2026年シーズンの男子5000m日本ランキングは、森凪也選手(Honda)の13分14秒18が最上位です。日本記録13分08秒40までは5秒78、アジア大会の派遣設定記録13分14秒36は0秒18だけ上回りました。この記事では、World Athleticsの日本トップリストを基盤に、全30行を主催者の公式リザルトと突き合わせたTOP30を、大会名と日付つき(国内のレースは組まで)で掲載します。今季は2つの大会でTOP30の半分以上が決まっており、その構造まで解説します。集計基準日は2026年10月6日です。

この記事でわかること

  • 2026年 男子5000m 日本TOP30(順位・記録・所属・記録が出た大会・日付)
  • 1位の森凪也選手が派遣設定記録を0秒18上回った5月4日のレースと、アジア大会2026の男子5000m(山口智規選手が銀メダル)の結果
  • 第110回日本選手権は18人中10人が決勝で予選のタイムを落とし、TOP30入りの4人は予選の記録だったこと
  • TOP30の12人が大学生で、中央大が5人と最多であること
  • 日本記録・U20日本記録・世界記録の数字と、その出どころ

夕方の競技場のトラックを集団で走る長距離ランナーたち

男子5000m 日本ランキング2026 TOP30

集計基準日は2026年10月6日。World Athleticsの日本(JPN)トップリスト(屋外・1人1記録)を順位づけの基盤にしています。

順位記録選手所属記録が出た大会日付
113:14.18森 凪也Honda第37回ゴールデンゲームズinのべおか B組5月4日
213:16.38山口 智規SGH第34回金栗記念 4組4月11日
313:17.19山口 竣平早稲田大ホクレンDC 第1戦 千歳大会 A組7月4日
413:18.16塩尻 和也富士通第37回ゴールデンゲームズinのべおか B組5月4日
513:19.24溜池 一太SGHLA Track Festival(米国)5月23日
613:19.44岡田 開成中央大第37回ゴールデンゲームズinのべおか B組5月4日
713:20.35増子 陽太早稲田大第37回ゴールデンゲームズinのべおか B組5月4日
813:20.64鈴木 琉胤早稲田大第34回金栗記念 4組4月11日
913:21.96遠藤 日向住友電工ボストン大バレンタイン招待(米国・室内)2月13日
1013:21.99栗村 凌中央大第37回ゴールデンゲームズinのべおか B組5月4日
1113:22.46柴田 侑城西大第20回NITTAIDAI Challenge Games4月12日
1213:22.56中野 翔太Honda第110回日本選手権 決勝6月14日
1313:22.97井川 龍人旭化成第110回日本選手権 決勝6月14日
1413:23.92吉居 大和トヨタ自動車第34回金栗記念 4組4月11日
1513:24.97相澤 晃旭化成第37回ゴールデンゲームズinのべおか A組5月4日
1613:25.62青木 瑠郁住友電工第110回日本選手権 決勝6月14日
1713:26.23濵口 大和中央大ホクレンDC 第2戦 網走大会 A組7月8日
1813:26.63西川 雄一朗住友電工ボストン大バレンタイン招待(米国・室内)2月13日
1913:26.74荻久保 寛也ひらまつ病院第110回日本選手権 決勝6月14日
2013:26.92楠岡 由浩帝京大第110回日本選手権 予選2組6月12日
2113:26.93野村 昭夢住友電工ホクレンDC 第1戦 千歳大会 B組7月4日
2213:27.14松倉 唯斗三菱重工ホクレンDC 第2戦 網走大会 A組7月8日
2313:27.42菊地 駿弥中国電力ホクレンDC 第1戦 千歳大会 A組7月4日
2413:27.72今江 勇人GMOインターネットGrp第110回日本選手権 決勝6月14日
2513:28.16池田 耀平花王第110回日本選手権 予選3組6月12日
2613:28.47野中 恒亨國學院大第37回ゴールデンゲームズinのべおか A組5月4日
2713:28.66三宅 悠斗中央大第37回ゴールデンゲームズinのべおか A組5月4日
2813:28.68藤田 大智中央大第110回日本選手権 予選3組6月12日
2913:28.75太田 直希ヤクルトNight of Athletics(ベルギー)7月18日
3013:28.80小池 莉希創価大第110回日本選手権 予選3組6月12日

この表の集計ルール

  • 順位づけの基盤は、World Athleticsの2026年・日本・男子5000m・屋外トップリスト(1人1記録)です。各国連盟の公認記録を収載する公式リストで、日本陸連がシニアの種目別年間ランキングを公開していない現状では、1人1記録の年間順位を公式の一次情報で確認できる数少ない手段になります
  • 全30行の記録・組・着順・日付を、主催者の公式リザルトと突き合わせました。照合に使ったのは、日本陸連のライブ結果(第110回日本選手権)、ゴールデンゲームズinのべおか速報室、熊本陸上競技協会と日本陸連のリザルト(金栗記念)、日本体育大学陸上競技部のリザルト、ホクレン・ディスタンスチャレンジの公式PDF、およびWorld Athleticsの大会データ(海外3大会)です
  • 選手名の漢字と所属は主催者リザルトの表記によります。所属欄の「SGH」「GMOインターネットGrp」もリザルトの表記のままで、大学名だけは日本陸連リザルトの「◯◯大」の形に統一しました
  • 9位と18位は、同じ2月13日のボストン大学デイビッド・ヘメリー・バレンタイン招待(米国)で出た記録です。会場は200mのショートトラックで、World Athleticsの屋外トップリストには、この2行が会場欄に (i) 付きで収載されています。本記事はリストの収載内容をそのまま採り、表の大会欄に「室内」と明記しました
  • 海外3大会(5位・9位・18位・29位)の大会正式名称はWorld Athleticsの大会データで、漢字氏名と所属は第110回日本選手権のライブ結果(4人とも出場)で確認しました
  • 5000mは風速の測定対象種目ではないため、列を設けていません。次回の更新時期は未定です

1位・森凪也の13分14秒18 — 日本記録まで5秒78、アジア大会は山口智規が銀

TOP30の先頭に立つのは、森凪也選手(Honda)が5月4日の第37回ゴールデンゲームズinのべおか(宮崎県延岡市西階)でマークした13分14秒18です。日本陸連の選手プロフィールでも、これが5000mの自己ベストとして登録されています。

同プロフィールの年次ベストを並べると、積み上げ方がよくわかります。

年5000mの年次ベスト
2023年13:28.35
2024年13:16.76
2025年13:15.07
2026年13:14.18

日本陸連のプロフィールに載っている年次ベストは2023年からで、そこから3年連続で数字が更新されています。2024年に11秒59詰めたあとは、2025年に1秒69、2026年に0秒89と、伸びは小さくなりながらも止まっていません。

アジア大会の派遣設定記録を上回ったのは、森凪也1人だけ

日本陸連が公表した愛知・名古屋2026アジア競技大会の派遣設定記録は、男子5000mが13分14秒36でした。適用期間は2026年1月1日から第110回日本選手権の当該種目終了までです。

このランキングで設定記録を上回っているのは、森選手の13分14秒18ただ1つです。その差は0秒18。2番目の山口智規選手の13分16秒38は、設定記録に2秒02届いていません。基準の線の上に、今季は1人だけが乗った形です。

5月17日には3000mの日本記録を12年ぶりに更新

森選手は5月のうちにもう1つ大きな記録を出しています。5月17日のセイコーゴールデングランプリ陸上2026東京の男子3000mで7分38秒98をマークし、大迫傑選手が2014年に出した7分40秒09を更新しました。

日本陸連の大会レポートによれば、このレースは2着の井川龍人選手(旭化成)が7分39秒36、3着の柴田侑選手(城西大)が7分39秒51で、上位3人がそろって旧日本記録を上回っています。そしてこの3人は、いずれも本記事の5000mランキングTOP30に入っています(森1位・柴田11位・井川13位)。中距離寄りの3000mで日本の記録水準が一段上がった年と、5000mのランキングが厚くなった年が重なっている形です。

同レポートによると森選手は、5月のうちにのべおかの5000mとこの3000mで2種目の日本記録更新を狙っていたとのこと。5000mでは届かなかったものの、3000mで達成できたことに手ごたえを感じている、という趣旨のコメントを残しています。

Honda 陸上競技部@honda_track

#森凪也 が12年ぶりに3000mの日本記録を更新。 成長に手ごたえを感じつつも、見据えるゴールはまだまだ先。 世界レベルの走りを目指して、挑戦は続く。 #Honda陸上競技部 #HondaPRIDE

2026年5月18日Xで投稿を見る →

アジア大会2026は山口智規が銀、森凪也が4位

愛知・名古屋2026アジア競技大会の陸上競技は9月23日から29日まで、名古屋市瑞穂公園陸上競技場で行われました。3か月半前に日本選手権を開いたのと同じ競技場です(会場名は大会ごとの公式表記に合わせています)。男子5000mの日本代表は森選手と山口智規選手の2人で、予選はなく9月29日20時15分スタートの一発決勝でした。World Athleticsの公式結果による決勝の上位5人は次の通りです。

TRACK HUB RESULTS

愛知・名古屋2026アジア競技大会 陸上競技 男子5000m 決勝

2026-09-29 名古屋市瑞穂公園陸上競技場

男子5000m 決勝

順位選手所属記録備考
1Birhanu BALEWバーレーン13:30.79
2山口 智規日本13:31.43銀メダル
3Gulveer SINGHインド13:32.75
4森 凪也日本13:35.55
5Yacine GUERMALIフィリピン13:44.61

今季ランキング2位の山口選手が銀メダル、1位の森選手が4位でした。注目したいのは優勝タイムで、13分30秒79はTOP30の30位(13分28秒80)より遅い数字です。日本の2人も今季ベストから山口選手が15秒05、森選手が21秒37落としています。タイムを削るレースではなく、位置取りで順位を取りにいく戦いだったことが数字からも読み取れます。森選手はこの大会の1500mで3分37秒92の銅メダルも獲っており、中距離側の今季の並びは男子1500m日本ランキング2026のTOP30に、大会全体の結果はアジア大会2026陸上の結果・日本のメダル32個のまとめにまとめています。

TOP30の中身を分解する — 大会・時期・所属

30行の内訳を大会別に数えると、記録が特定のレースに集中していることがはっきりします。

大会開催日TOP30の行数
第110回日本陸上競技選手権大会(予選・決勝)6月12日・14日9
第37回ゴールデンゲームズinのべおか5月4日8
ホクレン・ディスタンスチャレンジ(千歳・網走)7月4日・8日5
海外3大会(米国2・ベルギー1。うち米国の室内が1大会2行)2月13日〜7月18日4
第34回金栗記念選抜陸上中長距離熊本大会4月11日3
第20回NITTAIDAI Challenge Games4月12日1

日本選手権とゴールデンゲームズinのべおかの2大会だけで17行、全体の半分以上です。さらに金栗記念とホクレンの2戦を足すと25行になり、国内で5000mの好記録が出るレースは実質4つの大会に絞られます。

延岡の1大会から8行、うち5行が同じB組

のべおかの8行のうち5行(1位・4位・6位・7位・10位)は、同じB組の走りです。このB組はアイルランドのブライアン・フェイ選手が13分13秒30で優勝し、森選手が13分14秒18で続く展開でした。公式リザルトを見ると、B組を完走した23人のうち日本選手は8人で、そのうち6人が13分30秒を切っています。記録を狙う日本の選手が、海外招待選手の作るペースに乗って一気に数字を出す構図です。

残る3行(15位・26位・27位)はA組です。A組を13分24秒97で制した相澤晃選手(旭化成)は、日本陸連のプロフィールで10000mの自己ベストが27分13秒04。長い距離が主戦場の選手ですが、5000mの自己ベストはこの日の13分24秒97で、プロフィール上の年次ベストとしても2021年の13分29秒47を4秒50更新しています。

夏の地方競技場のトラックを縦に並んで走る長距離ランナーたち

TOP30は7月18日で止まっている。それは秋が遅いからではない

TOP30のうちいちばん新しい記録は、29位・太田直希選手(ヤクルト)が7月18日にベルギーのヒュースデン・ゾルダーで出した13分28秒75です。つまりこのランキングは、集計基準日の2026年10月6日から見て2か月半のあいだ1行も動いていません。

ただし、秋に速いレースがなかったわけではありません。9月26日に新潟・デンカビッグスワンスタジアムで行われた日本グランプリシリーズ2026新潟大会(yogibo Athletics Challenge Cup 2026)の男子5000mでは、ランキング4位の塩尻和也選手(富士通)が13分27秒19で3着に入っています。これはTOP30の30位(13分28秒80)より速い数字です。

それでもランキングが動かないのは、このリストが1人1記録だからです。塩尻選手の今季ベストは5月4日の13分18秒16で、9月の13分27秒19はそれを更新していません。同じレースで4着の桑田駿介選手(駒澤大)は13分29秒78をマークしましたが、こちらは全体では32位で、TOP30の線には0秒98届きませんでした。表が7月18日で止まって見えるのは、秋のレースの質ではなく集計方式の性質です。

TOP30の12人が大学生。中央大が5人で最多

所属別に見ると、学生の比率の高さが目を引きます。TOP30のうち12人が大学生です。

大学人数該当選手(順位)
中央大5岡田 開成(6)/栗村 凌(10)/濵口 大和(17)/三宅 悠斗(27)/藤田 大智(28)
早稲田大3山口 竣平(3)/増子 陽太(7)/鈴木 琉胤(8)
城西大1柴田 侑(11)
帝京大1楠岡 由浩(20)
國學院大1野中 恒亨(26)
創価大1小池 莉希(30)

実業団・クラブの18人では、住友電工の4人(遠藤・青木・西川・野村)が最多で、Honda・SGH・旭化成が各2人と続きます。単一チームからの人数では、中央大の5人が全体のトップです。

学生の名前が並ぶのは、この時期の読み方としても意味があります。10月から11月にかけては学生長距離の大会が続きます。TRACK HUB NEWSでは出雲駅伝2026の出場22チームと6区間45.1kmのコース、箱根駅伝予選会2026・10月17日の通過条件とコースをそれぞれまとめています。トラックの5000mでどの大学の選手が13分20秒前後まで来ているかを先に押さえておくと、駅伝の区間配置やエントリー発表の見え方が変わります。

第110回日本選手権は、18人中10人が決勝で予選のタイムを落とした

TOP30の9行を生んだ第110回日本陸上競技選手権大会(2026年6月12〜14日・パロマ瑞穂スタジアム)の男子5000mは、予選・決勝の2ラウンド制で行われました。予選は3組、通過条件は各組6着までで、プラス記録による敗者復活はありません。合計18人が決勝に進みました。

出典は日本陸連のライブ結果で、6月12日の予選3組と6月14日の決勝が別ページで公開されています。決勝の8着までと、予選3組それぞれの通過者6人は次の通りです。

TRACK HUB RESULTS

第110回日本陸上競技選手権大会 男子5000m

2026-06-12〜14 パロマ瑞穂スタジアム(名古屋)

男子5000m 決勝(6月14日)

順位選手所属記録
1森 凪也Honda13:22.41
2中野 翔太Honda13:22.56
3井川 龍人旭化成13:22.97
4鈴木 琉胤早稲田大13:24.60
5青木 瑠郁住友電工13:25.62
6荻久保 寛也ひらまつ病院13:26.74
7増子 陽太早稲田大13:27.08
8今江 勇人GMOインターネットGrp13:27.72

男子5000m 予選1組(6月12日・6着まで通過)

順位選手所属記録備考
1山口 竣平早稲田大13:34.82Q
2遠藤 日向住友電工13:35.38Q
3森 凪也Honda13:35.48Q
4荻久保 寛也ひらまつ病院13:35.98Q
5今江 勇人GMOインターネットGrp13:36.14Q
6岡田 開成中央大13:36.63Q

男子5000m 予選2組(6月12日・6着まで通過)

順位選手所属記録備考
1楠岡 由浩帝京大13:26.92Q
2塩尻 和也富士通13:27.53Q
3鈴木 琉胤早稲田大13:27.80Q
4青木 瑠郁住友電工13:27.88Q
5増子 陽太早稲田大13:28.02Q
6西川 雄一朗住友電工13:30.83Q

男子5000m 予選3組(6月12日・6着まで通過)

順位選手所属記録備考
1柴田 侑城西大13:28.05Q
2池田 耀平花王13:28.16Q
3中野 翔太Honda13:28.39Q
4井川 龍人旭化成13:28.42Q
5藤田 大智中央大13:28.68Q
6小池 莉希創価大13:28.80Q

予選1組の1着は、2組でも3組でも通過できないタイムだった

3つの組のペースは、同じ大会とは思えないほど違いました。1組は1着が13分34秒82、6着が13分36秒63。2組は1着13分26秒92、6着13分30秒83。3組にいたっては1着から6着までが13分28秒05〜13分28秒80と、0秒75のあいだに6人が収まっています。

1組の1着タイム13分34秒82は、2組の通過ライン(6着13分30秒83)にも3組の通過ライン(6着13分28秒80)にも届きません。組分け次第で結果が変わりうる、典型的な予選でした。

そして決勝で優勝したのは、その最も遅かった1組を3着で通過した森選手です。

決勝で予選を上回ったのは、上位8人だけ

日本陸連のライブ結果は、決勝出場者の前ラウンドの記録も保持しています。決勝を走った18人全員について予選と決勝を並べると、きれいな線が引けます。

決勝順位選手予選の記録決勝の記録差
1森 凪也13:35.4813:22.41−13.07
2中野 翔太13:28.3913:22.56−5.83
3井川 龍人13:28.4213:22.97−5.45
4鈴木 琉胤13:27.8013:24.60−3.20
5青木 瑠郁13:27.8813:25.62−2.26
6荻久保 寛也13:35.9813:26.74−9.24
7増子 陽太13:28.0213:27.08−0.94
8今江 勇人13:36.1413:27.72−8.42
9塩尻 和也13:27.5313:31.60+4.07
10楠岡 由浩13:26.9213:32.14+5.22
11西川 雄一朗13:30.8313:32.52+1.69
12藤田 大智13:28.6813:33.27+4.59
13山口 竣平13:34.8213:35.33+0.51
14池田 耀平13:28.1613:35.77+7.61
15岡田 開成13:36.6313:37.76+1.13
16遠藤 日向13:35.3813:44.15+8.77
17小池 莉希13:28.8013:45.45+16.65
18柴田 侑13:28.0513:59.12+31.07

決勝で予選を上回ったのは1位から8位までの8人で、9位以下の10人は全員が予選より遅いタイムでした。差の符号が、決勝の着順のちょうど8番目と9番目のあいだで入れ替わっています。予選が6月12日、決勝が6月14日という中1日の連戦で、どちらのラウンドに状態を合わせられたかが、入賞圏とそれ以外を分けた形です。

この構造は、ランキングの中身にも直接効いています。TOP30に入った日本選手権の9行のうち、4行(20位の楠岡選手、25位の池田選手、28位の藤田選手、30位の小池選手)は決勝ではなく予選の記録です。4人とも決勝では記録を4秒59〜16秒65落としました。予選で出た最速の13分26秒92は、決勝の記録に並べると7番目に入る速さです。

なお、森選手にとってこの大会は5000mの初優勝でした。日本陸連の選手プロフィールの主要大会成績を見ると、2024年と2025年の日本選手権5000mはいずれも2位です。

日本歴代30傑のうち7本が2026年の記録

今季の厚みは、シーズン単位のランキングだけでなく歴代のリストにも表れています。World Athleticsの日本人オールタイム・トップリスト(1人1記録)の上位15人は次の通りです。

歴代記録選手日付会場
113:08.40大迫 傑(Suguru OSAKO)2015年7月18日ヒュースデン・ゾルダー(ベルギー)
213:09.45佐藤 圭汰(Keita SATOH)2024年1月26日ボストン(米国・室内)
313:10.69遠藤 日向(Hyuga ENDO)2022年5月4日延岡・西階
413:12.63鎧坂 哲哉(Tetsuya YOROIZAKA)2015年7月18日ヒュースデン・ゾルダー
513:13.20Takayuki MATSUMIYA2007年7月28日ヒュースデン・ゾルダー
613:13.40Toshinari TAKAOKA1998年8月1日ヘクテル(ベルギー)
713:13.56伊藤 達彦(Tatsuhiko ITO)2024年6月28日新潟
813:13.59塩尻 和也(Kazuya SHIOJIRI)2025年5月4日延岡・西階
913:13.60Yuki SATO2013年7月13日ヒュースデン・ゾルダー
1013:13.80鈴木 芽吹(Mebuki SUZUKI)2024年9月28日新潟
1113:14.18森 凪也(Nagiya MORI)2026年5月4日延岡・西階
1213:14.58井川 龍人(Ryuto IGAWA)2025年8月9日オールデヘム(ベルギー)
1313:15.70篠原 倖太朗(Kotaro SHINOHARA)2024年9月28日新潟
1413:16.38山口 智規(Tomonori YAMAGUCHI)2026年4月11日熊本
1513:17.19山口 竣平(Shumpei YAMAGUCHI)2026年7月4日千歳

このリストはローマ字表記です。表では、日本陸連の記録一覧や国内大会の公式リザルトで漢字表記を確認できた選手だけ、漢字を併記しました。

歴代30傑を樹立年で数えると、2026年の記録が7本あります。11位の森選手、14位の山口智規選手、15位の山口竣平選手に加え、20位の溜池一太選手(13:19.24)、21位の岡田開成選手(13:19.44)、25位の増子陽太選手(13:20.35)、26位の鈴木琉胤選手(13:20.64)です。

2024年の5本、2025年の3本と合わせると、直近3シーズンで15本。日本歴代30傑のちょうど半数が、この3年で入れ替わった計算になります。

歴代30傑がいちばん多く生まれている場所は延岡

同じ歴代30傑を会場別に数えると、もうひとつの傾向が出てきます。

会場歴代30傑の本数
延岡・西階7
ヒュースデン・ゾルダー(ベルギー)6
新潟・デンカビッグスワンスタジアム4
熊本・えがお健康スタジアム3
大阪・ヤンマースタジアム長居3
その他(ボストン・千歳・網走・京都・ロサンゼルス・オールデヘム・ヘクテル)各1

日本記録が生まれたのはヒュースデン・ゾルダーですが、歴代30傑の本数では延岡が上回ります。5月の延岡、6月下旬から9月の新潟、7月の北海道という日本の5000mの「速いレースがある日程」は、歴代リストの会場分布にそのまま刻まれています。

なお日本記録は、日本陸連の日本記録一覧(2026年10月1日現在)によると13分08秒40で、保持者は大迫傑選手(ナイキオレゴンプロジェクト)、樹立日は2015年7月17日、大会はナイト・オブ・アスレティック、会場はヒュースデン・ゾルダーと記載されています。上の歴代表はWorld Athleticsのリストの表記に合わせているため、同じ記録の日付の書き方が1日分異なります。

よくある質問

男子5000mの日本記録は何分ですか

13分08秒40です。日本陸連の日本記録一覧(2026年10月1日現在)によると、大迫傑選手(ナイキオレゴンプロジェクト)が2015年7月17日、ベルギーのヒュースデン・ゾルダーで行われたナイト・オブ・アスレティックでマークしました。2026年のランキング1位である森凪也選手の13分14秒18との差は5秒78です。

世界記録とアジアの歴代最高はどのくらいですか

World Athleticsの歴代リストでは、世界の最高記録はジョシュア・チェプテゲイ選手(ウガンダ)が2020年8月14日にモナコで出した12分35秒36です。アジアの歴代リストの最上位は、ビルハヌ・バレウ選手(バーレーン)が2026年9月5日にブリュッセルで出した12分45秒70です。アジア記録としての公認状況までは公式ページで確認できなかったため、ここでは歴代リストの表記にとどめています。

U20日本記録と高校生のトップはどのくらいですか

日本陸連のU20日本記録一覧(2026年10月1日現在)によると、男子5000mのU20日本記録は13分20秒35で、増子陽太選手(早稲田大)が2026年5月4日のゴールデンゲームズinのべおかでマークした記録です。本記事のランキング7位の記録が、そのままU20日本記録になっています。U18日本記録は13分31秒19(佐藤圭汰選手・洛南高、2021年10月3日)です。

高校生については、日本陸連の2026年全国高等学校リモート陸上競技大会の男子5000mランキングが公開されています。1位がボイビリス選手(札幌山の手・2年)の13分35秒16、2位がキプロブケンボイ選手(倉敷・3年)の13分36秒27、3位が吉田星選手(東海大札幌・3年)の13分52秒87です。

ただしこのランキングは、指定された記録会の記録を集計したものです。高校生の実勢はもっと速く、同じボイビリス選手は5月4日のゴールデンゲームズinのべおかC組で13分18秒26、7月4日のホクレンDC千歳大会A組で13分09秒74を走っています。高校生のトップを知りたいときは、リモート陸上のランキングと一般の記録会の両方を見る必要があります。

5000mで13分台を出すと日本でどのくらいの位置ですか

2026年の日本TOP30は、1位の13分14秒18から30位の13分28秒80までの30人でした。この年にかぎれば、13分28秒80より速い記録を持っていれば日本の上位30人に入る計算になります。大学生の目安では、TOP30入りした12人が13分17秒19(3位・山口竣平選手)から13分28秒80(30位・小池莉希選手)のあいだに並びました。同じ「13分台」でも、前半と後半では全国での位置づけがかなり変わります。

日本選手権に出るにはどのくらいの記録が必要ですか

第110回日本陸上競技選手権大会の要項によると、男子5000mの参加標準記録は13分36秒00でした。男子5000mにはターゲットナンバー(出場人数の上限)の設定がなく、標準記録を破った選手は人数の制限なく申し込める種目です。2026年大会の男子5000mは、予選3組と決勝の2ラウンドで行われました。

このランキングはいつ更新されますか

次回の更新時期は未定です。更新するときは、記事タイトルの【◯年◯月版】と本文の集計基準日を書き換え、どの時点のトップリストを基盤にしたかを明記します。中長距離の記事は中長距離ガイドからまとめて辿れます。

まとめ

2026年の男子5000m日本ランキングは、森凪也選手の13分14秒18を先頭に、13分28秒80までの30人で構成されています。目立つのは記録が生まれた場所の偏りで、ゴールデンゲームズinのべおかと日本選手権の2大会だけで17行。さらに日本選手権は予選と決勝の中1日で18人中10人がタイムを落としており、TOP30入りした4人は決勝ではなく予選の記録でした。歴代30傑に2026年の記録が7本入り、直近3シーズンで半数が入れ替わっているのも今季の特徴です。TOP30の12人が大学生で、中央大が5人と最多という並びは、これから続く駅伝シーズンの見方にもそのままつながります。

5000mは、1本のレースで出た数字がその年の評価を決めてしまう種目です。だからこそ、レースまでの数か月をどう積んだかが結果に出ます。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」では、日々の練習距離やポイント練習の設定タイムを記録して、レース前の仕上がりを振り返れます。