世界陸上アルティメット選手権2026(アルティメット世界陸上)が9月11〜13日にハンガリー・ブダペストで行われ、その結果、女子やり投の北口榛花(JAL)が68m92の日本新記録で初代女王になりました。男子110mHでは阿部竜希(エターナルホスピタリティG)が5位、村竹ラシッド(JAL)が6位。日本勢5人のうち3人が8位以内です。この記事ではWorld Athletics(世界陸連)の公式リザルトをもとに、日本勢の全ラウンドと主要種目の8位までの結果、そして全28種目の優勝者をまとめます。

この記事でわかること

  • 日本勢5人の全ラウンドの結果(準決勝を含め、順位・記録つきで8位まで。トラックは風速つき)
  • 日本勢の3種目+ほか13種目、合計16種目の決勝を8位まで掲載。全28種目は優勝から3位までの早見表に
  • トラックは準決勝2組から8人が決勝へ、フィールドは「8-8-6-4」、賞金1,000万ドルという大会のルール
  • 北口榛花の68m92が、日本記録と世界歴代のどこに位置するのか。本人がWA公式リポートで語った「2投目」の中身
  • 男子110mH決勝で何が起きたのか(失格・スタートのやり直し・0.01秒差の判定)

世界陸上アルティメット選手権2026の結果ハイライト

まず大会そのものの基本情報です。日本陸連の表記は「WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)」、World Athletics(以下WA)の英語名称は World Athletics Ultimate Championship です。TBSの中継では「アルティメット世界陸上」と呼ばれていました。

項目内容
大会名WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)
日程2026年9月11日(金)〜13日(日)※3日間・各日夕方の1セッションのみ
会場国立陸上競技センター(ハンガリー・ブダペスト)
実施種目28種目(男子13・女子13・混合リレー2)
日本代表5人(男子4・女子1)
賞金総額1,000万ドル(優勝は1種目15万ドル)

会場はWA公式FAQの表記で Zsivotzky Gyula Nemzeti Atlétikai Központ(ブダペストの国立陸上競技センター)。2023年の世界選手権と同じ競技場で、WAはその成功を受けて3年ぶりにハンガリーへ戻る大会だとFAQで説明しています。

日本勢5人の成績をまとめると次のとおりです。

選手所属種目結果
北口 榛花JAL女子やり投優勝 68m92(日本新記録)
阿部 竜希エターナルホスピタリティG男子110mH5位 13秒24
村竹 ラシッドJAL男子110mH6位 13秒71
泉谷 駿介住友電工男子110mH準決勝2組8着 13秒85
中島 佑気ジョセフ富士通男子400m準決勝2組5着 45秒00

出場者と所属は、日本陸連が公開したWAアルティメット選手権大会 日本人出場選手(PDF)(2026年9月8日現在)によります。なお同PDFには大会期間が「2026年9月11日(金)〜9月13日(火)」と記載されていますが、2026年9月13日は日曜日です。曜日の誤記とみて、本記事では日程を9月11日(金)〜13日(日)としています。

以下の結果表の選手名は、WA公式表記にもとづく姓のみのカタカナです(同姓が並ぶ場合はイニシャルを添えます)。

日本勢5人の結果|北口榛花が68m92の日本新で初代女王

女子やり投・北口榛花——2投目の68m92で初代女王

青空の下、競技場の芝生フィールドに立てかけられたやり

女子やり投の決勝は大会2日目、現地9月12日の18時13分(日本時間13日午前1時13分)に始まりました。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

女子やり投 決勝

順位選手所属記録備考
1北口日本68.92NR(日本新)
2ヤン中国68.05
3ルイス・ウルタドコロンビア64.84
4リトルオーストラリア63.37SB
5ビラゴシュセルビア61.37
6ムーアビーニュージーランド58.95
7シエティニャラトビア58.17
8ボルゲノルウェー50.88

公式リザルトの試技表によると、北口の4投の内訳は1投目61m15、2投目68m92、3投目X(ファウル)、4投目Xでした。つまり勝負を決めたのは2投目の1本です。

2位のヤン・ツィイー(中国)は1投目にいきなり68m05を投げてリードしました。北口が2投目で68m92を出して逆転すると、ヤンは2投目が63m95、3投目は公式リザルトに「r」と記載されて記録が残っていません。WAが公式サイトに掲載した女子やり投の試合リポートは、ヤンが2投目を投げ終えたところで競技を棄権したと説明しています。北口の68m92は、ヤンが最初の1投で作った基準をわずか87cm上回る数字でした。

このヤンは18歳。WAの女子やり投・世界歴代リストで71m74(2026年5月23日・アモイ)を持つ歴代2位の投てき者です。前掲のWA公式リポートによれば、ヤンは今季のダイヤモンドリーグ5戦を負けなしで勝ち上がり、ダイヤモンドトロフィーも北口を抑えて獲得したうえでブダペストに入っていました。世界歴代2位の18歳が最初の1本で置いた68m05を、たった1本で上回ったのがこの試合です。

北口の側の文脈も同じリポートにあります。今季はダイヤモンドリーグ・ローザンヌ大会で優勝し、ブリュッセルのDLファイナルではヤンに次ぐ2位でシーズンベストの65m44。その65m44から3m48伸ばしたのが今回の68m92です。

日本陸連の日本記録一覧(2026年9月14日現在/申請中の記録も含む)に載っている女子やり投の日本記録は、67m38(北口榛花・2023年9月8日・ダイヤモンドリーグ ブリュッセル大会)です。68m92はこれを1m54更新する数字で、WAの公式リザルトにも「NR」(ナショナルレコード)の表記が付いています。ただし2026年9月23日に確認した時点でも、同一覧は「2026年9月14日現在」の版のままで、記録は67m38です。日本記録としての公表・反映はこれからとみられます。

世界のなかでの位置も、前掲のWA世界歴代リスト(1人1記録)で確認しました。68m92は歴代10位タイで、同記録のK.ミッチェル(オーストラリア/2018年)と並びます。歴代1位はB.シュポタコワ(チェコ)の72m28です。WAの公式リポートは、この1投で北口が歴代23位から10位タイへ一気に上がったと書いています。

3位のF.D.ルイス・ウルタド(コロンビア)は、2023年に同じブダペストで行われた世界選手権で北口に次ぐ銀メダルを獲得した選手です。公式リポートによれば、今回は最後の1本で自身のこの日のベストとなる64m84を投げて3位に浮上しました(自己ベストは67m34)。

本人が語った「2投目」の中身も、同じWA公式リポートに掲載されています。要旨は次のとおりです。

  • 1投目の61m15のあと、コーチであるヤン・ゼレズニー(男子やり投の世界記録保持者)から「集中を切らさず、やりをまっすぐに保て。そうすれば遠くへ投げられる」と言われた
  • 「今季は女子全体が記録を伸ばしていて厳しい試合だった。それでも毎試合チャンスはあると信じている」
  • 「昨年の東京(世界選手権)では悔しい思いをしたが、いまは自信を持って『戻ってきた』と言える」
  • 「次は母国でのアジア大会なので、そこに向けて力を残しておかなければならない」

1投目の61m15は失敗ではなく、コーチの一言で修正が入る「情報」だった——4投しか投げられないルールのなかで、この2投目までの流れが勝敗を決めています。

そのゼレズニーが北口のコーチに就いたのは2026年5月で、北口本人がXで発表しています。

北口榛花 harukaKitaguchi@giant_babyparu

こんにちは。 南アフリカでのキャンプを経て正式にコーチングをお願いすることになりました。 新たなスタートをレジェンドであるヤンゼレズニーさんとできてとても嬉しいです。やり投のことはもちろんメンタリティも含めて吸収していきたいです。 受け入れてくれたチームメイトにも感謝しています。

WAの選手プロフィールによれば、北口はオリンピック優勝1回・世界選手権優勝1回・同銅メダル1回・ダイヤモンドリーグファイナル優勝2回の実績を持ちます。経歴や投げの特徴は北口榛花選手のプロフィールと記録の推移にまとめています。

男子110mH——阿部竜希5位・村竹ラシッドが6位でダブル入賞

男子110mHは大会初日、準決勝2組と決勝が同じ夜に行われました。準決勝は現地20時21分(日本時間12日3時21分)、決勝は21時49分(同4時49分)のスタートです。決勝に進めるのは各組の上位4人でした。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

男子110mH 準決勝1組風: +0.7

順位選手所属記録備考
1カニンガムアメリカ13.18Q
2ジョセフスイス13.26Q
3サープアメリカ13.27Q
4阿部日本13.28Q
5ベネットジャマイカ13.29
6シマンスキポーランド13.44
7プリンスジャマイカ13.50
8J.マーシャルアメリカ13.54

男子110mH 準決勝2組風: +0.6

順位選手所属記録備考
1フランクリンアメリカ12.99Q
2ブリットアメリカ13.05Q
3ティンチアメリカ13.14Q
4村竹日本13.31Q
5クワウ=マテイフランス13.33
6リョピススペイン13.37
7メイソンジャマイカ13.46
8泉谷日本13.85

日本勢3人はこの種目に集中して出場しました。阿部竜希が1組4着の13秒28、村竹ラシッドが2組4着の13秒31でいずれも通過ラインをつかみ、同じ2組の泉谷駿介は13秒85の8着で敗退しています。1組は4着から5着までが0.01秒差、2組は4着と5着が0.02秒差という接戦でした。

決勝の結果は次のとおりです。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

男子110mH 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1サープアメリカ12.94RT 0.143
2ティンチアメリカ12.95SB/RT 0.137
3フランクリンアメリカ13.01RT 0.162
4カニンガムアメリカ13.08RT 0.144
5阿部日本13.24RT 0.149
6村竹日本13.71RT 0.157
DQジョセフスイスDQRT -0.197
DQブリットアメリカDQRT 0.145

noteの「RT」は号砲への反応時間(リアクションタイム)です。優勝したジャコビ・サープ(アメリカ)は男子110mHの世界記録保持者。WAの男子110mH世界歴代リストには、2026年6月10日にユージン(ヘイワードフィールド)で出した**12秒75(追い風1.0m)**が歴代1位として載っています。日本勢を含む今季の勢力図は男子110mHランキング2026に整理しています。第1回大会を世界記録保持者が制したかたちですが、向かい風0.6mのなかで12秒94。2位ティンチとの差は0.01秒でした。

WAが公式サイトに掲載した男子110mHの試合リポートには、リザルトの数字だけでは見えないことが3つ書かれていました。

  1. サープは準決勝を全体6番目のタイムで通過していた。2組あわせた通過8人の中でサープの13秒27は6番目、そのすぐ後ろが阿部(13秒28)と村竹(13秒31)。決勝進出ラインぎりぎりからの巻き返しだった
  2. 決勝は1回止まっている。J.ジョセフ(スイス)が不正スタート(フライング)で失格になり、2度目のスタートでレースが成立した。なお公式リザルトには、ジョセフのリアクションタイムとしてマイナス0.197秒が残っています(この数値が何回目のスタートのものかまでは公表されていません)
  3. ゴール直後は勝者がわからなかった。ティンチはフィニッシュラインを越えた瞬間に勝ったつもりでガッツポーズをしたが、スロー再生でサープが最後に差し切っていたことが確認された

もうひとつ、この種目の今季を象徴する数字も同リポートに出てきます。準決勝2組で12秒99を出したB.フランクリン(アメリカ)は史上33人目の「12秒台」到達者で、2026年に13秒を切ったのは彼で5人目——1年あたりの人数としては史上最多でした。その記録は同じ夜に更新され、決勝で12秒95を出したティンチが今季6人目になっています。

出走8人のうち5人がアメリカ勢で、上位4位までをアメリカ勢が占めました。日本の2人は5位・6位。もうひとりの失格者J.ブリット(アメリカ)のリアクションタイムは0.145秒と記録されており、失格の理由はWAから公表されていません。

優勝したサープのコメントも公式リポートに載っています。「NCAAチャンピオンでしかない自分がアルティメット選手権に勝つのは、不思議な感じがする。コーチと二人でここに勝ちに来て、リーン(フィニッシュでの上体の倒し込み)で獲った」——12秒94と12秒95を分けたのは、最後の1歩の姿勢だったということです。

阿部の13秒24は、本人の今季ベスト13秒18(6月13日・日本選手権準決勝2組、追い風1.1m)に0.06秒差まで迫る記録です。準決勝の13秒28は、日本選手権決勝で出した13秒28と同じタイム。阿部は今季の日本ランキング4位で、日本歴代では13秒12(2025年8月16日・福井)で4位タイに並ぶ選手です。

一方の村竹は男子110mHの日本記録12秒92(2025年8月16日・Athlete Night Games in FUKUI 2025)の保持者で、今季ベストは13秒05。決勝の13秒71はそこから0.66秒遅く、準決勝の13秒31からも0.40秒落としています。

泉谷駿介は今季、6月26日のクロアチア・ザグレブで13秒00をマークして日本勢の今季最高に立っていた選手です。準決勝の13秒85はそこから0.85秒遠い記録でした。

男子400m・中島佑気ジョセフは0秒03差で決勝を逃す

男子400mは初日に準決勝2組、2日目に決勝というスケジュールでした。中島佑気ジョセフが出走したのは準決勝2組です。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

男子400m 準決勝2組

順位選手所属記録備考
1J.パターソンアメリカ44.73Q
2ハドソン=スミスイギリス44.79Q
3エッピーボツワナ44.85Q
4モルナールハンガリー44.97Q
5中島日本45.00
6フェイフェルスオランダ45.21
7ネネ南アフリカ45.30
8マクレーアメリカ46.55

中島の45秒00は、4着で通過した地元ハンガリーのA.モルナールの44秒97と0.03秒差。公式リザルトに記載された中島のリアクションタイムは0.182秒です。

中島は日本陸連の日本記録一覧に載る男子400mの日本記録保持者で、記録は44秒44(2025年9月14日・世界選手権 東京)。今回の45秒00は、その日本記録から0.56秒遠い位置でした。戦績の推移は中島佑気ジョセフ選手の記録まとめに整理しています。

決勝は2日目に行われました。

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WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

男子400m 決勝

順位選手所属記録備考
1ケビナチピボツワナ43.39NR
2ベンジャミンアメリカ44.15
3リチャーズトリニダード・トバゴ44.23
4ベイリーアメリカ44.27
5ハドソン=スミスイギリス44.28
6J.パターソンアメリカ44.59
7エッピーボツワナ44.66
8モルナールハンガリー45.10

優勝したB.ケビナチピ(ボツワナ)の43秒39には、WAの公式リザルトで「NR」の表記が付いています。男子400mの世界歴代リスト(1人1記録)では単独5位に相当する記録です。

なお、そのモルナールは決勝では45秒10で8位でした。準決勝には、この45秒10より速く走りながら敗退した選手が3人います。1組の5着44秒98・6着45秒00と、2組5着の中島の45秒00です。決勝に進めるのが各組4人までという形式の厳しさが、いちばん出た種目でした。

全28種目の結果|13種目は8位まで、28種目すべて表彰台まで

この節の結果表は2段構えです。まず、日本勢が出ていない13種目を8位まで(短距離4種目・跳躍7種目・投てき2種目)。そのあとに、全28種目の1位から3位までを実施順に並べた早見表を置きます。前の節の日本勢3種目と合わせると、8位まで載せた種目は16になります。早見表には8位まで載せた種目も重ねて入れてあるので、「何日目に誰が表彰台に乗ったか」だけを知りたいときはそちらだけを見てください。

短距離4種目と男子棒高跳は8位まで

世界のトップ8がどのくらいの記録で並んだのかは、自分の種目の物差しになります。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

男子100m 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1ベドナレクアメリカ9.85SB
2セビルジャマイカ9.90
3ベイカーアメリカ9.93
4アジャイナイジェリア9.93
5コールマンアメリカ9.94
6レオトレラ南アフリカ9.98
7テボゴボツワナ10.07
8シンビネ南アフリカ10.09

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

女子100m 決勝風: -0.2

順位選手所属記録備考
1ジェファーソン=ウッデンアメリカ10.62WL
2アルフレッドセントルシア10.74
3リチャードソンアメリカ10.76
4J.スミスジャマイカ10.94
5クレイトンジャマイカ10.94
6ファン・デル・ウェーケンルクセンブルク11.06
7ウィリアムズジャマイカ11.07
8ハントイギリス11.09

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

男子200m 決勝風: -0.1

順位選手所属記録備考
1ベドナレクアメリカ19.52WL
2テボゴボツワナ19.76SB
3リンジーアメリカ19.79SB
4ダンビレ南アフリカ19.91
5デグラスカナダ19.92
6レベルジャマイカ20.07
7ブラウンカナダ20.23
8オンウズリケナイジェリア20.45

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

女子200m 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1ジェファーソン=ウッデンアメリカ21.47WL
2トーマスアメリカ21.77
3ホワイトアメリカ21.93
4ハントイギリス22.10SB
5ムーアジャマイカ22.34
6スタージスアメリカ22.46
7バトルアメリカ22.54
8ヘンケスイス22.74

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

男子棒高跳 決勝

順位選手所属記録
1デュプランティススウェーデン6.20
2カラリスギリシャ6.15
3グットルムセンノルウェー5.95
4K.マーシャルオーストラリア5.95
5ブラッドフォードアメリカ5.95
6ティエリーフランス5.80
6ケンドリックスアメリカ5.80
8ニルセンアメリカ5.80

K.ベドナレク(アメリカ)とM.ジェファーソン=ウッデン(アメリカ)は、ともに100mと200mの2冠でした。男子100mは1位から5位までが0.09秒差、女子100mは4位と5位が10秒94で並ぶという密度です。男子棒高跳は3位から5位までが5m95、6位以下3人が5m80で並び、順位は試技の失敗数で分かれました。

跳躍・投てきの残り8種目も8位まで

フィールド種目は優勝者しか報じられないことが多いので、ここでは残る8種目も8位まで並べます。走幅跳・三段跳の記録に添えた「風」は、その記録が出た試技の風速です(いずれもWA公式リザルトの表記)。

水平跳躍3種目——男子走幅跳は1位と2位が1cm差、女子三段跳も1位と2位が2cm差という決着でした。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

男子走幅跳 決勝

順位選手所属記録備考
1テントグルギリシャ8.35風0.0
2サラボユコフブルガリア8.34風+0.8
3エハマースイス8.07風+0.7
4アンバロフウズベキスタン7.94風+1.4
5ゲイルジャマイカ7.90風-0.1
6バルデポルトガル7.85風+0.4
7ジャン中国7.67風+0.4
8ボシュコビッチセルビア7.66風-0.1

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

女子走幅跳 決勝

順位選手所属記録備考
1イアピキーノイタリア6.90風+0.6
2ソーヤーズイギリス6.78風+0.9
3A.ジョーンズアメリカ6.77風+0.1
4クパチャフランス6.73風+1.1
5ブライアントアメリカ6.52風+0.2
6デ・ソウザポルトガル6.47風+0.7
7ニコルズアメリカ6.39風+0.1
8コアラブルキナファソ6.21風+1.4

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

女子三段跳 決勝

順位選手所属記録備考
1サールセネガル15.06風+0.3
2ベラスコキューバ15.04風+0.5
3ペレス・エルナンデスキューバ14.90風+0.7
4ラフォンドミニカ国14.47風-0.1
5A.スミスジャマイカ14.23風+0.3
6デルカチイタリア13.82風-0.3
7サントスブラジル13.06風+1.2
-ポベアキューバNM記録なし

垂直跳躍3種目——バーを上げていく種目は「8-8-6-4」の対象外で、通常どおりの進行です。同記録が並んだときの順位は試技の失敗数で決まります。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

男子走高跳 決勝

順位選手所属記録備考
1タンベリイタリア2.37WL
2ハリソンアメリカ2.30
3ポルティージョメキシコ2.26
4ドロシュチュクウクライナ2.26
5ベックフォードジャマイカ2.26
6コウォジェイスキポーランド2.22
7シュテフェラチェコ2.17
7ウィルソンアメリカ2.17

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

女子走高跳 決勝

順位選手所属記録
1マフチフウクライナ1.99
2オリスラガーズオーストラリア1.95
3E.パターソンオーストラリア1.91
3トピッチセルビア1.91
5ゲラシチェンコウクライナ1.91
6ディスティンジャマイカ1.86
6ゾジクポーランド1.86
6レフチェンコウクライナ1.86

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

女子棒高跳 決勝

順位選手所属記録備考
1モリスアメリカ4.90=SB
2モルアメリカ4.90
3モーザースイス4.85=SB
4エアリスニュージーランド4.80
5マッカートニーニュージーランド4.80
6ムーンアメリカ4.70
7シュテイスロベニア4.70
8グローブアメリカ4.70=SB

投てき2種目——どちらも「8-8-6-4」の4ラウンド制です。男子ハンマー投では、オリンピック・世界選手権を制しているE.カッツバーグ(カナダ)が記録なし(NM)に終わっています。

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

男子ハンマー投 決勝

順位選手所属記録備考
1フンメルドイツ81.46
2ハラースハンガリー80.30
3コハンウクライナ78.90
4ショシナンフランス78.36
5ミスリフチュクチェコ78.19
6ファイデクポーランド76.11
7ウィンクラーアメリカ75.86
-カッツバーグカナダNM記録なし

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

男子やり投 決勝

順位選手所属記録備考
1パティラゲスリランカ91.09
2ピーターズグレナダ86.18
3ウェーバードイツ85.89
4ウォルコットトリニダード・トバゴ82.41
5ナディームパキスタン81.49SB
6イエゴケニア80.23
7ウェグネルポーランド77.21
8トンプソンアメリカ75.80

この8種目を並べると、1位と最下位の差の大きさが種目でまるで違うことが見えます。男子走幅跳は1位8m35と8位7m66で69cm、女子走高跳は1位1m99と最下位(6位タイ)1m86で13cm。一方で男子やり投は1位91m09と8位75m80で15m29も開いており、優勝したR.T.パティラゲ(スリランカ)の1本が突出していました。

3日間・全28種目の表彰台

3日間で行われた決勝は28種目です。各日の1位から3位までを実施順に並べました。競技はいずれも現地の夕方に行われたため、日本ではその翌日の未明にあたります。

1日目(現地9月11日/日本時間9月12日未明)

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-11 ブダペスト(ハンガリー)

混合4×100mR 決勝

順位選手所属記録
1アメリカ39.64
2ジャマイカ39.72
3イギリス40.26

女子走高跳 決勝

順位選手所属記録
1マフチフウクライナ1.99
2オリスラガーズオーストラリア1.95
3E.パターソンオーストラリア1.91
3トピッチセルビア1.91

男子ハンマー投 決勝

順位選手所属記録
1フンメルドイツ81.46
2ハラースハンガリー80.30
3コハンウクライナ78.90

男子棒高跳 決勝

順位選手所属記録
1デュプランティススウェーデン6.20
2カラリスギリシャ6.15
3グットルムセンノルウェー5.95

男子5000m 決勝

順位選手所属記録備考
1インゲブリクトセンノルウェー12:59.24SB
2ホッカーアメリカ13:00.05SB
3ウルフアメリカ13:00.13

女子走幅跳 決勝

順位選手所属記録
1イアピキーノイタリア6.90
2ソーヤーズイギリス6.78
3A.ジョーンズアメリカ6.77

女子100mH 決勝風: +0.1

順位選手所属記録
1ラッセルアメリカ12.22
2アムサンナイジェリア12.34
3フィッセルオランダ12.39

男子110mH 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1サープアメリカ12.94
2ティンチアメリカ12.95SB
3フランクリンアメリカ13.01

2日目(現地9月12日/日本時間9月13日未明)

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-12 ブダペスト(ハンガリー)

女子400m 決勝

順位選手所属記録
1パウリノドミニカ共和国49.07
2イェーガーノルウェー49.28
3プライスジャマイカ49.56

女子やり投 決勝

順位選手所属記録備考
1北口日本68.92NR(日本新)
2ヤン中国68.05
3ルイス・ウルタドコロンビア64.84

男子400m 決勝

順位選手所属記録備考
1ケビナチピボツワナ43.39NR
2ベンジャミンアメリカ44.15
3リチャーズトリニダード・トバゴ44.23

女子棒高跳 決勝

順位選手所属記録備考
1モリスアメリカ4.90=SB
2モルアメリカ4.90
3モーザースイス4.85=SB

女子1500m 決勝

順位選手所属記録
1カジミエルスカポーランド3:57.55
2ハンター・ベルイギリス3:57.72
3ヒルツアメリカ3:58.16

男子走幅跳 決勝

順位選手所属記録
1テントグルギリシャ8.35
2サラボユコフブルガリア8.34
3エハマースイス8.07

女子800m 決勝

順位選手所属記録
1ウェロスイス1:55.88
2ホジキンソンイギリス1:56.26
3ブルーダース=ボルオランダ1:56.74

女子100m 決勝風: -0.2

順位選手所属記録備考
1ジェファーソン=ウッデンアメリカ10.62WL
2アルフレッドセントルシア10.74
3リチャードソンアメリカ10.76

男子100m 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1ベドナレクアメリカ9.85SB
2セビルジャマイカ9.90
3ベイカーアメリカ9.93

3日目(現地9月13日/日本時間9月14日未明)

TRACK HUB RESULTS

WAアルティメット選手権大会(第1回世界陸上アルティメット選手権)

2026-09-13 ブダペスト(ハンガリー)

女子400mH 決勝

順位選手所属記録備考
1J.ジョーンズアメリカ52.45SB
2ザプレタロワスロバキア52.68
3コックレルアメリカ53.09

男子やり投 決勝

順位選手所属記録
1パティラゲスリランカ91.09
2ピーターズグレナダ86.18
3ウェーバードイツ85.89

男子400mH 決勝

順位選手所属記録備考
1ドスサントスブラジル45.98
2ベンジャミンアメリカ46.40SB
3ワーホルムノルウェー46.78

男子走高跳 決勝

順位選手所属記録備考
1タンベリイタリア2.37WL
2ハリソンアメリカ2.30
3ポルティージョメキシコ2.26

女子5000m 決勝

順位選手所属記録備考
1アメバウエチオピア14:30.36
2ハルオーストラリア14:32.39PB
3ベライネエチオピア14:32.62

女子三段跳 決勝

順位選手所属記録
1サールセネガル15.06
2ベラスコキューバ15.04
3ペレス・エルナンデスキューバ14.90

男子800m 決勝

順位選手所属記録
1セジャティアルジェリア1:41.91
2アロップカナダ1:42.28
3ワニョニケニア1:42.44

混合4×400mR 決勝

順位選手所属記録備考
1アメリカ3:08.32
2イギリス3:09.40SB
3オランダ3:09.57SB

男子1500m 決勝

順位選手所属記録
1カーイギリス3:29.35
2マイヤーズオーストラリア3:29.68
3ケスラーアメリカ3:30.73

男子200m 決勝風: -0.1

順位選手所属記録備考
1ベドナレクアメリカ19.52WL
2テボゴボツワナ19.76SB
3リンジーアメリカ19.79SB

女子200m 決勝風: -0.6

順位選手所属記録備考
1ジェファーソン=ウッデンアメリカ21.47WL
2トーマスアメリカ21.77
3ホワイトアメリカ21.93

noteの「WL」は世界最高(World Lead=その年の世界最高記録)、「SB」はシーズンベスト、「PB」は自己ベスト、「NR」は国内記録を示すWAの表記です。女子走高跳は3位が2人(1m91)で同順位です。

女子100mHのM.ラッセル(アメリカ)が出した12秒22は、日本の水準と比べると遠い数字です。日本記録は12秒60で、国内の今季ランキングは女子100mHランキング2026にまとめています。WAの大会総括リポートによれば、ラッセルはこの勝利で今季を無敗で終えています。女子800mを制したA.ウェロ(スイス)の1分55秒88も、日本記録1分59秒52との距離を測る物差しになります。

「アルティメット」はどんな大会か|予選なし・賞金1,000万ドル

晴天の競技場、第1コーナーへ続く青いトラックのレーン

第1回大会なので、「アルティメット選手権とはどういう大会なのか」がまだ広く知られていません。ここからはWAが公式サイトのFAQで公表している内容にもとづいて整理します。

出場権は「王者」と「ランキング」で決まる

WAのFAQによれば、自動的に出場権を得るのは次の3グループです。

  • パリ2024オリンピックの優勝者 26人
  • 東京2025世界選手権の優勝者 26人
  • 2026年シーズンのダイヤモンドリーグ優勝者 25人

これに加えて、2026年のワールドランキングによる上位者が出場します。1つの国から出られる人数に制限はありません。WAはFAQで「この大会は成績の話であって出場枠の話ではない」という趣旨を明記しており、同じ国のトップ選手が何人でも並ぶことがあります。実際、今大会の男子110mH決勝は8人中5人がアメリカ勢でした。

競技フォーマットは「準決勝2組」と「8-8-6-4」

3日間で3セッションしかないため、ラウンド数が大きく絞られています。WAのFAQによる内訳は次のとおりです。

種目グループラウンド構成
100m・200m・400m・800m・100mH/110mH・400mH準決勝2組(各8人)→ 各組上位4人が決勝(=決勝は8人)
1500m・5000m・リレー決勝一発
フィールド全種目決勝のみ

表はWA公式FAQの記載にもとづきます。ただし実際の準決勝が必ず8人だったわけではなく、男子400mの1組だけは9人で行われました(後述)。

水平跳躍(走幅跳・三段跳)と投てきには、独特の4ラウンド制があります。FAQの説明では、8人全員に2回の試技が保証され、2ラウンド終了時点で上位6人が3回目、そのあと上位4人が4回目に進むという形です。WAはこれを「8-8-6-4」と表記しています。

北口榛花の試技が4本だったのは、このルールのためです。通常の大会(6回制)と違い、投げ直せる回数が2本少ない。北口が1投目61m15から2投目に68m92を出したことは、この短い試技数のなかでは決定的でした。3投目・4投目はいずれもファウルでしたが、順位はすでに動きませんでした。

このルールの厳しさが最もはっきり出たのが男子ハンマー投です。WAの男子ハンマー投 試合リポートによると、オリンピック・世界選手権を制しているE.カッツバーグ(カナダ)は1投目を80mの線をはるかに越えて飛ばしたものの、数メートル有効区域(セクター)の外に落ちてファウル。2投目もファウルになり、2ラウンド終了時点で上位6人に残れず、記録なし(NM)で競技を終えました。6回制なら残り4本あったところを、この大会では2本で終わりです。優勝したM.フンメル(ドイツ)は1投目の81m46がそのまま大会最高記録になりました。

なお走高跳・棒高跳はバーを上げていく形式なので、この4ラウンド制の対象外です。

賞金は優勝15万ドル、総額1,000万ドル

WAのFAQには賞金の分配表が掲載されています。総額は1,000万ドルで、出場者全員に賞金が出るのが特徴です。

順位個人種目リレー(チーム)
1位150,000ドル80,000ドル
2位75,000ドル40,000ドル
3位40,000ドル24,000ドル
4位25,000ドル20,000ドル
5位16,000ドル16,000ドル
6位14,000ドル14,000ドル
7位12,000ドル10,000ドル
8位10,000ドル8,000ドル
9位9,000ドル—
10位8,000ドル—
11〜16位7,000〜2,000ドル—

11位以下は1,000ドルずつ下がって16位が2,000ドル。FAQ上、準決勝を行うトラック種目は各組8人×2組=16人が基本で、賞金表は原則その最下位まで対応します。ただし男子400mの準決勝だけは1組9人+2組8人=17人で行われており、17位分の扱いは公表されていません。

砲丸投・円盤投・3000mSC・競歩・混成は実施されなかった

今大会で行われたのは次の28種目です。

  • 男子(13): 100m/200m/400m/800m/1500m/5000m/110mH/400mH/走高跳/棒高跳/走幅跳/ハンマー投/やり投
  • 女子(13): 100m/200m/400m/800m/1500m/5000m/100mH/400mH/走高跳/棒高跳/走幅跳/三段跳/やり投
  • 混合(2): 4×100mリレー/4×400mリレー

男子の三段跳と女子のハンマー投がなく、砲丸投・円盤投・3000m障害・10000m・競歩・混成競技・マラソンも実施されていません。WAはFAQで、世界選手権の9日間・13〜14セッションに対しこの大会は**3日間・3セッション(各およそ3時間)**しかないため全種目は入れられない、と説明しています。

第1回大会の規模|3セッション完売・観客6万1671人

大会終了後にWAが公表した総括リポートに、第1回大会の数字が出ています。

項目数字
出場者65の加盟連盟から352人
観客3セッションすべて完売・3日間で61,671人
優勝者を出した国18か国(日本を含む)
今大会で出た世界最高記録(WL)4
ハンガリー国内のオールカマーズ記録15
放映権を持つ放送事業者48社・170以上の国と地域

WA会長のS.コー氏は同リポートで、「選手が主役でなければならないというのが私の信条だが、この第1回大会はそれを明確に体現した」という趣旨のコメントを出しています。

「世界最高記録4」は、本記事の結果表で「WL」が付いている女子100m 10秒62・女子200m 21秒47・男子200m 19秒52・男子走高跳 2m37の4つと一致します。

今大会で出た世界歴代上位の記録

今大会で出た記録が世界のなかでどのあたりなのか、WAの世界歴代リスト(屋外・シニア・1人1記録)で照合しました。

種目記録選手世界歴代
女子200m21秒47ジェファーソン=ウッデン(アメリカ)3位
男子400m43秒39ケビナチピ(ボツワナ)5位
男子200m19秒52ベドナレク(アメリカ)7位
女子やり投68m92北口 榛花(日本)10位タイ

男子400mHで優勝したA.ドスサントス(ブラジル)の45秒98は、1人1記録のリストには現れません。同じリストに本人の45秒80(2026年8月27日)が歴代1位として載っているためです。参考までに、この歴代リストの2位はK.ワーホルム(ノルウェー)の45秒94、3位はR.ベンジャミン(アメリカ)の46秒17。今回の45秒98はその2つの記録のあいだに入る水準でした。

見逃し配信と放送

日本国内では、日本陸連の大会ページがオンエア情報として「アルティメット2026世界陸上(TBSテレビ)」と、YouTubeの「TBS陸上ちゃんねる【公式】」による全日程のライブ配信を案内していました。配信のアーカイブは大会後も公開されています。

日本勢3人が出場した男子110mHは初日(DAY.1)、北口榛花の女子やり投は2日目(DAY.2)です。

【LIVE】アルティメット世界陸上 DAY.1

【LIVE】アルティメット世界陸上 DAY.2

【LIVE】アルティメット世界陸上 DAY.3

いずれもTBS陸上ちゃんねる【公式】が配信したもので、日本陸連の大会ページからもリンクされています。動画の長さはDAY.1が約3時間23分、DAY.2が約3時間12分、DAY.3が約3時間1分です。

よくある質問

アルティメット選手権は世界選手権とどう違いますか

WAのFAQによれば、世界選手権は2年に1度の最高峰の大会として継続し、アルティメット選手権はそれを置き換えるものではありません。観戦の体感として大きく違うのはラウンド数です。予選がなく、トラックはいきなり準決勝2組(16人)か決勝一発。水平跳躍(走幅跳・三段跳)と投てきの試技も6回ではなく「8-8-6-4」の4ラウンドで、1種目あたりの決着が速くなっています。

日本人選手の賞金はいくらになりますか

WAのFAQが公表している賞金表に順位を当てはめると、優勝した北口榛花は15万ドル、男子110mHで5位の阿部竜希は16,000ドル、6位の村竹ラシッドは14,000ドルにあたります。準決勝敗退の泉谷駿介・中島佑気ジョセフについても、WAは出場者全員に賞金が行き渡るとしています。実際の支払い額は公表されていません。

北口榛花の68m92は日本記録として認められますか

WA公式リザルトには国内記録を示す「NR」が付いていますが、日本陸連の「日本記録」一覧は2026年9月23日時点でまだ67m38のままです。公認の手続きと公表を待つ段階で、詳しくは本文の女子やり投の節で整理しています。

男子110mH決勝で2人が失格になったのはなぜですか

WA公式リポートによれば、J.ジョセフ(スイス)は**不正スタート(フライング)**での失格です。もうひとりのJ.ブリット(アメリカ)の失格理由は公表されていません。

次回のアルティメット選手権はいつ行われますか

WAは公式FAQで、2028年はLA28オリンピックのあとにシーズンを締めくくる形で開催すると説明しています。次回大会の具体的な日程・開催地は、本記事の作成時点でFAQにも大会サイトにも示されていません。なお同じFAQは、2026年が「世界選手権もオリンピックもない唯一の年」だったことを第1回をこの年に置いた理由として挙げています。

日本勢はなぜ5人だけだったのですか

出場資格が「オリンピック王者・世界選手権王者・ダイヤモンドリーグ優勝者・2026年ワールドランキング上位」に限られ、かつ種目自体が28に絞られているためです。日本陸連が公開した出場選手一覧によれば、出場は男子4人・女子1人の計5人。8位以内に入ったのは3人でした。

まとめ|次はアジア大会2026

第1回の世界陸上アルティメット選手権は、日本にとって北口榛花の日本新記録という結果で終わりました。要点を整理します。

  • 女子やり投で北口榛花が68m92の日本新記録で優勝。2投目の1本で決め、世界歴代10位タイに並んだ
  • 男子110mHで阿部竜希が5位、村竹ラシッドが6位。決勝は8人中5人がアメリカ勢で、8人中2人(J.ジョセフとJ.ブリット)が失格という荒れた展開。WA公式リポートによればジョセフの失格は不正スタートで、レースは2度目のスタートで成立した
  • 男子400mの中島佑気ジョセフは準決勝2組5着、通過ラインとは0.03秒差。その45秒00は決勝8位のタイムより速かった
  • 大会は3日間・28種目。トラックは準決勝2組から8人が決勝へ、走幅跳・三段跳と投てきは「8-8-6-4」の4ラウンド制(走高跳・棒高跳は対象外)
  • 賞金総額1,000万ドル、優勝は15万ドル。1国あたりの出場人数制限はない
  • 3セッションすべて完売、3日間で61,671人が来場。65連盟352人が出場し、18か国が優勝者を出した(WA総括リポート)

次は9月23日から29日まで、愛知・名古屋2026アジア競技大会の陸上競技がパロマ瑞穂スタジアム(愛知)で行われます。日本陸連が発表した日本代表内定選手の一覧には、今回ブダペストで戦った5人のうち4人(北口・村竹・泉谷・中島)が名を連ねており、今大会の結果はアジア大会に向けた現在地としても読めます。日程や見どころはアジア大会2026 陸上競技ガイドにまとめています。

トップ選手の1本や1レースを追っていると、「自分の記録はいまどこにいるのか」を同じ物差しで測りたくなります。陸上練習ノートアプリ「TRACK HUB」は、日々の練習と試合の記録を種目別に残し、推移をグラフで見返せるアプリです。北口榛花が4投のうち2投目で勝負を決めたように、どの1本が良かったのかを後から振り返れる状態にしておくことが、次のシーズンの積み上げにつながります。

本記事の記録・順位・風速・試技の内訳は、World Athleticsの公式リザルトと日本陸連の公開資料ですべて確認しています。選手のコメントと試合展開は、World Athleticsが公式サイトに掲載した各種目の試合リポートおよび大会総括リポートによります。