南道孝記念5/103人
第8回富士北麓ワールドトライアル8/92人
第70回関西実業団選手権5/242人
第60回織田記念国際陸上4/291人
2026日本学生個人選手権4/241人
第80回宮崎県選手権7/41人
第94回大阪選手権7/51人
第21回トワイライト・ゲームス8/81人
第76回ボリス・ハンジェコビッチ記念6/261人

もっとも多かったのはAthlete Night Games in FUKUI 2026の7人。8月15日のこの大会では野本周成(愛媛競技力本部)が決勝を13秒12(+0.9)で制し、公式リザルトに自己新(PB)の表記。日本歴代4位タイの記録です。同じ決勝で4位の廣冨葵士(国際武道大)も13秒60でPBをマークしました。

一方で、都道府県選手権・学生の個人戦・東京の競技会からも4人がTOP30入りしています。全国区の大会に出なくても、日本のトップ30に届く記録は出せます。

順天堂大が5人、法政大が4人。TOP30の3割が2大学

大学TOP30入り選手
順天堂大5人古賀ジェレミー(6位)・打田快生(12位)・宮本皓寿(15位)・小島慧一郎(18位)・柳井佑太(18位)
法政大4人小口蒼葉(9位)・浅井惺流(12位)・山中恭介(23位)・横山将也(27位)
国際武道大1人廣冨葵士(9位)
関西学院大1人田中洸希(16位)
筑波大1人外野晴琉(29位)

TOP30の31人のうち大学生・大学院生は12人で、うち9人が順天堂大と法政大の2校、つまり学生の4分の3です。8月15日のANG福井決勝では5位・打田快生(順天堂大/13秒70)と6位・小口蒼葉(法政大/13秒72)が並びました。小口の今季ベスト13秒60は同じ大会の予選2組のもので、TOP30表と決勝の値が違います。

年齢構成も若い方に寄っています。2006年以降生まれは髙城昊紀・古賀ジェレミー・小口蒼葉・浅井惺流の4人、2004年以降まで広げると12人で、TOP30の4割近くが今季22歳以下です(生年は前掲トップリストの生年月日で確認)。

リアクションタイムと着順は一致しなかった|日本選手権決勝の8人

前掲した日本選手権決勝の結果表のnote欄が、号砲への反応時間(リアクションタイム=RT)です。

優勝した泉谷の0.179秒は8人中2番目に遅い反応でした。最速は6位・小口蒼葉の0.138秒で、それでも泉谷が0.72秒先着。3位・横地大雅の0.193秒は8人中最遅でした。この決勝に限っていえば、反応の速さと着順は対応していません。1レース8人ぶんなので断定はできませんが、「スタートの反応で決まる」種目ではないことは読み取れます。

ハードル間の3歩をどう作るかは、ハードル走のコツを3歩リズムの作り方から解説した記事で詳しく扱っています。

ランキングの読み方|110mハードルの風速+2.0の壁とハードルの高さ

夕暮れの陸上競技場でトラックとフィールドを見渡した全景

注意点は風速とハードルの高さの2つです。まず風速から。陸上競技の規則では、追い風が毎秒2.0mを超えた記録は「追い風参考記録」となり、日本記録・公認記録として扱われず、ランキングにも載りません。今季のTOP30で追い風が最も強かったのは16位タイ・石川周平と20位・吉本浩基の+1.7で、規定内です。逆に2位・村竹ラシッドの13秒05は-0.2、23位・山中恭介の13秒85は-1.0の向かい風で出しています。同じタイムなら、向かい風のほうが厳しい条件で出した記録ということになります。

なお110mHの風速は号砲から13秒間の平均値です(世界陸連の競技規則)。「レース中ずっと追い風1.7m」という意味ではありません。

106.7cmと99.1cmは別種目|古賀ジェレミーの12秒95と13秒40

110mHにはハードルの高さがカテゴリーによって違うという固有の注意点があります。

区分ハードル高インターバル
一般・大学・高校(シニア規格)1.067m9.14m
U20(19歳以下の記録区分)0.991m9.14m
U18(17歳以下の記録区分)0.914m9.14m

シニアとU20は1台目まで13.72mで違うのは高さだけですが、7.6cmの差でも記録は大きく変わります。

今季もっともわかりやすい実例が、6位の古賀ジェレミー(順天堂大)です。8月7日のU20世界陸上準決勝の12秒95(+0.3)は0.991mのU20規格、1.067mでの今季ベストは4月29日の第60回織田記念国際陸上(広島)での13秒40。同じ選手・同じ年で0.45秒の差です。「高校生・大学生が12秒台を出した」という見出しを見たときは、まずハードルの高さを確認してください。U20世界陸上での日本勢の戦いぶりはU20世界陸上2026の日本代表の全成績まとめにまとめています。

なお日本陸連が公表しているU20日本記録も0.991m規格で、13秒07・古賀ジェレミー(東京高)。2025年10月6日、滋賀での国民スポーツ大会での記録です(一覧の種目名に「99.1cm/9.14m」と明記)。ただし2026年8月27日現在のこの一覧には、古賀が今季さらに縮めた記録がまだ反映されていません。日本陸連公式Xによれば、古賀は5月29日の香港2026 U20アジア選手権の男子110mH(99.1cm)を13秒05(-0.5)で制してU20日本新とし、8月7日にはその12秒95を出しています。本記事では公表一覧の数字をそのまま扱います。

日本陸連のU18日本記録一覧の種目名は**「110mハードル(91.4cm/9.14m)」で、正規のU18規格は91.4cm。ただし現在載っている髙城昊紀の13秒17は記録側に「(99.1cm)」と注記**されており、U18規格より高いハードルで出した記録です。

日本歴代10傑と日本記録|12秒台は村竹ラシッドだけ

日本陸連が公表している日本記録一覧によると、男子110mH(106.7cm)の日本記録は12秒92・村竹ラシッド(JAL)。2025年8月16日、福井での記録です(2026年8月27日現在)。World Athleticsの日本人オールタイムリストの上位11人(10位タイまで)は次のとおりです。

順位記録風速選手名場所年月日
112.92+0.6村竹 ラシッド福井2025.8.16
213.00+1.2泉谷 駿介ザグレブ(クロアチア)2026.6.26
313.10+0.6高山 峻野平塚2022.8.6
413.12+0.6阿部 竜希福井2025.8.16
413.12+0.9野本 周成福井2026.8.15
613.16+1.7金井 大旺広島2021.4.29
713.27+0.8横地 大雅鳥取2026.7.5
813.29+1.1豊田 兼成都(中国)2023.8.4
913.36+0.8石川 周平横浜2023.5.21
1013.39+1.5谷川 聡アテネ(ギリシャ)2004.8.24
1013.39+0.1藤井 亮汰平塚2024.7.20

日本人で12秒台に入ったのは村竹ラシッドただ1人。それまでの日本記録だった泉谷駿介の13秒04(2023年)を0.12秒更新しました。

歴代10傑のうち3つが2026年の記録

この歴代表で目を引くのが日付の新しさです。上位11人のうち3人(2位・泉谷の13秒00、4位タイ・野本の13秒12、7位・横地の13秒27)が2026年に出した記録で、4位タイの阿部の13秒12も2025年。歴代トップ7のうち5つが2025年以降という計算で、この2年で上位が一気に塗り替わりました。一方で2004年の谷川聡の13秒39は22年たっても歴代10位タイに残っています。歴代10傑の11人のうち7人(村竹・泉谷・野本・阿部・横地・石川・藤井)が今季もTOP30入り。歴代3位の高山峻野(ゼンリン)も現役で、今季ベスト13秒93はWorld Athleticsの日本トップリストで32位タイでした。

なお前掲の世界リスト1位・12秒75(ジャコビ・サープ)は、6月10日の全米大学選手権(ユージン)で2012年のアリエス・メリットの12秒80を破った世界記録です(World Athleticsが9月3日に公認を発表)。今季の日本最高13秒00との差は0.25秒、日本記録12秒92なら0.17秒差です。

13秒台という記録の目盛り

目印になる数字を、本記事で扱った公式ソースから並べます。

目安記録出典・条件
日本記録(106.7cm)12.92村竹ラシッド、2025年8月16日・福井
2026年の日本最高13.00泉谷駿介、6月26日・ザグレブ
U20日本記録(99.1cm)13.07古賀ジェレミー、2025年10月6日・滋賀(一覧は2026年8月27日現在。今季の更新は未反映)
U18日本記録 ※99.1cmでの記録13.17髙城昊紀、2025年10月6日・滋賀(U18の正規規格は91.4cm)
日本高校記録(106.7cm)13.45古賀ジェレミー、2025年6月16日(インターハイ公式リザルトブックの高校記録欄より。同大会での樹立ではない)
アジア大会派遣設定記録13.53第110回日本選手権の公式リザルト表記
今季の日本TOP30ライン13.92本記事の29位タイの記録
今季の日本TOP100ライン14.29World Athletics日本リストの98位タイ

今季、アジア大会派遣設定記録の13秒53より速い記録を持つのは6人(泉谷・村竹・野本・阿部・横地・古賀)。ただし日本陸連がAJS表記を付したのは日本選手権の3人で、設定記録の突破とタイム比較は別ものです。

高校生はどこまで来ているか|TOP100に15人と高校リモートランキング

日本の高校男子の110mHは一般と同じ1.067m規格なので、高校生の記録はこの記事のランキングにそのまま載ります。TOP30に入った高校生は14位・髙城昊紀(宮崎西高)の1人ですが、範囲を広げると層が見えてきます。

World Athleticsの2026年日本トップリストを100人目(98位タイ)まで見ると、生年月日が2008年4月2日以降、つまり2026年度の高校3年生以下に当たる選手が15人います(学年は生年月日から判定、所属は主催者リザルトで確認)。最上位は髙城(14位)、2番手は小木曽蒼真(中京大中京高2年)の13秒95(36位タイ、5月22日の第80回愛知県高校総体)です。

「高校リモートランキング」の中身|対象はインターハイ予選67大会・6月まで

「110mH ランキング 2026」で検索すると、シニアのランキングより先に日本陸連の**2026 全国高等学校リモート陸上競技大会 男子110mHランキングが出てきます。日本陸連の全国高等学校リモート陸上競技大会 大会紹介によれば、リモート陸上はインターハイの都道府県大会56と地区大会11、計67大会の結果を集計する全国大会**です。記録はWorld Athleticsのリザルトスコアでポイント化され、全国・学年・都道府県別に比較できます。記録ランキング(2026年9月7日時点)の上位10人は次のとおりです。

順位記録風速選手名学校(都道府県)学年日付
113.90+0.0高城 昊紀宮崎西(宮崎)3年6/15
213.95+0.4小木曽 蒼真中京大中京(愛知)2年5/22
313.97+0.1浅内 湧一朗日大豊山(東京)2年5/17
414.01+0.4権田 颯志安城学園(愛知)3年5/22
514.02+0.1富永 笙ノ介明星学園(東京)3年5/17
614.06-1.1セントンゴシャリフ 大駕至学館高(愛知)3年6/19
714.08+1.0淵田 翔添上(奈良)3年6/21
814.12+1.7髙橋 健太板橋(東京)2年6/15
914.13+1.3鎌倉 舞飛近大高専(三重)3年5/29
1014.19+0.1櫛野 カリック明星学園(東京)3年5/17

氏名・学校は同ランキングの表記のまま(本文は公式リザルトの「髙城」「淺内」で統一)。100位ラインは14秒76です。

注意点は2つ。ひとつは対象がインターハイ予選なので、記録が6月までで止まっていることです。1位・髙城の13秒90は6月15日の対象大会のもので、8月5日のインターハイ決勝の13秒90(-1.2)とは別のレースです。今季ベスト(7月の県選手権。後述)も対象外で、7月以降を含むシニアのランキングとは切り取っている期間が違います。

もうひとつは予選段階の順位が本番と一致しないことです。後述するインターハイ決勝の8人のうち、このTOP10にいたのは6人(髙城・小木曽・淺内・権田・淵田・髙橋)。木内新(徳島科学技術2年)は13位(14秒26)、金野恵拓(盛岡第四3年)は41位(14秒49)から決勝7位まで来ました。5〜6月のランキングは、夏の結果を決めていません。

インターハイ決勝の8人は、全員が全国100位以内

8月5日、滋賀・平和堂HATOスタジアムでの令和8年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)男子110mH決勝は次の結果でした。noteの数字はリアクションタイムです。

TRACK HUB RESULTS

令和8年度全国高等学校総合体育大会陸上競技大会 男子110mH(1.067m)

2026-08-05 平和堂HATOスタジアム(滋賀)

男子110mH 決勝風: -1.2

順位選手所属記録備考
1髙城 昊紀(3)宮崎西13.90RT 0.125
2小木曽 蒼真(2)中京大中京14.10RT 0.176
3淺内 湧一朗(2)日大豊山14.11RT 0.171
4淵田 翔(3)添上14.11RT 0.169
5権田 颯志(3)安城学園14.20RT 0.165
6髙橋 健太(2)板橋14.22RT 0.158
7金野 恵拓(3)盛岡第四14.32RT 0.160
8木内 新(2)徳島科学技術14.59RT 0.174

髙城は8月4日の予選7組を13秒93(+0.3)、5日の準決勝2組を向かい風1.8mのなか13秒92で通過し、決勝も向かい風1.2mで13秒90。3本すべて13秒9台でそろえて優勝しました。この決勝の8人をそれぞれの今季ベストでWorld Athleticsの日本トップリストに当てると、8人全員が2026年の全国100位(14秒29)以内に入ります。前掲リモートで41位だった金野恵拓も、今季ベストは8月4日のインターハイ予選3組の14秒24で89位です。うち2年生が4人(小木曽・淺内・髙橋・木内)で、来季もこの顔ぶれが残ります。

今季ベスト13秒74が出た宮崎県選手権では、宮崎陸協の公式リザルトに大会新記録(GR)の表記。髙城自身が2024年につくった13秒98を更新しています。5月29日の香港2026 U20アジア選手権では0.991m規格の110mHで13秒24(-0.5)の2位。日本陸連公式Xによれば大会タイ記録で、優勝した古賀ジェレミーに次ぐ銀メダルでした。インターハイ全体の結果はインターハイ陸上2026結果まとめで扱っています。

よくある質問

110mHの日本記録は誰が持っていますか?

村竹ラシッド(JAL)の12秒92です。2025年8月16日、福井県営陸上競技場のAthlete Night Games in FUKUIで、追い風0.6mの条件で記録しました。日本人で唯一の12秒台です。

泉谷駿介と村竹ラシッドは今季対戦していますか?

World Athleticsの公式結果で確認できる範囲では1回あります。6月28日のダイヤモンドリーグ「ミーティング・ド・パリ」決勝で、泉谷が13秒01の2位、村竹が13秒21の5位でした。国内では実現していません。5月10日の木南道孝記念は泉谷が予選を1着通過したあと決勝を欠場し、6月の日本選手権は村竹の名前が男子110mHの公式リザルトにありません。

追い風参考記録は自己ベストとして扱われますか?

公認記録としては扱われません。日本記録・ランキング・大会記録のいずれの対象にもならず、競技会のエントリーで使う資格記録にも通常は使えません。

県選手権の記録でも日本ランキングに載るのですか?

載ります。世界陸連の競技規則にもとづき、公認競技会・公認トラック・電気計時・追い風2.0m/s以内という条件を満たした記録が対象です。大会の規模は問われず、今季も県選手権・学生の個人戦・地域の競技会から計4人がTOP30に入りました。

このランキングはいつ更新されますか?

同じURLを、編集部が判断した時期に更新します。次回の更新時期は未定です(更新時に集計基準日を記事冒頭に記載します)。9月5〜7日に終わった日本インカレで学生勢の顔ぶれが入れ替わり、全日本実業団(11〜13日)で社会人上位陣が記録を伸ばし、アジア大会(23〜29日)が続きます。順位は大きく動く見込みです。

まとめ

2026年の男子110mH日本ランキング、ポイントは次の5つです。

  • 今季日本最高は泉谷駿介(住友電工)の13秒00(6月26日・ザグレブ、+1.2)。2026年の世界ランキングでも5位タイ
  • 2位は村竹ラシッド(JAL)の13秒05(5月10日・木南道孝記念、-0.2)で世界11位。世界リストの上位11人に日本人が2人
  • TOP30は13秒00〜13秒92。12位以下の20人が13秒70〜13秒92の0秒22に密集
  • TOP30の7人がANG福井、6人が日本選手権でこの大会での今季最高を記録。大学勢は順天堂大5人・法政大4人
  • 高校生はTOP30に髙城昊紀(宮崎西高)1人、TOP100に15人。検索で先に出る日本陸連の高校リモートランキングはインターハイ予選までの集計で、本番の順位と一致しない

このランキングは同じURLで更新していきます。自分のタイムがどのくらいの位置にあるのか気になったら、まずは記録を残すところからです。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」なら、レースごとの記録と風速、ハードル間の歩数や練習メニューをまとめて残せます。タイムの推移をグラフで見返せるので、「どの時期にどんな練習をしたら記録が伸びたか」が自分のデータとして積み上がります。